ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】 作:コッコ
カムイ達はラクスとマムーの相手にした戦闘を開始した。
先陣を切ってカムイは夜刀神を片手にマムーに向かって走り、マムーは何もせずただ立っているだけだった。
「はぁ!」
カムイはマムーに夜刀神を振るい誰もがマムーはこの一撃を受けたと考えた。
だが、夜刀神はまるで見えない壁に当たった様な感触と共に止められる。
「なッ!?」
「・・・その程度か」
マムーは右手をカムイに向けた時、カムイは大きく吹き飛ばされた。
カムイはリョウマに受け止められると、マムーを見る。
マムーの回りには何もなく、刃が止められる筈がなかった。
「何で・・・」
「何故、攻撃が通じなかったのか?御答えしましょう。私は多くの研究をしてまいりました。魔法や魔力、兵器等と分野は様々でした。故に多くの研究をしてきた私にとって・・・」
マムーは左手に魔導書を持って右手をカムイ達に向ける。
「神器だろうと攻撃を弾き返す術くらい完成させられます」
マムーはそう言った瞬間、マムーの魔法が放たれた。
マムーの魔法は黒く不気味な顔の様な魔球で、それがカムイ達に一斉に向かっていく。
「ッ!?全員、避けるんだ!!!」
魔法に長けたレオンがいち早くそう指示すると全員、マムーの魔法を避けた。
すると、被弾した草地が瞬く間に枯れ果ててしまったのだ。
「ほぉ、避けたか。我が暗黒魔法を」
「暗黒、魔法・・・」
「闇を呼び覚まし、我が力とした私だけの魔法です。この魔法がある限り・・・私は永遠に負ける事はない」
マムーは愛しそうに魔導書を撫でていると、ラクスが退屈そうに欠伸している。
「おいおい、あんた一人で潰すつもりか?」
「だったら手伝え。正直に言えば・・・私、一人でも勝てますが、私一人だとへ貴方の妻も娘も死にますよ?」
マムーの言葉にラクスは溜め息をつくと、ゆっくりと歩いて行く。
ラクスは鋭い殺気をだしながらカムイ達に近づく。
「悪く思うなよ。これもハイドラ様やベルカの為だ・・・消え失せろ」
ラクスはそう言って素早い身のこなしでカムイに迫ると、剣を振るった。
カムイはラクスの剣を防ぐも、ラクスは防がれると同時にカムイの腹に蹴りを入れて吹き飛ばす。
「ぐッ!?」
カムイは吹き飛ばされ倒れると、ラクスは隙を見逃さずに素早い動きでカムイに迫り更に痛め付けようとした。
「カムイ!」
そこにヒノカが現れ、薙刀でラクスの攻撃を防ぐ。
ラクスは今度はヒノカに斬りつけようとすると、マークスが飛び出してきて攻撃を防ぐ。
「くッ!」
マークスはラクスの重い一撃に怯むと、ラクスに蹴飛ばされた。
幸いマークスは馬上から落ちずに体勢を建て直す事ができ、身構える。
「流石は暗夜一の騎士だ。昔、剣を交えた時とは違う」
「・・・まだ覚えていたのか?父上の気紛れで剣を交えた事を」
マークスは苦笑いしつつラクスにそう言うと、ラクスは懐かしそうに笑う。
「覚えていますよ・・・ちょっとした大会に出され遠慮なく貴方を倒した。騎士として手加減は相手への侮辱。故に手加減はせずに剣を交えました」
「あの時、私自身の力不足を感じた・・・だが、今は違う。仲間、そして愛する者や家族いる限り私は誰にも負けん!」
マークスはそう言ってジークフリートを振るうと、ラクスは剣で防ごうとした。
しかし、神器であるジークフリートに普通の剣では歯が立たず、ラクスの剣はへし折れた。
「ちッ!」
ラクスは素早く身を引くと武器を無くした状態でマークスと対峙する。
「もはや武器はあるまい・・・どうするつもりだ?」
「武器が無いからと言って、戦う事はあきらめたりしない。例え、この身が滅びようともな」
ラクスはマークスにそう言ってのけた時、突然地面が光だした。
カムイ達は何が起きているのか理解できなかった。
「何ですかこれは!」
「分からないわ・・・!カムイ、気を付けて・・・!」
アクアはそう警告すると、同時に周りの全てを照らし尽くし包み飲んだ。