ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】 作:コッコ
レーラに説教をされたラクスとデュラハは、気を取り直して戦いを再会させた。
二人の戦いは激しさを増していき、二人が何処にいるのかギリギリ分かるぐらいだった。
「ねぇ、母さん」
「どうしたの?」
戦いを見ていたレーラは気絶から立ち直ったベルカに話し掛けた。
「父さんとは兄妹弟子で一緒に暗殺の修行をしてたんだよね?何で父さんは凄い動きができて、母さんはできないの?」
「・・・それはラクスに暗殺の才能があったからかしらね。義父さんが見込んだ人だもの・・・義父さんは常にラクスにだけ特別な訓練をさせていたわ」
ベルカは懐かしむ様に言うと、レーラは首を傾げる。
「でも、才能だけじゃあんな風には・・・」
「だから特別な訓練をさせられていたのよ。才能を開花させる為に多くの殺しの方法、盗み、あらゆる武器の扱い方、俊敏な動き方・・・義父さんは教えれるだけラクスに叩き込んだ。私は普通の訓練で、嫉妬も覚えてしまう程よ」
ベルカはラクスとデュラハの戦う場所を見ると、ラクスとデュラハは楽しそうに笑いながら武器を振るっている。
ラクスが戦いを楽しそうにするのはとても異例で、仲間達はドン引きしている。
「まるで戦いそのものを楽しんでるみたい・・・」
ルーナがそう言うと、ベルカは応える。
「・・・ラクスも懐かしいみたいね。あれでも、ラクスにとって父親みたいな存在だから・・・昔の様に立ち合っているのが嬉しいみたい」
「・・・父さん」
ベルカの言葉を聞いたレーラは心配そうにラクスの方を見る。
ラクスとデュラハは必死にそれぞれの得物を手に戦い、自身の持つ技術の全てをぶつけていた。
「本当によく此処まで強くなったもんだ。師として鼻が高いな」
「俺だって強くなるさ。・・・家族を守為にな」
「・・・そこまでベルカの事を愛してやがるんだな」
「あぁ、愛しているさ。この世界を探したってベルカの変わりになる奴はいないと言える程にな」
ラクスの言葉にベルカは少し恥ずかしそうに顔を赤くしてうつ向く。
デュラハはその姿を見た後、少し驚いた顔をしている。
「ベルカがあんな表情をするなんてな・・・。お前、やるじゃないか」
「これでも長い付き合いだからな」
ラクスはそう言うと、剣を構えるとデュラハと応える様に暗器を構えた。
「さぁ、決着を着けようか・・・ラクス!!!」
「望む所だ!!!」
二人は走り出すと、自分達の得物を振るってすれ違い様に振るった。
振るった後、少しずつ進んだ後で振り替えって互いに身構えた。
暫くして、ラクスの腕から勢いよく出血した。
「ラクスさん!」
カムイはそれを見て叫んだが、ラクスは傷ついた腕で制する様に上げると、今度はデュラハが腹から勢いよく血が吹き出した。
「・・・俺の勝ちだ」
ラクスはそう呟くと、デュラハはゆっくりと倒れた。