転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか   作:サクサクフェイはや幻想入り

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相変わらず、難易度のインフレが酷いメモリアフレーゼ。 まぁコツコツやっていこう。 なぜか星四のほとんどが、フレイアとかやらせですかね? いらねえよ

本編どうぞ!


第十四話

朝早く、換金所が開いていたので換金をし、持ってくれたアイズとリヴェリアさんにお礼を言って、別れた俺はホームに帰ってきていた

 

「ほー、それでベルはマインドダウンで倒れていたと」

 

「なんだって!? ベル君!!」

 

「ヒー!!」

 

ベルが助けを求めてこっちを見ているが、無視して机の上に置いてある本を手に取る

 

「なんだこれ、白紙じゃん」

 

本を手に取って読もうとしたのだが、なにも文字が書いていなかった

 

「は、白紙? そんなはずは」

 

「ベル君、僕の説教は終わってないぞ!!」

 

正座していたベルだが、俺の呟きを聞いて、急いでこちらに駆け寄ってくる。 駄女神は怒っているが、俺は気にせずにベルに本の中を見せる

 

「ほら白紙だろ?」

 

「そ、そんな、ちゃんと文字が書いてあったはずなのに......」

 

本に穴が開きそうなほど見るベルだが、文字が浮かび上がってくるどころか、白紙のままだ、そんなベルの様子に、俺は違和感を覚え駄女神に聞いてみることにした

 

「ヘスティア様、読んだら文字が消える本とかってあります?」

 

「んー......あることはあるがどうしたんだい?」

 

「なら、この本はそれですか?」

 

ベルが今も見つめている本を指さし、駄女神に聞いてみる

 

「ベル君が見ている本、んなっ!?」

 

ベルが持ってる本を見た瞬間、ベルから奪い去りわなわな震え始める駄女神、どうしたのかと思い理由を聞こうとすると、いきなり叫び始めた

 

「グリモアじゃないかー!!」

 

「なんぞ?」

 

聞いたことがない単語に首を傾げる俺、ベルの方を向くがベルも心当たりがないらしい

 

「簡単に言えば魔法の発現書、これを読めば資質のない人でも魔法が発現する魔導書だよ。 ベル君これをどこで!?」

 

「え、えっと、酒場で読んでみればと」

 

「酒場で!? 渡された!?」

 

そこで浮かぶ小悪魔な顔、渡したのは間違いなくシルさんだろう。 まさか、こんなことになるとは、思っていなかっただろうけど

 

「まぁ読んでしまったものは、仕方ないよな、ベルくーん、余計なことしてくれたねぇ、ぎゃははははは!」

 

「・・・・・・」

 

真っ白になるベル、まぁ仕方ないよね、ファミリアの貯金で何とかできればいいけど

 

「弁償? 何言ってるんだ、どんなに安い魔導書でも、ヘファイストスの一級装備と同等の値段だぞ!?」

 

「おしベル、そこに座れ、介錯してやる」

 

早速変身をし、ガーベラストレートを構える

 

「ひぃ!?」

 

「ま、待つんだショウジ君! ここは僕に任せてくれ!!」

 

ガーベラストレートを構えた手を引っ張りながら、そんなことを言う駄女神、若干嫌な予感を覚えたが、変身を解き駄女神に任せることにした

 

「いいかいベル君、これを君は読んでいない、そういうことにしよう。 そして、これの処分は僕に任せたまえ」

 

「か、神様」

 

「具体的にはどうするおつもりで?」

 

「燃やす」

 

「神様!」

 

ええい!放すんだベル君、下界にはきれいごとじゃすまないことが、たくさんあるんだ、世界は、神より気まぐれなんだぞ!」

 

「こんな時に名言を生み出さないでください!」

 

「どっちかって言うと迷言だけどな」

 

馬鹿馬鹿しくなってきたので、ベルと駄女神の気がすむようにやらせておいた。 結局、魔導書を持って謝りに行くことになったのだが

 

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「すみません、すみません、すみません!」

 

豊饒の女主人につくと、ベルはミアさんに謝り倒していた。 なぜかというと、魔導書のことでだ

 

「それは、大変なことをしてしまいましたね、ベルさん」

 

