ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】   作:コッコ

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伝わる真実・・・

デュラハを倒したラクスは傷ついた腕を押さえながらデュラハの元に近付いた。

デュラハは息を切らしながら迫ってくるラクスを見て笑う。

 

「はぁ・・・はぁ・・・ほん、とうに強くなった・・・ものだ・・・」

 

「師匠・・・何故、貴方は・・・」

 

「死んだ身の俺が現れたか、か・・・?」

 

ラクスの言葉を代弁する様にデュラハは言うと、ラクスは頷いた。

 

「・・・まぁ、あれだ・・・お前、達に・・・もう一度会いたかった・・・から、だな・・・暗殺の師として・・・家族として・・・父親として・・・」

 

デュラハの言葉にラクスは涙を流した。

孤児だった自分を拾い師弟として、家族として、迎え入れてくれた唯一の父親が今、死にそうになっている。

 

「・・・親父」

 

「・・・やっと・・・言ってくれたな・・・まぁ、お義父さんはノーコンだが・・・親父は良い響きだ・・・」

 

デュラハは穏やかに微笑むと、ラクスは涙を堪えきれず流した。

遠くにいるベルカも涙を流して泣いてる。

 

「全く・・・泣くなよ・・・俺は、お前達が忘れない限り死ぬ事はない・・・だから、泣くな・・・」

 

「無理だ、親父・・・!俺は・・・俺は・・・!」

 

「・・・ラクス。俺が死ぬ前によく聞け」

 

デュラハは真剣な面持ちでラクスにそう言うと、ラクスもデュラハの言葉を聞く為に耳を傾ける。

 

「良いか、よく聞け・・・お前はこの世界ではイレギュラーだ・・・」

 

「イレギュラー?何の事なんだ・・・」

 

「・・・この世界に元から存在しない、してはならない存在だ・・・ラクス・・・お前はこれまでに多くの道を辿り、やり直している・・・ある時は白夜・・・またある時は暗夜・・・ある時は、そこにいるカムイに刃を向けた道・・・挙げ句の果てには・・・ゴホッ!」

 

デュラハは何かを言い掛けて時、血を吹き出した。

ラクスは慌ててデュラハを介抱しようとするも、止められる。

 

「ラクス・・・今のお前の道は・・・初めての道であり、最後の道だ・・・この道を進み終えた後、お前は・・・」

 

ラクスにのみ聞こえる様に驚きの真実を伝えるデュラハは息を切らしながら口を動かし続け、ラクスは聞き取る為にデュラハの口に耳を傾ける。

そして、ラクスはデュラハの言葉を聞いて目を見開いたり

 

「それはどう言う事なんだ・・・!」

 

「・・・ラクス。すまない・・・それ以上は・・・わか、らない・・・ラクス・・・べ、るか・・・と・・・レーラを・・・たの、ん・・・だぞ・・・」

 

デュラハはそう言って力なく喋る事を止めると、デュラハは泡となって消えてしまった。

取り残されたラクスは未だに動けずにいると、ベルカがやって来た。

 

「・・・なんて言ってたの?」

 

「・・・ベルカとレーラを頼む。それだけだよ」

 

ラクスはデュラハから聞き取った真実を伝えず、それだけを言うと空しく空を見つめた。


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