ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】 作:コッコ
戦闘面は難しいので外してしまいました。
それと、何か変な感じにキャラが動いていますので、何か変でしたらすみません!
~とある場所~
ラクスは仲間達と旅をしていた時、急に霧が深くなり視界が全く見えず道も見失って完全に迷ってしまった。
「ふむ・・・ここまで霧が深くなる場所だったのか此所は?」
「分かりません・・・ですが、道に迷ってしまったのはたのは困りましたね・・・」
ラクスは霧の先を何とか見ようとするが、無駄に終わった。
暫く歩き続けていると、霧が徐々に晴れていき道が見えて来る。
「ラクスさん。道が見えますよ!」
「よし、これなら何とかなるだろう」
カムイ達は晴れた霧の道を進んで行くと、霧が途端に晴れて回りの全容が分かった。
そこは広い平原で所々に川や丘や木があるだけの場所だった。
「何だ此所は?目的地とだいぶかけ離れた所だな?」
「何処かで道を間違えたのでしょうか?」
ラクスはこの状況を考えていると、向こうから誰かがやって来る気配を感じ、警戒しつつも人ならば道を聞こうと考えていた。
「参ったな・・・まさか道に迷うなんてな」
「まぁ、あの霧だったからね。迷うのも無理はないよ」
どうやら人の様で、同じく霧で迷ってしまったらしかった。
カムイは協力しあおうと考え近づいた時、カムイは困惑する事になる。
「え・・・私?」
「え・・・僕?」
そこにはカムイと同じ服装で髪型以外は顔がそっくりな青年がおり、その隣には体格に似合わない黒鉄の大剣を持った変わった服装をした青年がいる。
「何だ・・・貴様達は?」
「それは此方の台詞だろ?・・・何で異界のマイキャッスルでもないのにカム子がいるんだ?」
ラクス達には最後の言葉は聞こえなかったが大剣を持つ青年がそう言うと、ラクスはあからさまに警戒する。
大剣を持つ青年の異様な雰囲気を感じ、ラクスは何時でもディアブロスを抜ける様にしておく、
一方、青年ことマーシレスは困惑していた。
カムイの女版のカム子が目の前におり、原作には存在しなかった人物がいた。
その人物は上級騎士の様な黒い兜を身に付けパラディンの鎧を着けている姿は異様であり、明らかに強い力を持っているのをマーシレスは感じた。
互いに警戒している時、二人のカムイは呑気に互いを見て感想を言っている。
「貴方も名前がカムイなのですね?」
「君もなのかい?・・・僕がもしも女だったらこんな風なのかな・・・?」
「「何やってんだ。この二人は・・・」」
マーシレスとラクスは互いにそう呟くと、取り合えず警戒を解いた。
互いのカムイが敵対しないなら互いに争う必要はない。
そう二人は判断する事にした・・・だが、ここで予想外の事が起こる。
「カムイ。どうし・・・た・・・?」
「此所にいたかカム・・・イ・・・これはどんな状況だ?」
互いのリョウマがやって来て、この状況に困惑し次々と他の仲間もやって来て互いに自分を見る。
「「すごいの!ピエリが二人いるの!」」
「これは写し身と言う訳ではないようですね・・・」
「その様ですね・・・」
「ふむ・・・私が目の前にいるとは奇妙な物だ」
「そうだな・・・」
互いに感想を言い合っている両者だが、予想外なのは此所ではない。
マーシレスとラクス。
この二人が愛してやまない人物がやって来たのだ。
「ラクス。この状況はなに?」
「マーシレス。何なのこれ?」
二人の妻であるベルカがやって来たのだ。
互いにベルカを見て、自分の妻のベルカを見ると再び睨み合いになった。
「おい、異世界の住民かもしれないがよ・・・俺の妻に何、手を出してやがんだ!」