「元凶が何を言ってるんだか......少しは反省しましょうね」

 

「あいた!?」

 

凄く手加減をしてデコピンしたのだが、恨めしそうな目で見られる。その間に話が付いたのか、ベルは急いで店から出て行った

 

「さて俺も行くかな」

 

「むー、おでこ痛いんですが」

 

「はいはい、悪かったよ」

 

恨めしそうに見るシルさんに、おでこを少し撫でてから店を出た

 

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ベルと合流しようと急いだのだが、なぜかベルは冒険者に絡まれていた。 見ると、少し離れたところにリリもいるようで、そちらも冒険者に絡まれていた、ほんとどういう状況だよこれ。 だが、俺が着くと同時に、どちらの冒険者たちもどこかに行ってしまった

 

「これは様子見安定かなぁ......」

 

そんなわけで、いつもの通りベルたちの後をつけ、その日も様子見をした

 

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「なるほど、例のサポーター君をねぇ」

 

「はい、どうもリリは、悪い冒険者に狙われてるみたいなんです、少しの間でもかくまってあげられれば」

 

「・・・・・・君はどう思うショウジ君」

 

ベルの問いにはあえて答えず、俺に話を振ってくる駄女神。 ある意味卑怯じゃないか?

 

「え? 俺が言ってもいいんですか?」

 

「真面目な話をしているんだ」

 

「へいへい......で、ベル、かくまったところで解決すると思ってるのか?」

 

「それは......」

 

ベルも根本的な解決になるとは、思っていないのだろう。 言葉を詰まらせる

 

「それに、そんなことになってるのは、リリの責任でもあるだろ? まぁ、今日リリの方にいた冒険者たちは、ソーマファミリアの連中だったがな」

 

「え? それって!」

 

「そっちに関しては何故だかは知ってる、今から説明する」

 

ソーマファミリアの実情を語ると、駄女神でさえ顔をゆがめた

 

「そんな......」

 

「本当なのかい、ショウジ君」

 

「まぁ、俺もまた聞きですし、全部が全部正しいとは言えませんよ? でも、本当の部分もある」

 

その言葉に黙る二人、まぁ、確かに許しがたいところもあるだろうが

 

「それでベル、リリに同情するのは勝手だが、あいつがやったことは、許されることじゃないぞ、お前のナイフも盗んだしな」

 

「あれは無くしたんじゃ......」

 

「リリが盗ったんだぞ、ご丁寧に変身魔法まで使って」

 

「変身魔法!? そんなの僕も聞いてないぞ!」

 

「言ってないですし。 それでベル、お前はそんな相手でも信用して、背中お任せることができるのか?」

 

「ぼくは......」

 

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「あれ? ショウジ様も今日は一緒なんですか? 珍しいですね」

 

「だから様付けは......いや、いい。 俺がいたら不都合でもあるのか? あ、ベルと二人きりがいいなら「特に不都合なんてありませんよ? ただ一番最初以外は、ほとんどパーティーにいなかったので」せめて最後までいわせろよ......」

 

そっぽを向いてるリリにと落ち込む俺、その後ろではベルが暗い表情でついてきていた

 

「それでベル様、今日は十階層まで行ってみませんか?」

 

「十階層? でも十階層には」

 

「あれー? もしかしてびびちゃった? まぁ仕方ないよね、ウサギみたいなベル君だもんね、ぎゃははははは!」

 

「あー、もう! ショウジサンはいつもそうやって! わかりましたよ、行きますよ!行ってやりますよ!行くよリリ!!」

 

「わ、わかりました! でもベル様、急ぎすぎですよー!」

 

さっきまで俯いていたベルだが、俺が煽ると面白いくらいに乗ってきた。 乗ってきたのはいいんだが、俺を置いて、リリと共に、さっさとダンジョンの中に入って行ってしまった

 

「まったくアイツは」

 

これにはさすがに苦笑いする

 

「さて、俺も急いで追いかけるとしますかね」

 

リリのバックの膨れ具合、そして十階層への進言、昨日のもめごと、十分すぎる動機だ。 俺は一層気を引き締め、ダンジョンへと入るのだった

 




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