ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】 作:コッコ
暗夜の王城に引き分けと言う、結果を持ち帰ったマークス率いる暗夜軍。
軍を率いた将達は咎めをくらう覚悟で、ガロンの前に立った。
「・・・白夜への進攻は失敗したのか?」
「申し訳ございません・・・全ての責任は副官である私の責任。どうか、咎めは私一人で負わせてください・・・」
ラクスの言葉にマークス達は驚き、マクベスは笑った。
全責任をラクスは取ると言った事にガロンはまるで結果は既に分かっていたと言わんばかりに、ラクスを咎めない。
「・・・いや、それはない。お前だけの責任ではないのは分かっている。何故、他の者を庇う?」
「・・・」
「ふふ、言えぬか?まぁ良い・・・それよりも次の戦いだ。マークス、レオンは主力を率いて近隣諸国を制圧、カミラ、エリーゼは待機、ラクス、マクベス、ガンズは白夜へ進攻せよ」
「・・・了解しました父上」
マークスが代表してそう言うと、解散する。
ラクスも白夜へ進攻しに行こうとした時、ガロンに呼び止められた。
「ラクス」
「はい。何でしょうか?」
「お前には白夜への進攻と同時にやってもらいたい事がある」
「・・・その内容は?」
「カムイの討伐だ」
「ッ!?」
ガロンの言葉に目を見開いたラクスは平静を保ちつつ、それを了承した。
「分かりました。必ず謀反人カムイの首を挙げて見せます・・・では」
ラクスはガロンにそう言うと、退出していく。
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ラクスは白夜の国境線にある村まで来ると、村の者達は逃げる支度をしていた。
「・・・どうやら張れていたらしいが、そんな事はどうても良いな・・・全軍、突撃!」
ラクスが命じると、暗夜軍は突撃して村に襲い掛かった。
暗夜兵は村人を斬り捨て、家に火を放ち、略奪したりしている。
ラクスは暗夜兵の横暴を止める気はなく、ただ茫然と見ていた。
「(借り物の暗夜兵はやはり狂暴だな。私の兵士ならすぐに首が飛ぶのだがな・・・)」
ラクスは黙って見ていると、遠くから誰かかやって来ていた。
その姿を見たラクスは目を見開いた。
「カムイ・・・!?」
ラクスが驚いていると、カムイ達は暗夜兵を攻撃し始め、押され始めた。
「ラクス様!戦況が不利です!ご指示を!!」
「・・・そのまま戦え」
「へ・・・?」
「そのまま戦え。お前達はカムイだけを倒す事に集中しろ・・・他はどうでも良い」
ラクスはそう冷たく言い放つと、暗夜兵は絶望しながら戦いに戻る。
「(さて、見極めさせて貰いますよ・・・貴方の本気をね)」
ラクスは兜越しで不適に笑うと、暗夜軍がカムイ達に向かって行く。
だが、少数である筈のカムイ達が暗夜軍を押していき遂に敗走させた。
「(やはり本気か・・・だが、いつまで戦えるかな?)」
「ラクス様!ここはお退きください!この戦いは敗れました!」
「ふん、分かっている・・・全軍、撤退!」
ラクスは撤退を命じると、軍は撤退する。
ラクスは撤退しようとした時、視線を感じそちらに向くと、カムイが此方を見ていた。
ラクスは此方を見てくるカムイを気にせず撤退していく。