転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか 作:サクサクフェイはや幻想入り
本編どうぞ
もしもコジマショウジが、ヘスティアファミリアではなく、ロキファミリア所属の冒険者で、アイズの好感度がMAXだったら
どうもこんばんわ、ロキファミリア所属のコジマショウジです。 低レベルの冒険者にもかかわらず、見込みがあるとか言われて、古参の三人にしごかれ、結構下の階層まで潜ってきました。 正直言ってマジックポーションがぶ飲みで、下の階層戦い続けるのって、結構きついものありますよ? いやさ、強い魔物と戦えて個人的には大満足なんだけどさ
「団長、新人いびりですかね」
「君には実力がある、新人とは思えない、ね。 だから僕は、君に見合ったレベルの階層を当ててるだけであって、特に他意はないよ」
うちの団長、フィンディムナは、パルゥムと呼ばれる、どちらかと言えば戦いに向かないような体格なのだが、この都市最強と呼ばれる派閥を、まとめ上げているだけあって、かなり強いのだが食えない人なのだ。 まぁ認めてもらえるのは嬉しいんですけどねぇ
「不満かい?」
「強い魔物と戦えるのは良いです、俺も大満足ですが、ギルドに行くとどうにもやっかみの視線が」
「気にしなければいいさ、君はそれだけ強く、僕も認めてるんだ」
「そういうもんすかねー」
内心ため息をつきながら、団長の後を追って歩く。 贅沢な悩みなんだろうな、なんて苦笑していると、どうやら我らがホーム黄昏の館に着いたようだ
「どうする、部屋に帰ってシャワーでも浴びるかい?」
「待たせると、ワンころ辺りが突っかかってきそうなんで、このままで」
「ベートが突っかかるのは、別の理由なきがするけど、わかった、行こうか」
団長と並びながら歩く。 このファミリアは、ご飯時はルールがあり、遠征や特別な用事がない限り、全員でそろって食べる、という珍しいルールがあるのだ。 新人である俺が遅れたら何を言われるか、まぁ、別の理由もあるのだが......それを考えると気が重くなる。 ちょうど夕食時、ということもあり、食堂は混んでいるようで、俺はこれ幸いと気配を消し、とある人物からかなり離れた席に座る。 うむ、今日は平和に食べれそうだ。 そんな風に考えたのがいけなかったのだろうか、とある人物と目が合ってしまった。 あ、終わった。 そう考えたときにはすべてが遅く、目にもとまらぬスピードで、俺の横に座るとある人物。 魔法とかは使ってないのに、早いなー、なんてどこか他人事のように思いながら、されるがままである。 具体的に言うと、汗臭いにもかかわらず、俺に抱き着き、胸のあたりに顔をうずめながら、顔をぐりぐりと押し付けている
「それでは揃ったようだね、いただきます」
いただきまーす!なんて他の奴らは呑気に挨拶しているが、誰か止めろよ! これ俺が厄介なことになるんだぞ。 そう思い、視線をハイエルフのリヴェリアさんに向けるが、フッと微笑んだだけで、止めようともしない。 くっそー、俺も試しにやめさせようとする
「あのさアイズ、今日シャワーとかも浴びてないし臭いだろ? 離れて飯食おうぜ?」
「そんなことない、大丈夫」
一瞬顔を上げ、上目遣いでこちらを見て、言いたいことだけ言ったら、また元に戻ってしまう。 そう、俺の胸に顔を押し付け、ぐりぐりとそう、まさにマーキングのようにしているのは、アイズヴァレンシュタインその人だった。 なぜかわからんけど、リヴェリアさん曰く、心を開いてるというかなつかれたらしい。 今は食堂だからいいが、部屋で休んでいる時なんか、もっとひどかった。 ラウルさんが呼びに来た時、ちょうどその場面に出くわしたのだが、ラウルさん俺とアイズが乳繰り合ってるとか言って、マジで誤解を解くのが大変だった。 てか、あー、ワンころ来てる。 めんどくさ
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もしもアイズと肝試しをしたら
肝試し、それは極東に伝わる夏の風物詩、オラリオでやる必要性は、皆無なのだが、何故か開催されていた
「アイズは怖くないのか?」
「ううん、全然」
まったく怖くなさそうに、と言うよりも、不思議そうに首を傾げていた。 まぁ常日頃から、ダンジョンで魔物を狩ってれば、こんなの怖くないよなー、とか納得する。 それにしても、なんかおかしいんだよなぁ、オラリオにこんな、俺のいたところのようなお、墓チックなものはあっただろうか? それに、アイズは浴衣だし、どっから用意したんだろうか?
「ショウジは、怖いの?」
「うんにゃ、全然」
もとより、お化け、妖怪の類は、全く信じておらず、お化け屋敷とかも好きだったので、全く怖くないのだ
「なら私が驚かす」
「妙に気合入れてるところ悪いが、普通の驚かすと、こういう肝試しの驚かす、は違うからな」
両手を握りこぶしにし、フンスと気合入れているところは、とってもかわいいが、そこの違いだけは言っておく、でないとろくな目に合わなそうだからな
「違うの?」
「あぁ、こういう驚かすはお化けや、怖い声、雰囲気で驚かすだけど、たぶんアイズの想像してたのは違うだろ?」
「うん、私が想像してたのは、待ち伏せして、ワッて驚かしたりする方だった」
「やっぱりな。 まぁ、そういうのも通じるところはあると思うけどな、こんな風に」
「恨めしあー!」
ちょうど、曲がり角になっているところから、お化け役の人が出てくる。 おー、よく作られてんなぁ、オラリオでも特殊メイク、とかあるんだろうか? いや、魔法か? リリとかできそうではあるが。 アイズはお化け役の人に、ぺこりと頭を下げ俺と共に通り過ぎる。 よくよく考えたら、俺たち二人驚かせがいないよな、お化け役もポカンと見てるし
「難しい......」
「まぁそういうもの、と思ってればいいんじゃないか?」
「うん」
横のアイズから、視線を前に向けると、最後のチェックポイントである、札があった
「これを後はゴールまで持ってくだけだな」
「うん」
あれ? なんだか視線が
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「まぁ、そんなことだろうと思ったけど、やっぱ夢か」
体を起こし、周りを見ると、ベッドにはベルと駄女神様の姿があった。 その瞬間、寝起きではあったが、瞬時に状況を理解する。 まぁ、ヒントはいくつかあったし、夢じゃないかなー、とは思っていたが
「にしてもなんでアイズなんだ?」
首を傾げる、多分この間の、キモダーメシの件が後に引いているのだろう、そう思い、ベッド代わりのソファーから出ようとする
「あー、思い出した。 あの墓、中学の時にやった肝試しのとこじゃん」
通りで見覚えあると思ったが、そういうことだったらしい。まぁ、そんなことはさて置き
「さて、今日も一日頑張りますかねー」
朝の鍛錬のため、俺は寝床を後にした
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