転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか   作:サクサクフェイはや幻想入り

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特に書くことはないので、本編どうぞ!


第十一話 

ダンジョンから帰ると、ベルがエイナさんと嬉しそうに話していた。 言わなくてもわかると思うが、リリのことだ。 サポーターが決まったから嬉しそうなベルに対し、エイナさんは難しそうな顔をしたままだった。 リリの所属するソーマファミリアに問題があったようで、どうも状況は芳しくなかった

 

「まぁベル君が決めたんなら、私は特に反対は......ベル君、ナイフは?」

 

「ナイフ?」

 

「ほれ腰の後ろに刺してたナイフだよ、神様からもらった」

 

「あれ? あれー? 落としたー!!?」

 

腰の後ろを探るが、ないことに気が付いたベルは、顔を真っ青にしてギルドを出て行った

 

「だから呑気だなーって言ったんだよ」

 

「・・・・・・知ってたの?」

 

「俺を誰だと思ってるんですか? 盗ったのはそのサポーターですよ」

 

「だったら!」

 

怒りだすエイナさんだが、俺はいたって冷静に返す

 

「自分の武器を取られて気が付かない冒険者が悪い、そう思いますけどね俺は、大事なものならなおさら」

 

「それは.......」

 

「それに、どうもあのサポーターきな臭い」

 

「武器を盗んでるんだからきな臭いも何も」

 

「そういう意味じゃないんですよ、自分のことへりくだってる割に、冒険者様って、妙に軽蔑してる呼び方が気になるんですよね」

 

「サポーターが冒険者より下に見られてる風潮はあるけど、そこまでひどいのは聞いたことないけど......」

 

「まぁ、とりあえず現状は様子見ですので。 俺もナイフ探しに行くかな」

 

そう言ってギルドを後にしようと思ったのだが、後ろから呼び止められる

 

「ちょっと待って」

 

「はい?」

 

「君にとって、ベル君てどんな存在」

 

真剣に見つめてくる、その目はどんな些細なことも見逃さない、そう語っていた。 その目に俺は居住まいをただし、真剣に答える

 

「家族であり、弟子みたいな感じですかね。 まぁ、このままあのサポーターが雲隠れするっていうなら、それ相応の落とし前はつけさせてもらいますけどね」

 

そう言ってギルドを後にした

 

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「にしてもどこ行ったんだベルの奴」

 

適当に街を歩いているのだが、ベルに出会わない。 まぁこの街そこそこ広いからな、出会わなくても不思議じゃないんだが、多分ダンジョンから出たルートをたどってるなら、ここら辺に居ても不思議じゃないのだが。 なんてぶらぶら歩いていると、ちょうど込み入った場面に出くわしてしまった

 

「ヒエログリフが刻まれた武器の持ち主など、私は一人しか知らない!」

 

「っ!?」

 

おお!すごいなリューさん、指弾やったよ指弾。 フードを被った少女はやはりリリで、倒れそうになった拍子にナイフを手放していた。 リューさんがナイフを拾っている隙に逃げ出すリリ、それを追うリューさん。 そこに一人残されるシルさん、可愛そうに

 

「シルさん」

 

「あ、ショウジサン、なにがなんだか......」

 

「とりあえず一つ言えることは」

 

「言えることは?」

 

「面白そうだから追いかけましょう!」

 

「もう、強引ですね」

 

今日は買ったものを持っていたので、それに気を付けてお姫様抱っこをし、リューさんの後を追いかける。 ホント早いな、シルさんお姫様抱っこしているとはいえ、かなり軽いし、速度もセーブしているとはいえ、それは向こうも同じはずだ、悔しい。 シルさんは楽しそうにしてるし、なんかこの頃、シルさんお姫様抱っこするの多いような気がする

 

「何この状況」

 

「ベルさん凄い、リューの手握ってる」

 

リューさんに追い付いたと思ったら、何故かベルがリューさんの手握ってるし、リューさんはそれで固まってるし、リリはぼーっと様子見てるし。 何が何やら。 とりあえず一言

 

「シルさん、そろそろ降りませんか?」

 

