ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】   作:コッコ

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懐刀

ラクスは次の戦いの為に物資等の確認をしている時、オボロがやって来た。

 

「あ、ラクス」

 

「オボロか・・・て、顔が怖いぞどうした?」

 

「この顔は暗夜の人を見るとこうなるのよ。一様、敵対しないなら戻るから」

 

「そ、そうか・・・それで、ここには何しに?」

 

ラクスはオボロが何か様があって来たのだとラクスは考える。

オボロは怖い顔のまま、真剣な目で聞いてくる。

 

「貴方・・・私の両親を殺した奴等を知らない?両親は呉服屋を営んでて商いの為に暗夜に行ってたんだけど」

 

「・・・何故だ?」

 

「・・・何となくよ。貴方、何だか色々と何か知ってそうだし」

 

オボロは鋭い目でラクスを見てくる。

ラクスはまさか自分の殺した呉服屋の夫婦の娘がオボロとは思わなかった。

ラクスはオボロを見ていて思い出したあの時、ラクスが見逃した娘であったのだ。

 

「・・・知らんな」

 

「・・・そう。じゃぁ、別の誰かに聞くわ」

 

「その別の誰かとは誰だ?」

 

「ベルカよ」

 

ラクスは内心驚いた。

オボロはほぼ真実に辿り着きかけている。

このままオボロに対して知らない振りを通しても、ベルカが話さないとも限らない。

オボロが立ち去ろうとした時、ラクスは呼び止めた。

 

「待て」

 

「何よ?」

 

「・・・はぁ、知ってるよ。その暗殺事件は」

 

「・・・やっぱり知ってたのね」

 

オボロは怖い顔しながらラクスを見てくる。

ラクスはもう言い逃れができないと悟ると、オボロに真実を告げる事にした。

 

「呉服屋の暗殺事件は私も関わっている。そう私は、元暗殺者だ・・・」

 

「つまり貴方が殺したの?」

 

「・・・あぁ。あの事件が私の初仕事だった・・・最初聞いた時、違和感はあったが、何も考えない様にしてお前の両親を殺した・・・」

 

「・・・許せない。例えどんな理由があっても、私の両親を殺したのは事実じゃない・・・絶対に許せない!」

 

オボロはそう言って立ち去って行く。

ラクスは一息ついて再び、物資等の確認を始めた。

 

「・・・許せない、か・・・それで良い・・・」

 

「何がそれで良いの?」

 

「・・・ベルカか。お前には関係ない・・・」

 

「・・・何があったの?」

 

ベルカの問いにラクスは無言になる。

 

「言えない事?」

 

「あぁ・・・言えない事だ」

 

「オボロが貴方に対して許せないと聞こえた」

 

「・・・昔の話だ。忘れてくれ」

 

ラクスはベルカに打ち明け様とはしなかった。

事件にはラクスの師であり、ベルカの養父も関わっている。

これ以上の支障は出す訳にもいかないのと責めはラクスが全て背負うつもりだった。

 

「・・・そう」

 

ベルカはその一言だけを言うと、立ち去りラクス一人になったが物資等の確認をし続けた。

 


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