転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか   作:サクサクフェイはや幻想入り

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さてこのすばも終わって、連載はこの作品だけなわけですが、リリなの次の書くまでに、繋ぎで何か書こうかな......そうなるとリリなのになるわけですが、主人公チートの塊でなのはたちもチート化とか。 どれはそれで面白そうですけどねー

本編どうぞ


第十九話

ベルの方は何とかなりそうなので、今はこっちのことに専念しよう。 握っている腕や拳を握りつぶんさん、と言う力で握ってきているのだ。 ファトゥム-01を完全に展開し、後ろから襲うが、俺の手を離してビームで出来た刃を握り、そのまま翼をへし折った

 

「本当にバカ力だな」

 

わざとだろうが離されたのだ、距離を取り魔法を解除する

 

「・・・・・・予定とは違ったが良いだろう。 それにしても、何故お前は私に立ち向かってくる?」

 

「はぁ?」

 

質問の意味が分からない、何故立ち向かうか、だって? そんなもの決まってる

 

「俺より強いやつが気に入らないからだよ」

 

「それが例え、自分より強くてもか?」

 

「この都市最強だか何だか知らないが、そんなものはどうでもいい。 俺より強いやつが気に入らない、それだけだ!!」

 

一歩踏み込みオッタルと距離を詰める、そして俺の全力を叩きこむが、奴は手のひらで受け止めた

 

「こんなものか?」

 

「ほざけ!!」

 

二撃、三撃と攻撃を重ねて行くが奴には通じていない

 

「正直言って期待外れだな」

 

ただ殴られただけ、構えも何もなく軽く殴られただけなのに、俺の体は面白いぐらいに吹っ飛び、はるか後方のダンジョンの壁にたたきつけられた

 

「ぐはっ!?」

 

俺の体は壁にめり込み、そのままの体勢で固定される。 今のパンチの衝撃で、歯などは折れていないようだが、たたきつけられて肋骨が何本か逝ったらしい。 だが

 

「これがレベル差か......」

 

あの時、酒に酔った勢いでは感じられなかったレベル差、それを感じて俺の闘争心は折れるどころか、さらに燃え上がる!

 

「何故そこで闘志を燃やせる?」

 

「何故? 何故だと? 強いやつと戦える、それも自分よりも格段に強いやつと!ぶち破る壁は高く険しく厚いほうが、達成感がすごいからな!!」

 

はなれた距離を一瞬で詰め、その距離とスピードの乗った拳をオッタルに叩き込む

 

「?」

 

「何不思議そうな顔をしてやがる? 強敵と戦ってんだ、学習しなきゃすぐやられるだろ?」

 

二撃、三撃と拳を叩きこむ。 少しずつ下がるオッタルの体、少し感心したような顔がムカつく!

 

「少し見誤っていたようだな」

 

「あぁ!!?」

 

そう言って振り下ろされたオッタルの拳を俺は避ける

 

「お前が死力を尽くして向かってくるのなら、それ相応の態度でやらねばお前に失礼だ、今までの非礼を詫びる」

 

「ようやく本気か、来いよ!!」

 

一瞬で距離を詰められ殴られる、重い一撃。 だが耐えられないわけじゃない!

 

「あぁ!!」

 

拳を避けられる。 一撃で駄目なら、連続で叩きこむだけだ!オッタルの拳を避け、受け流し、隙を見て拳を叩きこむ。 もちろん今までのようにタダで受けるオッタルではない、俺のラッシュは避けられ反撃を食らう。 だが、そんなもので諦めるなら俺はここにはいない!!

 

「「っ!!」」

 

クロスカウンター、決まったのはいいがこちらは吹き飛ばされる。 だが、オッタルも軽く脳震盪を起こしたのかふらついていた

 

「ギャラリーも増えてきた、向こうも勝負がついたようだしな。 これで決める」

 

比べ物にならない殺気、俺を仕留めに来ているのだろう。 ちらりとベルの方を見ると、気を失っているのか、こちらを向いたまま突っ立っていた。 俺もボロボロなんですけどねぇ。 よろよろと立ち上がり、構える。 構えると言っても、骨も折れてるのか、左腕はだらんとしてるし右腕は力が入らない、だが、逃げない

 

「ふっ、流石だな。 行くぞ」

 

