転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか   作:サクサクフェイはや幻想入り

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あれー? 途中保存て前書き保存されなかったか、前に保存された記憶があるんだが、まぁいっか

それでは本編どうぞ!


第九話 休息

「ふぅ......」

 

いつもよりメニューを増やした朝の鍛錬を終え、一息つきながら汗をぬぐう。 先日の怪物祭、あの男を相手にするには、今の自分では足りないものが多すぎる、そう実感しメニューを増やした。 一つ一つの動作の確認、及び簡略化、それに速度など、色々直していたらいつもより長くなってしまった

 

「にしても、休みなのにこんな時間に起きて、鍛錬するとはねぇ」

 

色々と思うことはあるが、健康的でいいと思い、思考を放棄した。 休みとは言っているが、今日はベルがエイナさんと買い物のため休みに設定したのだ。 あの時のベルとエイナさんは爆笑ものだった

 

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「七階層!?」

 

「これはあれか、嫌がらせか」

 

「嫌がらせは君たちのほうだよ!?」

 

近くで喋っているのにもかかわらず、大きな声を出したので、耳がキーンとしたので張本人にそう言うと、そんな答えが帰ってきた

 

「え、エイナさん、落ち着いてください」

 

「そうだな、今更七階層ぐらいで」

 

「き・み・た・ち・は! なんで私の言うことを聞けないのかな! それにベル君に関しては、この間五階層で死にかけたばっかりでしょう!?」

 

「俺その日、恩恵もない状態でミノタウロスぶっ飛ばしてるんですが」

 

「その事実は確認してません」

 

「は、はい」

 

真顔で言われ思わず頷いてしまった。 俺がたじろいで思わず頷いてしまうくらい、迫力があった

 

「そ、それはそうですけど、あの時よりステータス伸びてるんですよ、エイナさん!」

 

おお、凄いなベル、この状況なのにそんなこと言えるなんて、俺は無理だ

 

「ステータスが伸びたって、そんなに......」

 

「嘘でしょ......」

 

ちなみに見る前と見た後だ。 なんか即落ち二コマみたいだな

 

「この短期間でこんなに上がるなんて」

 

「ベルはわしが育てた」

 

さっきの迫力はないので、俺もいつも通りの調子に戻る。 エイナさんは胡散臭そうに見ているが、実際本当なのだ

 

「えっとエイナさん、信じられないかもしれないですけど、今のスタイルショウジサンと考えて、修行つけてもらった結果なんです」

 

今のベルの戦闘スタイルは、基本の一撃離脱だが、遇に俺が教えた型をうまく使い、敵のガードなどを崩して戦っていたりもする。 吸収が早くて助かるが、実践で使えるかと言えば首をかしげることになる。 なんかベルの瞳が少し濁ってるけど、修行中そんなにえぐいことしていないんだが

 

「えっとベル君?」

 

「普段ふざけてるのにすごく強いんですよ? それはええ、理不尽なくらいに」

 

「・・・・・・」

 

エイナさんが俺に何とかしろって、目で訴えてくる。 まぁこうなったら壊れたテレビよろしく、右斜め四十五度チョップをくらわせて元に戻すしかない

 

「てなわけで、ほっと」

 

「いたっ!?」

 

「戻ってきたみたいだな」

 

「すごく理不尽じゃないですかこれ」

 

「俺と居ると理不尽なことだらけだ、って言ったのはお前だ」

 

「・・・・・・」

 

瞳がさらに濁った気がするが、今度はトリップしてはいないらしい。 そんな状態のベルを見て、エイナさんは声をかけるのをためらっていたが、覚悟が決まったらしく、声をかけた

 

「ね、ねえベル君、明日暇かな?」

 

「え?あ、はい! ダンジョンに行くぐらいしか予定はないですけど」

 

「じゃあ明日私と買い物行かない?」

 

「おっ? おっ? デート? これはデートですかね?」

 

「デデデデ、デートォ!?」

 

「ベル君、声大きい! あと君はなんで一々おちょくるのかな!?」

 

顔を赤くする二人、大声を出したため、目立っているのだがそれでやめる俺ではない!!

