ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】   作:コッコ

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カムイ

「北の城塞の王女が来る?」

 

「うむ、お前もスメラギを殺した時にいたであろう。そやつの残した娘だ。名はカムイだ・・・覚えておけ」

 

ラクスは王座の間でガロンから北の城塞から暗夜王国の王女カムイが来る事を聞いていた。

だが、カムイは王女とは名ばかりで本当の出生は白夜の生まれの王女だ。

ラクスは昔に暗夜軍の所属としての初仕事としてガロンと共にスメラギを暗殺した。

その時にガロンに生かされ暗夜の王女として生きた。

 

「・・・」

 

「どうしたラクス?」

 

「・・・いえ、何でも御座いません」

 

ラクスはスメラギを暗殺した時、止めを刺す様にガロンに命じられラクスは矢が大量に突き刺さり弱り果てていたスメラギの腹に深く剣を突き立て抉る様に引き抜いた。

あの時の不快な感覚はラクスは今でも覚えていてその事を思い出す度にラクス不快な感覚に襲われ続けていた。

 

「父上、マークスです。入ってもよろしいでしょうか?」

 

「うむ、入れ」

 

どうやら到着した様で暗夜の第一王子のマークスと続いて第二王子レオン、第一王女カミラ、第三王女エリーゼそして、今回の話題である第二王女カムイが王座の間が入ってきた。

 

「(成長したな・・・)」

 

「父上。カムイが外へ出られる資格を得たのでここへ連れて参りました」

 

「そうか。カムイよく来たな。話は通っている。マークスから一本を取って見せた様だな」

 

「はい」

 

ガロンは威厳ある声でカムイに問いかけカムイはその問いに応える。

ラクスは黙ってカムイを見ているとカムイの隣にいたマークスが何かを囁いていた。

どうやら何か企んでいると思われたのか険しい顔でカムイに何かを告げていた。

 

「マークス様。何をカムイ様に言っているのか分かりませんが別に何も考えてはいませんよ」 

 

ラクスは意地悪そうにマークスにそう言った。

 

「ッ!いや、私はラクスの事を言っている訳ではなかったのだが・・・」

 

「・・・そうですか」

 

ラクスはもう興味は無いと言わんばかりにまた無口になる。

 

~カムイside~

 

私はお父様と謁見をしている時、お父様の隣に立つ全身を鎧で包んだ人を見た。

その人は表情こそ見えなかったが冷たい目で見られると同時に暖かさを感じた。

そこにマークス兄さんが呟いてきた。

 

「カムイ。父上の隣に立つ男にはあまり関わるな」

 

「何故ですか?」

 

「あの者の名はラクス。腕が立ち尚且つ暗夜に最も忠誠心を持っているが奴は一度戦闘の命令と来れば残虐な手段で命令を遂行する冷酷な男だ。私はあまりラクスをお前に近づけたくはない」

 

マークス兄さんがそう言うと耳に届いたのかラクスさんがマークス兄さんに話しかけてきた。

まるで内容は丸聞こえと言わんばかりにと言うので珍しくマークス兄さんが焦っていた。

ラクスさんはマークス兄さんがラクスさんに対して何も考えてはいないと聞いてまた口を閉じた。

 

「(何故でしょう。私はラクスさんが根から悪い人とは思えません・・・だって)」

 

あんな寂しそうな雰囲気を出しているのですから。

 

~side終了~

 

ガロンは一通りカムイと話終えると一振りの剣を取り出してカムイに差し出した。

その剣は禍々しい光を放っており嫌な感じを醸し出している。

 

「その剣は魔剣ガングレリ。お前が北の城塞を出れた祝いの品だ。受け取れ」

 

「ありがとうございます。お父様」

 

カムイはガングレリを受け取るとガロンはカムイに課題をぶつけた。

 

「所でカムイ。お前の実力を見せて貰おうか」

 

「私の実力ですか?」

 

「そうだ・・・ラクス」

 

「捕虜を此処へ」

 

ラクスがそう言うと兵士が捕虜を連れてきた。

炎の部族の女と緑の髪の忍びとその他の捕虜が連れてこられた。

 


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