ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】 作:コッコ
~エリーゼside~
私は王都に帰ってる途中、気を失って気がつくと、知らない天井があった。
私は、回りを見ると、ラクスが椅子に座って居眠りをしている。
「ラクス・・・」
「ん・・・気がついたのですか?」
「うん・・・」
私が返事をすると、ラクスは私の額に手を当てて笑顔になる。
私はラクスの笑顔がとても、優しいと思える。
「熱が下がりましたね。カムイ様達をおよびしますが、何か欲しい物は?」
私は首を横に振ると、ラクスは笑顔で退出していく。
私は天井を見ながら、ぼんやりとラクスの笑顔を思い出していた。
カムイお姉ちゃんと同じくらいの笑顔・・・私は顔が熱くなるのを感じて胸が、ズキズキした。
~side終了~
ラクスは、カムイ達を呼ぶと、エリーゼの寝ている部屋にやって来た。
「気がついたのですね、エリーゼさん」
「うん。心配かけてごめんね」
「いいえ・・・私がもっと早くに気づいてあげていたら」
カムイとエリーゼの微笑ましい光景に、ラクスは自然と笑みを浮かべる。
その顔を見た、ピエリは指を指して言う。
「あ!ラクスが笑ってるの!珍しいの!」
「お、おい・・・」
「へぇ、貴方も笑う事があるのね?」
「カミラ様まで・・・」
ピエリの次はカミラにからかわれる様に言われて、ラクスも含め全員その場で笑いあった。
「(良かった・・・エリーゼ様が無事だったからこそ、この笑顔があるんだな・・・・・・)」
ラクスは笑いながら、エリーゼを助けられて良かったと思った。
たが、ラクスはエリーゼが熱い視線でラクスを見ている事は気づかなかった。
「暫くエリーゼ様は安静にしていなくてはいけないから、暫くここに滞在ですね」
「本当にごめんね・・・」
「いや、仕方ないですよ。病気ですから」
ラクスはそう言うと、苦笑いをする。
「しかし、お父様はどう出るか・・・」
「それなら私にお任せください。もし、ガロン様が何かを言われれば、説き伏せて見せます」
ラクスは真剣な顔でカムイにそう言うと、カムイはラクスに礼を言った。
「ありがとうございます。ラクスさん、エリーゼさんも目が覚めた事ですし、少し休んでください。ずっと、徹夜で看病をしてくれたのですよね?」
「はい。では、少し休ませて貰います」
ラクスは一礼して退出した。
ラクスが歩いていると、一羽の伝書鳩が飛んできた。
ラクスは、伝書鳩を腕に止めると、伝書鳩に結んである文を取り、読む。
「これは・・・!」
ラクスが読んだ内容は、シュヴァリエ市場で発生した反乱の鎮圧命令だった。