ファイアーエムブレムif ~Darkside~【本編完結】   作:コッコ

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黄泉の階段

カムイ達とラクスは道中に洞窟に入ると、不気味な階段を見つけた。

 

「不気味な所ですね・・・」

 

「えぇ。でも、此所を通れば白夜王都に近づく事ができるわ」

 

カムイ達は進もうとした時、ラクスは立ち止まっていた。

 

「どうしました?」

 

「・・・何か嫌な予感がするんです」

 

「嫌な予感?・・・ッ!?」

 

ラクスの言葉を聞いたカムイは首を傾げつつも進もうとした時、何か大きな影が無数に現れるのが見えた。

その影はノスフェラトゥの群れだ。

 

「ノスフェラトゥ!?」

 

「数が多いわ・・・!?」

 

カムイ達はノスフェラトゥの群れを見て武器を構えた。

だが、ノスフェラトゥは後ろからも現れた。

 

「後ろにも!?」

 

「カムイ様。ノスフェラトゥを全て相手取るのは不可能です。ここは突破しましょう」

 

「分かりました!」

 

カムイはラクスにそう言うと、ノスフェラトゥは雄叫びを挙げながら走ってくる。

カムイ達とラクスは、正面突破を試み突き進む。

 

「グオォォォォォォッ!」

 

ノスフェラトゥの一匹が特攻してきて襲い掛かってきたが、ラクスによって斬り捨てられた。

 

「やはり数が尋常ではない・・・ッ!?」

 

ラクスは馬を走らせていると、いきなり目の前に巨大な岩の巨人が現れた。

 

「ゴーレム!?くそ、こんな奴まで!」

 

ゴーレムはラクスに頭を向けて顔を上げると、そこは空洞だが中から勢いよく岩が飛んできた。

ラクスは避けると、どう戦うのかと考えていた。

 

「さて、どうするか・・・」

 

ゴーレムは再び頭を向け顔を上げると岩を飛ばす。

ラクスは岩を避けると、ゴーレムに向かって強烈な一撃を放った。

ゴーレムは、ラクスの攻撃で崩れさる。

 

「一先ずは倒したが、まだこんなにいるのか・・・」

 

ラクスは見渡すと、前後のノスフェラトゥとゴーレム数体が道を阻んでいる。

ラクスはディアブロスを構え、ノスフェラトゥに向かっていく。

 

「はぁ!」

 

ラクスはノスフェラトゥを蹴散らし続け、カムイ達の道を切り開いていく。

だが、後ろから次々と迫るノスフェラトゥは追ってくる。

 

「このまま戦っていれば直に追い付かれる・・・」

 

ラクスは馬を走らせつつノスフェラトゥとゴーレムを撃破していくが、それでもまだ数が多い。

徐々にラクスと仲間に疲労が見え始めていた。

 

「ん?あの光は・・・出口か!」

 

ラクスは階段を登り続けていると、階段の先に光が見えた。

ラクスは出口だと判断すると、カムイ達に叫んだ。

 

「もうすぐ出口だ!もう一つ踏ん張りしてくれ!」

 

「分かりました!」

 

カムイはそれを聞いて仲間達と共に一気に駆け上がる。

ラクスが出口の回りにいるノスフェラトゥを倒すと、カムイ達が走ってきて、出口を抜けて離脱する。

ラクスはカムイを待っていると、カムイとアクアと合流する。

 

「皆さんは無事に抜けましたか?」

 

「はい。後は貴方達だけです」

 

「では、行きましょう」

 

カムイはそう言って離脱しようとした瞬間、ノスフェラトゥが影から現れてカムイに奇襲する。

これには、アクアとラクスも対処できず立ち尽くしてしまった。

 

「カムイ様!」

 

ラクスが叫んだ瞬間、一匹の竜リリスが飛び出して防いだ。

ラクスは素早くノスフェラトゥを倒すと、カムイとアクアと共にリリスに駆け寄った。

 

「リリスさん!」

 

「ご無事、でしたか・・・良かった・・・」

 

「喋るな。お前はまだ助かる・・・しっかりしろ!」

 

リリスを励ますカムイとラクスに、リリスは静かに目を瞑り首を横に振る。

 

「もう駄目です・・・傷は深く、助かる様な物では、ありません・・・」

 

「そんな!嫌です!」

 

カムイはそう叫ぶと、リリスの体が光だし人間の姿になった。

 

「あぁ・・・星竜の情けかしら・・・最後に、この姿で・・・カムイ様に会えるなんて・・・」

 

「リリスさん・・・」

 

「くッ・・・」

 

もうリリスは助からないと、三人は感じとると同時にリリスは息を引き取った。

この悲しみはとても深い物としてカムイの心に残る。


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