「それは此方の台詞だ・・・私の妻と同じ姿をした女性だとしても。ベルカだけは似るのは許さん!」
「「(面倒な事になったわ・・・)」」
二人の溺愛夫の行動に呆れながら面倒な事になったと二人のベルカは思うと、次に娘までやって来た。
「父さん?・・・何してるの?何で母さんが二人もいるの?情報が入りきらないんだけど・・・?」
「何してるのよ父さん。え、何なのよこれ・・・」
互いに母親の髪色を受け継いぎ、互いに容姿や服装は違えど一目でベルカの娘と分かる。
二人の娘は互いに見てからベルカを見ると、自分の父親の方へ向いた。
「「ねぇ、この子は父さんの隠し子?」」
「「違うわ(ぞ)!」」
二人の娘の発言で喧嘩は更にヒートアップしていき、今にも掴み合いになりそうになっている。
「どうしようか、私?」
「・・・放っておきましょう。その内、やめるわ」
二人のベルカは放っておくとにして、近くの木に座り込む。
端から見ると二人のベルカはまるで双子の様で、見分けがつかない。
それでも、二人のベルカの娘は見分けて自分の母親の隣に座って父親達の喧嘩を眺める。
そして暫く断った後、遂に二人は息を切らしてバテた。
「はぁ・・・はぁ・・・やるな、お前・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・そっちこそな・・・」
マーシレスとラクスは互いに何かを感じたのか互いに握手する。
その光景を見たベルカ達は自分の夫の元へ行った。
「全く・・・あんなに言わなくても私を一番愛してくれてるのは知ってるわよ」
「マーシレス。私も同じよ」
「・・・そうだな。結局、一番どちらがベルカを愛してるかになっていたしな」
「何か色々と言い合ってる内になってたよな」
ラクスとマーシレスはいつの間にか笑いながらそう言うと、呆れた様にスミカとレーラは互いの妻を溺愛する父親達に一言言う。
「「この溺愛親父が」」
「父親に向かってそれはないだろスミカ?」
「レーラ・・・いつの間にそんな言葉を・・・!?」
マーシレスは娘からの罵倒を軽く流すが、ラクスは初めてレーラに親父と言われた事にショックを受けた。
レーラは至って真面目で喧嘩しても特にそんな事を言われた事はなかったからだ。
「え?スミカに教えて貰いましたが?」
「マーシレス・・・!」
「おいおい・・・いつか言われる事なんだらか良いだろ?・・・たぶん」
「たぶんかよ!」
ラクスはマーシレスの最後の言葉にツッコミを入れると、霧が再び掛かり始めた。
「おいおい・・・今度は何だ?」
「もしかしたら、お前ら帰れるかもな・・・元の世界に」
「・・・また会えるか?」
「分からねぇよ・・・だけどよ。また会えたら今度はゆっくりベルカと娘の話をしようぜ。酒を飲みながらな」
「酒は遠慮する。酒のせいで仲間に色々と迷惑を掛けたりしてまうらしい・・・だが、話は付き合うぞ?」
互いに別れの言葉と取れる話を終えた時、霧は人が全く見えない程になり、声しか聞こえなくなった。
「あばよ!・・・えーと、何か異名はあるか?」
「・・・懐刀だ。お前は?」
「嫌だが、取り合えずこう名乗る。鴉頭だ」
「そうか・・・なら、タイミングを合わせて別れの挨拶をするか」
ラクスはそう言うと、マーシレスとラクスは互いに合わせると、大きな声で別れの言葉を言った。
「「あばよ!鴉頭(懐刀)!」」
マーシレスとラクスの別れの言葉に続いていき、カムイ達も別れの言葉をそれぞれ言っていく。
そして、霧が完全に晴れると元いた道にいた。
「・・・さぁ、行きましょう!また会える日まで!」
「・・・ふ、そうですね。約束を破ったら示しがつかないですからね」
カムイ達は旅を続けた。
不思議なこの出会いにラクスはまた、マーシレスとの再開を夢見て歩く。