俺の幼馴染はコミュ力お化け 作:有象無象
2話ぐらいで終わると言ったな、あれは嘘だ
開戦から数十分。戦況は俺達の不利に進んでいた。
白兵戦ではサーヴァントの数で勝る此方が有利だったが、船に対しては黒髭側に軍配が上がっていた。
だめだこれ、こっちの大砲がほとんど効いてねぇ。
遠距離で効いているのはエミヤとエウリュアレの矢だけだった。
三人に指示をして乗り込んできたエイリークを倒す。
乗り込んできたのはこれで打ち止めのようだ。
アイツの方は槍の男と雑魚の相手で手一杯のようだ。頼光さんと清姫で雑魚を清掃しつつ、マシュさんで槍の男を食い止めていた。
このままじゃじり貧だ。
そう考えたのは俺だけではなく、ドレイク船長もであり、すぐさま撤退の準備を開始する。
しかし、そうはさせまいと黒髭の船─アン女王の復讐号─から放たれた弾丸が船底にヒットし、穴を開けた。
ヤバイ!沈む。
そう思った時、海に飛び込んだアステリオスが船を持ち上げ泳ぎだす。
結果、船は持ち直し速度で勝る此方が撤退に成功した。
ワイバーンで修復された船は黄金の鹿号と呼べるんだろうか。
時は少し戻る。
無事にとある島に逃げた俺達はまず船の修理をしようということになった。
その際に邪魔な魔物を倒していた時だ。
あの装甲に並ぶにはどうするか。
↓
ワイバーンで修理したらよくね?
↓
それだ!!
という訳で、船はサーヴァントに乱獲されたワイバーンによって急速に直っていく。
サーヴァントも手伝いつつ順調に進んでいくのが見える。
え?俺?
俺はエミヤとともにワイバーンの肉で食事を作っていた。
うちのアルトリアズは言わずもがな、海賊達もよく食べる。
乱獲されたワイバーン全てで料理を作らねば足りないのだ。
故に解体され続々と運ばれてくる肉を淡々と調理している。
なんだよえっちゃん?え?ご褒美?和菓子?このタイミングで言う?
X?ご褒美?カステラと料理?
サンタオルタ?すまない、ワイバーンしかなくてすまない。
とりあえず隠し和菓子やら既に出来上がってる料理を渡して、後はカルデアで、という事で治めた。
え?誰それ?アルテミス?いつの間に、ワイバーン乱獲してたら会った?んで連れてきた?
よくやった。これで戦力が増えた。
何?ご褒美?立香、お前もか。
船の修理は終わったし、あいつの料理も食べたし、新しい戦力のアルテミスを加わったし、黒髭を倒しに行こうか。
という訳で出航。
それにしてもアルテミスとオリオンを見てると何か見覚えがあるような。
景気付けに目についた海賊を倒すと、案外すぐに黒髭は見つかった。
しかし、正面から戦うには心もとないから作戦を立てる。
内容は。
まず正面からの突撃に見せて近づき、エウリュアレに狙撃してもらう。
それによって敵が此方に釘付けになったら背後からアルテミスによって奇襲。敵が混乱したらオリオンが火薬庫で導火線に火をつけ、合図を送る。
合図がきたら船を突撃させ、爆発とほぼ同時に衝角を突き立て逃亡を防ぐ。
後はガンガンいこうぜ!
というものだ。
そして、戦いは始まり、ほぼこちらの思惑通りに進んだ。
見事に爆発し突撃も成功。二人組の海賊アン・ボニーとメアリー・リードはあいつがアルトリアズを指揮して撃破。
それにしても、三人で分断した後、えっちゃんズでメアリーをフルボッコはエグいと思うんだ。
途中、マスターを狙ったアンをサンタオルタが怒濤の攻めで射撃どころじゃなくして封殺してたし、最後はアン、涙目になってたよ。
此方も頼光さんと清姫が怒濤の攻めで終始押してたし、問題ないかなって時だ。
黒髭が船員の槍の男に刺された。
あまりのことに驚く。
そんな私達を尻目に槍の男【ヘクトール】は黒髭から聖杯をぶん取るとそのままエウリュアレを抱えて去っていく。
あっという間の出来事だった。
私達は黒髭を看とるとヘクトールの追跡を開始した。
この特異点はまだまだ終わらない。
皆さん、必須タグ報告について答えてくださり本当にありがとうございます。
とりあえず放置ということにします。