その瞬間オッタルが消えた。 いや、目の前で俺に拳を振っている。 それを俺はスローで見ている。 これはアレか、達人同士で試合をしているとなる現象か。 だが、好都合だ。 力の入らない足に最後の力を振り絞り前へと踏み出す。それにより俺の頭のあった位置は、何もない空間になる。 当然オッタルのフルッタ拳は宙を切る。 だがオッタルは距離を詰めたことにより、その勢いがついた拳を空ぶったのだ。 だから

 

「あああああああああああああああああ!!!!」

 

俺がこめられる力を込めてオッタルの鳩尾に拳を振るう

 

「ぐうっ!?」

 

「ははっ、初めて声を上げたな、オッタル」

 

俺は満足すると気を失った。 気を失う直前、何か金色の物が視界を覆いつくしたが、なんだったのだろうか?

 

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「はっ! 知ってる天井だ。へぶっ!?」

 

ネタをやったのはいいのだが、突然頭をはたかれた。 と言うか本当にはたかれただけか!? ものすごい痛いんだが。 頭を押さえながら、はたいた本人を見てみると、何故か髪を逆立てている駄女神がいた

 

「おい」

 

「なんだい、僕は今かーなーりー、怒っているんだ!!」

 

「俺だって怒ってるわ!なんで殴りやがった!」

 

「普通にはたいただけだよ!それほど君の体にダメージが残ってるっていうことだ!!」

 

「ダメージ、ダメージ......あぁ、オッタルと戦ったことか」

 

「あほかー!君はなんでそう問題ごとしか起こさないんだ!!」

 

それから駄女神と喧嘩になるのだが、ふと駄女神が心配そうな顔をしていた

 

「・・・・・・なんだよ」

 

「君は僕の大切なファミリアなんだ、無理はしないでおくれよ......」

 

「・・・・・・」

 

その言葉は心の底から思っているのだろう、俺の心に響いた

 

「その、悪かった。 次からは気を付ける」

 

「本当かい?」

 

「善処しよう」

 

「そこで絶対、って言わないのは君らしいね」

 

呆れているのか、もう達観しているのかはわからないが、いつもの雰囲気に戻る

 

「ぎゃははははは!!」

 

「はぁ、それじゃあ僕は行くところがあるから、君はく・れ・ぐ・れ・も!安静にしてるようにね!!」

 

「どっちにしろ体が重すぎるからな、動くのだけで一苦労だよ」

 

しかもさっき頭を抱えたときに、体の節々が痛かった。 こりゃあ本当に暫くは絶対安静だな。 そんなことを考えていると、駄女神様と入れ替えにベルが入ってきた

 

「目が覚めたんですね!」

 

「おうベル、お前も無事そうで何より」

 

「無事そうでって!本当に、本当によかった......」

 

「おいおい泣くなよ」

 

よっぽど心配をかけたらしく泣き始めたしまったベル、それを苦笑しながら見る俺、どんな図だよ。 しばらく泣くとすっきりしたのか、鼻をかみながら、俺に話しかけてきた

 

「それにしても、なんであのミノタウロスは、あの冒険者を襲わなかったんですかね?」

 

「はぁ? そりゃあいつが調教して、お前にあのミノをぶつけたからに決まってんだろ?」

 

「えぇっ!?」

 

そこまで驚くことなのだろうか? 普通に考えればわかりそうなものだが、いや、目的は知らんけど

 

「ど、どうしてそんなことを!?」

 

「知らん」

 

妙にぱにくってるベルに俺は思わずため息をついた。 それを見て顔をしかめながらも落ち着いたのか、ベルが謝って来る

 

「すみませんでした」

 

「いいけどよ......」

 

「でも、ショウジサンやアイズさんのおかげで僕は強くなれました、ありがとうございます」

 

「いや、アイズはわかるけど、なんで俺まで?」

 

「だってなんだかんだ言って、いつも僕をいい方向に導いてくれるじゃないですか、普段はともかく」

 

「あれー? そんなこと言っちゃっていいのかなー? ぎゃははははは!!」

 

「少しはいい場面を持たせようって気はないんですね」

 

「その方が俺らしいだろ?」

 

ベルの瞳が少し濁った!

 

「まぁアイズには遠征終わってからでもお礼言いに行け、たぶん喜ぶだろうから」

 

「そうします」

 

「さて、すまないが飯作ってくれないか? 流石に今の体調で出かけるのはきつい」

 

「わかりました!」

 




なんだこの戦闘狂

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