転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか   作:サクサクフェイはや幻想入り

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今回は神ヘルメスとアスフィさんですね。 こんかいはがちゃいいや

本編どうぞ!


第二十一話

ゆっくり腕を振り動きを確認する。 やはりと言うべきか、動きがだいぶなまっている。 まぁ、時間はたっぷりある。 今日はベルが新しい防具を見に行っているので、俺は自主練だ。 ようやく痛みもだいぶ引いてきているので、激しい運動ができるのだ。 まずは型の確認か、前の水準に戻すのはどれくらいかかるのかわからないが、どちらにしろさっきも言った通り、時間は山ほどあるのだ

 

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「いやー、悪いな!昨日の今日でこんな」

 

やけにテンションの高い赤髪が騒いでいるが、誰だよ。 ベルは苦笑いしてるが、リリは何故か浮かない表情だ

 

「なんだ? 新人が来て、ベルが構ってくれないと思ってるのか?」

 

「何言ってるかさっぱりわかりませんね」

 

笑顔で俺のすねを蹴ってくるリリだが、地味に痛いんだよ、だがな

 

「残念でしたー、もう痛みはほとんどないんだよ。 残念だったね?」

 

「・・・・・・」

 

無表情で何回も蹴るな、痛いし怖いわ

 

「ところでそこの二人は?」

 

「あ、同じパーティーメンバーで、あの武器も防具も持たないでふざけている人がコジマショウジさんで、大きなバックパックを背負っている女の子がリリルカアーデさんです」

 

「なるほどな、よろしくなショウジにりりすけ」

 

「いやよろしくするのは良いけどよ、誰だよ?」

 

「初対面でりりすけってどれだけ失礼なんですか?」

 

俺たちの意見に頭を掻きながら苦笑している赤髪、何か苦笑するようなことがあっただろうか?

 

「俺はヴェルフだ、ヘファイストスファミリアに所属している。 今回ベルの専属鍛冶師になって、それで鍛冶スキルを取るのにパーティーに入れてもらったんだ」

 

リリの方を向いて説明を求める。 どうも、鍛冶師には鍛冶スキルが必須と言うわけではないが、あった方が楽なのでそれを取ることが多いそだ

 

「まぁそういうことならいいか。 あ、鍛冶師なら俺の刀作ってくれないか?」

 

「そういうことなら良いぜ」

 

ヴェルフと握手を交わす。 これで武器はゲットだぜ!

 

「じゃあ改めて、この人はヴェルフクロッゾさん。 僕の専属鍛冶師になったんです」

 

「クロッゾ!? クロッゾと言いましたかベル様!」

 

リリが珍しく動揺しているようだが、話を聞いてみると別にどこに動揺してるかかわからなかった。 そんなことより

 

「まぁ、話してる時間はないような」

 

「「「?」」」

 

三人は不思議そうな顔をしているが、ここはダンジョンだぞ?

 

「敵だ」

 

地面から出てくるモンスターたち、さて俺は

 

「じゃあ、頑張ってね!」

 

「おい、お前は!?」

 

「ヴェルフはオークを!リリはヴェルフの援護を、僕は後ろを!」

 

「はい!」

 

「わ、わかった!」

 

「おれは?」

 

ベルに無視された。 仕方ないので、いつもの通りに後ろから狙い撃っていた

 

「はー、あれがお前のスキルなのか。 ・・・・・・なぁ、武器いらなくないか?」

 

「一応アレ、魔力で動いてるから結構食うんだよ。 それに自分で戦う時は、大体拳だからな。 刀なら前使ってたから、そっちの方がいいんだよ」

 

「リリが魔石を集め終わったら、一旦お昼食べにダンジョンを出ましょう」

 

「だな」

 

「なぁベル、なんでお前の右手光ってんだ?」

 

 

急いで寄ってきたベルだが、何故かベルの右手が光っていた。 あれか? 真っ赤に燃えて、勝利を掴めと轟叫ぶのか? なんか、遠くが騒がしいな

 

「インファイトドラゴンだー!逃げろー!」

 

「ベル、俺がひきつけるから、お前はとどめを頼む」

 

そうベルに言って、俺はドラゴンと距離を詰める。  この巨体なら、手加減は必要ないだろうしな

 

「っ!!」

 

