ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】 作:コッコ
~レーラside~
私には悩みがあります。
その悩みとは、友達が全くいないのです。
私と同じくらいの歳の人がいない事が主な原因であるのは分かる事なんですが、やっぱり寂しいです。
父さんにこの事を相談してみた事がありましたが、何故か目をそらせて誤魔化されました。
きっと、父さんも友達らしい人ができなかったのでしょうか。
だから、今度は母さんに相談してみたら母さんは自然としてたらできると言われました。
「自然としてたら、か・・・」
私は考え続けますが自然としてたらとはどうすれば自然となるのでしょうか?
「おーい!レーラ!」
「サイラスさん。どうかしました?」
「いや、俺の娘も軍に入るから挨拶させようと思ってな。紹介するよ。娘のゾフィーだ」
サイラスさんがそう言うと、サイラスさんの後ろから隠れる様に見ている同じ歳と思われる子がいた。
「おい、ゾフィー隠れてないで前に出ろよ・・・」
「ち、ちょっと緊張しちゃって・・・」
「・・・」
サイラスさんゾフィーさんと思われる子を前に出そうとしているが実際、私も緊張している。
サイラスさんはやっと、ゾフィーさんを前に出して挨拶させる。
「ぞ、ぞぞぞ、ゾフィーです!よ、よろしくお願いします!」
「・・・」
私は、緊張のあまり心臓が高まる中、ゾフィーさんが何を言っているのか分からなくなり徐々に意識が遠くなってきた。
~side終了~
~ゾフィーside~
あたしは父さんに連れられて挨拶に回っている時に、あたしと同じ位の年齢で軍に入っていはレーラ、て子に会いに来ていた。
でも、初めてレーラを見た時、物凄く怖い雰囲気を出していて、あたしはもう怖くて仕方なかった。
でも、父さんに押されてあたしは挨拶したんだけど、反応が無かった。
「あ、あの・・・」
「・・・」
「・・・まさか」
父さんがレーラの目元を手で振るがそれでも反応が無い。
あたしは頭の中で、ハテナ(?)が一杯になる。
「・・・気絶している」
「えッ!?」
あたしは怖いと思っていた、レーラの立ったままの気絶に内心、驚きを隠せないでいる。
だって、鋭い目線で見てきたレーラが立ったままの気絶は驚くしかない。
「・・・私、何かしたの?」
「サイラス。どうしたんだ?」
「ラクス、大変なんだ!レーラにゾフィーの挨拶に来たら気絶したんだ!」
「はぁッ!?」
父さんがそう言うと、ラクスさんはレーラの両肩を持って揺さぶる。
「おい、しっかりしろ!」
「・・・はッ!私は何を・・・・・・」
「お前が立ったまま、気絶していたんだよ。たく・・・」
あたしはレーラの以外な一面を見て、少し安心できた。
~side終了~
~レーラside~
恥ずかしい。
今、私はとてつもなく恥ずかしくて、穴があれば入りたい気持ちだった。
何故なら、サイラスさん、ゾフィーさん、そして何時、来たのか父さんにまで立ったまま気絶した姿を見られてしまいました。
「・・・///」
「なぁ、恥ずかしいのは分かるが・・・良い加減、立ち直れよ」
「だって・・・///」
私は両手で顔を隠しながらしゃがみ込む。
もう、恥ずかしくて父さんの言葉も入らない。
「あ、あの・・・レーラ」
「・・・何?」
ゾフィーさんが、私に話し掛けてくる。
「あ、あの!私と、友達になってください!」
「へ・・・?」
ゾフィーさんの言葉に私は素頓っ狂な声をあげてしまった。
友達・・・私が長らく求めていた事を彼女は言ったのだ。
「何で・・・?」
「え、えっと・・・最初は怖いと思ったけど、何だが貴方が寂しそうな人だな・・・て」
「・・・友達」
私は父さんの方を見ると、頷いてくる。
私はその父さんの頷ずきに応える様に立ち上がって、ゾフィーさんの前に立った。
「はい。よろしくお願いします」
「はい!」
私はゾフィーと言う、初めての友達ができた。