 

「そうだベル、仲のいい男女が二人きりで出かける、これをデートと言わず、なにをデートと言うか!! エイナさん決まってるじゃないですか、俺の存在理由だ!!」

 

言いたいことを言ったので気分がいい、俺はそのいい気分のままギルドを出る。 ベルはもちろんおいてきたのだが、夕食時に帰ってきたとき、顔が赤かったので、約束したんだろうと予想、そして現在に至ると

 

「ベルはもう出ちったみたいだし、駄神様はバイトだし。 ホント今日はどうすっかなー」

 

なんて言いながら俺はホームの中に入って行った

 

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「こういう時、行きつけの店があるっていいよな」

 

結局ホームには何もなく、街に出てきたのだが、どうせならそのまま暇をつぶせるところに行こうと思い、俺の足は豊饒の女主人に向いていた。 まぁ昼間から飲んでたら何か言われそうだが、それはそれ......なんかダメな大人の言い訳に思えてきたが、ちょうどついたようだ

 

「ちわー」

 

「あ! ショウジサン、ちょうどいいところに! 一緒に出掛けましょう」

 

入った瞬間にシルさんに捕まり、何か言う暇もなく、外に連行され、そのまま出かけることになってしまった

 

「偉い強引ですねシルさん」

 

「そんなことありませーん、ふふっ」

 

俺の腕に抱き着いているシルさんは楽しそうに笑っていた、まぁいっかと思いつつ、俺は現在の状態をシルさんに教える

 

「シルさん、シルさん」

 

「なんですかショウジサン?」

 

「俺、昼飯食べようと思ってあそこに行ったんですが」

 

「ならご飯からですね、どこで食べましょうか?」

 

「大体飯はシルさんのとこですからね、こじゃれた店知ってるわけじゃないんですよね」

 

「でもせっかく出てきたのに戻るのは......」

 

「シルはおっちょこちょいだニャ!」

 

「もう!それはいいんです!!」

 

ちょっとからかっただけなのだが、顔を赤くして恥ずかしそうにするシルさん。 うむ、眼福です

 

「まぁ冗談ですけど、どっか店に入ります? 敵情視察みたいな感じで」

 

「いいですね! でしたら私、気になっていた店があるんですけど......」

 

俺のほうが背が高いので、シルさんは必然的に上目遣いになるのだが、グッドです

 

「それじゃあそこにしましょうか」

 

「はい! こっちです」

 

そんな風にシルさんとたわいもない話をしながら歩き始めた

 

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「楽しかった!」

 

「そりゃあようござんした」

 

腹ごしらえをした後、色々なところを回り、気が付けば夕方になっていた。今俺は、腕を組んだ状態でシルさんと歩いているのだが、妬みがやっかみの視線がすごい。 そのくせ、俺が辺りを見回すと目をそらしやがる

 

「お?」

 

そんな風に辺りを見回していると、面白いものが視線に入った

 

「どうしたんですか、ショウジサン?」

 

「あれあれ」

 

俺が指をさした方向に視線を向けるシルさん、そして納得がいったのか頷いていた。 視線の先にはベルとエイナさんがいて、何やら話し込んでいるようだ

 

「悪い顔してますよ?」

 

「えー、そうかなー?」

 

シルさんの問いにすっとぼけるが、シルさんも少しいたずらっぽく笑っているのでおあいこだろう。 俺たちは気配を消して近づき、その瞬間が来るのを近くで待つ。 そしてその瞬間が来た、エイナさんがベルに腕当てを渡し、なぜか二人とも顔を赤くしている

 

「うわー、ラブラブですねー」

 

「ベルさんも隅に置けませんね、こんなにいい人と恋人なんて」

 

「「ええっ!?」」

 

いやーいいリアクション貰いましたわー、さて面倒なことにならないうちに、逃げますか

 

「シルさん、ちょっとごめんなさい!」

 

「? きゃ!」

 

シルさんの可愛い悲鳴が聞こえたが、それは俺がいきなりお姫様抱っこをして、その場から逃げたためだ。 まぁシルさんも最初はびっくりしてたみたいだけど、なんか嬉しそうに抱き着いてるしいいか。 ちなみにベルだけど、少し先で待ってたらすぐに来て、恋人じゃないとか否定してたけど、無視しておいた

 

 




次回はついにあの子登場! それにしてもアイズヒロイン迷ってると言ったやさきにシルさん押し、まぁ仕方ないね! アイズは迷ってる段階だったので保留、決まってればアイズ押しで書くかも? 

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