巨体で、しかも俺ではなく魔石を拾っているリリの方を向いているので、バレずにドラゴンの下まで潜りこみ、四足歩行の前足を助走を付けた飛び蹴りで、前足の片方を蹴る

 

「っ!?」

 

どうやら本気で飛び蹴りしたら、足が思いっきり浮き上がったらしく、バランスを崩したようだ。 早く脱出しないと、俺が踏みつぶされる! 急いで脱出すると

 

「ファイアボルト!!」

 

なんかビームみたいなの飛んでるんだけど、いつからベルはビームを撃てるようになったんだ? しかもあのドラゴン、魔石になってるし。 撃ったベル自身も、何故か驚いてるし

 

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どうも駄女神様に聞くと、英雄願望と言う新しくベルに発現したスキルの効果のようだ。 なんかベルにはぴったりの効果だ、とか駄女神様は笑っていたが

 

「それで、ショウジ君は何をそんなに悩んでいるんだい?」

 

「いや、そろそろ本当に武器がないときつくなってきたなと

 

「君の場合、あのチートがあるから問題ないと思うんだけど」

 

「魔力ない時に素手は、階層が下になるほど危険だと思うんですが?」

 

「それは確かにそうだね......だが、当てはあるのかい? 君が使うとなると、相当耐久力とか必要になると思うんだけど?」

 

「まぁある程度はな、でも結局使い手に寄るからなそういうの」

 

「君の意見はもっともか......」

 

「でもショウジサン、ヴェルフに依頼してませんでしたっけ?」

 

「まぁな」

 

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「今日はりりすけいないのか」

 

「うん、どうも下宿先の管理人が寝込んでるみたいで、看病してあげたいんだって」

 

「なんでほかの人には優しくできるのに、俺には優しくしてくれないのかねー」

 

「それは自業自得だろ」

 

「それは自業自得です」

 

「仲良いなお前ら」

 

ベルはいつものように瞳を濁らせながら、ヴェルフは苦笑しながら言う。 まぁわかってるんだけどね!

 

「まぁいいや、それならベルとショウジの剣を打ちたいから、今日は俺に時間をくれないか?」

 

ヴェルフの小屋に移動し、許可を得て剣を振るったのだが

 

「・・・・・・」

 

「折れたか」

 

別に本気で振ったわけではない、だが折れる。 俺が武器屋とかで振らなかった理由だ。 昔からなのだが、そこらの安い木刀などを振るうと、折れるのだ。 ヴェルフが目を細める。 あれ、これ怒られる? そう思ったのだが、俺の手から剣の柄を取ると、そこら辺に投げ捨てた

 

「ヴェルフ?」

 

「なぁショウジ、俺はベルの専属鍛冶師だが、お前の刀も打たしてくれないか?」

 

「それは俺も願ったりかなったりだが、いいのか? 今お前の剣を折ったのに」

 

「俺から頼んでるんだ、気にしなくていい」

 

本気で頼んできているようだ、なら

 

「よろしく頼む」

 

「あぁ!」

 

固い握手を交わす。 ベルの防具などを見るに、良いものを作ってくれそうだ。 それはいいのだが

 

「なら、まずは」

 

「それよりベルのナイフからだな。 いつまでも安物のナイフを使ってるわけにいかないし、ヘスティアナイフは別として」

 

「あ、あぁ、悪いベル」

 

ヴェルフは頭を掻きながら謝る。 まぁベルも怒ってるわけではないし、別にいいみたいだ。 それから、ヴェルフが提案したのは、この間のミノタウロスのドロップアイテムの角を使ったナイフを作るということらしい。 出来たナイフの名前は牛若丸。 ヴェルフのネーミングセンスはないようだし、刀が出来た際は、俺が名前を付けよう

 

「どうだ?」

 

「重い」

 

とりあえず長くかかりそうだったのでベルは先に帰し、俺はベルのナイフが打ち終わった後、ヴェルフに拘束されていた。 俺の刀を何本か試作で打ったのだが、やはりどれもダメだ

 

「ぐ、やっぱり難しいな極東の刀は......最後だ」

 

「あー、これなら。 まぁ、長時間の戦闘は耐えられなそうだな」

 

今までで一番いい出来で、最後に打った刀だ。 明日もダンジョンがあるので、最後にしたのだ。 コイツ熱中すると、周りが見えなくなるみたいだし

 

 

 




なーんか最後が無理やりだったけどいいや

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