俺の幼馴染はコミュ力お化け 作:有象無象
相変わらず特異点は筆が進みません。
しかし、私は夜中に気づいてしまったのです。
原作通りに書くからつらい。
逆に考えるんだ。原作を破壊しちゃってもいいさ、と。
という訳で忠実さを捨てます!
感想、評価、誤字脱字報告ありがとうございます。
この小説の半分は夜中のテンションで出来ています。
よって間違いはかなりあると思いますので、お気づきの際はご指摘ください。
「おいしいわ!」
「うん!おかあさんも食べよ?」
ジキルの家で二人の幼女がケーキを食べている。
この二人【ナーサリーライム】と【ジャック・ザ・リッパー】はフォークにあいつお手製のシフォンケーキを刺して私に差し出す。
それを受け取りながら、
子供ってかわいいなぁ。
と考えていた。
数時間前
ソーホーエリアの探索に出てからというもの、なんだかモードレッドがカリカリしている。
どうしたんだろう。さっきまでお父さんと戯れて機嫌よかったのに。
違うの?ごめんね。え?怒ってない?よかった~。
戦うの?やっぱり怒ってるよね!
何故かカリカリしているモードレッドと戦う羽目になった。
まあでも、模擬戦だったんだけどね。
おかげでマシュも宝具が上手く使えるようになったみたいだし、モードレッドもわざとやったんだよね?ありがとう。
そう伝えたら、悪態を吐きながらちょっと赤い顔でそっぽを向いていた。
かわいい。
清姫、別に口説いてた訳じゃないから。
だから、目から光を消すのをやめて。
頼光さん、別にそういう関係になり得ないから。
だから、柄に手をかけるのをやめて。
クー・フーリン、エミヤ、笑ってないで助けて。
そんなこんなでオートマタやらホムンクルスやらを蹴散らしつつ着いた古書店で協力者のいい声の少年に会った。
魔本は隣の部屋にいる。とのことだったので戦闘を開始したものの、攻撃が通らない。
どうしたものかと考えていたらさっきの少年がやってきた。
ハンス・クリスチャン・アンデルセンと彼は名乗った。世界の三大童話作家のサーヴァントたる彼は魔本に名前を付けることで存在させ、攻撃が通るようになった。
彼がサーヴァントでアンデルセンだったからマシュは驚いてるけど。
マシュ、この状況で小説読み漁れるような人は普通の人間のはずないと思う。
あと、この状況でサーヴァントとイチャイチャできる奴もね。
でも、ナーサリーライムって幼女なんだね。イメージ的には不思議の国のアリスかな?
とはいえ、あれだね。大の大人や一回りは年上の集団が一人の幼女をボコるってかなり犯罪臭いよね。特にエミヤとクーフーリンとか、一緒にいるだけでおまわりさん案件だよ。
という訳で、一回語りかけて見ようよ。
へーい、彼女。あいつお手製のバームクーヘンでお茶しない?
釣れてしまった。しかもそのまま仲間になってくれた。クラスはキャスターだった。念願の後衛だ!
しばらく、持ってるお菓子を与えていたら、霧の中から野良サーヴァントが出てきた。
やけに露出度の高い服(服?下着?)を身に纏った幼女。彼女はかの連続殺人鬼 ジャック・ザ・リッパーだそうだ。
彼女にもバームクーヘンを与える。
もっとお菓子があるけど一緒に来ない?
なんて交渉をしたら一緒に来てくれることになった。
なんだろう。何か誘拐犯になった気分だ。こういうのはあいつの仕事のはずなのに。昔から何故か幼女もといロリに好かれるんだあいつは。話せてないけど。
またか!またお前は女の子を連れて帰ってきたのか!
ナーサリーライムとジャック・ザ・リッパーを連れて帰ってきたアイツを呆れた目で見てやった。
は?バームクーヘン使いきった?ナーサリーライムにお菓子を作って欲しい?
ふざけるな!
え?ちょっと待って。何でそんなうるうるした瞳で見つめるんだよ。何か悪いことしてるみたいだろ!ダメだって!材料も道具もないし!
え?ロマン?何?送る?カルデアから?でもオーブンが、ジキル?あるの?マジで?
うお!気づいたらうるうるが四つに増えてやがる!てか一人えっちゃんだ。さっきバームクーヘン食べたでしょうが!
うん、剣を突きつけるのやめようよ。X。てか止めようよエミヤ。
わかった。わかりました。作ります。
何がいい?シフォンケーキ?わかったよ。できたら一休みするから場所空けて。エミヤも手伝って。
体、まだ怠いんだけど。
この世界のジャックは野良サーヴァントです。異論は認めません。
立香が探索中の紅。
「マスターさん、あーん、です」
「あ、自分で」
「無理をするなトナカイ。まだ霧の影響が抜けきっていないぞ」
「あ、え、食事くらい」
「いけませんマスター。そういう油断が死を招くんです。今はお手製のお粥を食べて休みましょう」
「いや、あの、作ったの、お、俺」
「ゥゥ……アゥゥ……」
「あ、え?お、おう」
「なんだか、このお粥甘いね」
「すみません、ジキル。いつものことです。諦めてください」
「あ、はは」
そう、こんな奴は普通じゃないのだ。