「いやです」

 

可愛い顔してそっぽを向くシルさんに、思わず苦笑い

 

「やれやれ姫様の仰せのままに」

 

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「ではどうぞ」

 

「あぁ、よかったぁ......」

 

心の底から安堵しているのか、ナイフを持って拝みだした。 正直言ってひくわー、そしてそんなに大事ならちゃんと持っとけよ、後ろに刺してるから盗られるんだよ

 

「よかったー、落としてなくした、なんて言ったら神様に顔向けできなかったし」

 

「落とした?」

 

「そうなんですよ、コイツいつの間にか落としたみたいで」

 

そう言ってリリを見ると、ぼんやりとしている犬耳が垂れていた。 それじゃあ、白状しているようなものなのだが。 そして、落ち込むくらいなら初めからやるな

 

「でしたらあのパルゥムは、それを拾って?」

 

「そう言うことなんじゃないですかねー」

 

シルさんも、俺の視線に気が付いたのか、笑みを作りリリに近づいていた

 

「それではクラネルさん、それとコジマさんも」

 

「はいまたー」

 

リューさんはさっさと行ってしまったが、シルさんはリリに言うことがあったようで

 

「あんまりおいたしちゃ駄目よ?」

 

正直に言おう、今の言葉背筋がぞくっとした。 俺がドMとかではなく、背なかに冷や汗が。 シルさん恐るべし

 

「それじゃあショウジサン、ベルさん、お店で待ってますね」

 

何もなかったかのように、いつもの調子だった。 ベルには聞こえなかったのか、いつの間にかリリと話ていた。 手が早いな

 

「明日も僕とダンジョンに潜ってくれないかな?」

 

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「ベル寝ました?」

 

「おや? ショウジ君か、いつもより早かったね」

 

ベルが寝たところを見計らって、ヘスティア様と話ことにした。 もちろん今日のダンジョンのことだ

 

「ちょっと真面目な話が」

 

「・・・・・・聞こうか」

 

「サポーターの話はベルから聞いてますよね」

 

「あぁ、シアンスロープの少女に頼んだって言ったのは聞いたけど?」

 

「多分正体は違いますけどね」

 

「どういうことだい」

 

神様が真面目な顔で聞いてくる、やはりベルのこととなると顔色が変わるな。 とりあえず、昨日のことから、今日あったことを丸々話す

 

「まぁこんなところですかね」

 

「・・・・・・」

 

静かに聞いていたが、顔をしかめていた。 やはりサポーターに何か思うとこがあったのだろう

 

「俺はことを静観するつもりです。 もしも、リリがベルに舐めた真似するなら、相応の対価を支払ってもらうつもりですが」

 

「・・・・・・君の場合やりすぎそうだからね、ほどほどにしておくれよ」

 

「前向きに検討しますよ、まぁ、もともと評判いいファミリアじゃないらしいですし、もしかしたらなくなってるかもしれませんね」

 

「やりすぎだ。 それにしてもナイフが盗まれたのか」

 

「えぇ、ヘスティア様が、神ヘファイストスと一緒に、ベルだけのために作ったナイフが、ね」

 

「う....... 悪かったって言ってるだろ」

 

そう、あのナイフはヘスティア様からベルへのプレゼントだが、俺には何もなかった。 愛されてるなベルよ。 ちなみに俺の分は? と聞いた時に、この駄女神ときたら、忘れてましたっていう表情で、そっぽ向きやがったのだ。 えぇ、怒ってないですよ?

 

「まぁ報告を」

 

「ありがとうショウジ君、でも決めるのはベル君だからね」

 

そう言ってベルを見る神様の表情は、なんというかお母さん的な表情なのだが、なんだろうな普段駄女神すぎてまったく似合わない

 

「まぁ判断はベルに任せますよ」

 

そう言って俺もベルを見る、なんか幸せそうな顔して寝てやがるな、腹立ってきた

 

「殴っていいですかね?」

 

「何言ってるんだい、君は!?」

 

 




アイズヒロインに昇格した割に、テレビ準拠だから出せない。 まぁそのうちに出します

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