ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝 特別編   作:ヴァルナル

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ラストバトル!


異形なる天使 ⅩⅢ

[三人称 side]

 

赤と銀の眩い光が空間を照らす。

 

四大天使の融合体―――――神の戦車メルカバー。

圧倒的な力を振るう異形の天使の前に降り立ったのは、一人の青年。

 

赤いメッシュが入った長い銀髪。

体には悪魔の刻印が刻まれ、両手には赤い龍の籠手。

 

青年は神ではない。

それなのに神のごとく神々しいオーラを放ち、静かに、それでいて圧倒的な力を見せつけている。

 

『待たせたな、皆。後のことは俺に任せてくれ』

 

青年はいつものように(・・・・・・・)話しかける。

 

メルカバーによって浅くはないダメージを負った珠樹が重たい体を引きずりながらも口を開いた。

 

「鋼弥……なの? でも、イッセーの力も感じる………。あなたは一体―――――」

 

何者なのか。

敵なのか味方なのか。

どういう存在なのか。

 

答えは出ている。

だが、理解が追い付かない。

それはこの場の全員、アザゼルでさえ、目の前の現状を理解できずにいる。

 

青年はふっと笑む。

 

『俺は兵藤一誠でもなければ、涼刀鋼弥でもない。異形の天使を滅ぼす者。そして―――――おまえ達を守る者さ』

 

「―――――っ!」

 

いつもの(・・・・)声だった。

 

二人の声が混じって聞こえるため、いつも通りではない。

しかし、いつものように安心し、信頼できる声だった。

心から信頼できる仲間の――――――。

 

青年は仲間一人一人に視線を送ると、体の向きをメルカバーに戻す。

 

『ケリをつけるぜ。これ以上、俺の仲間を傷つけさせねぇ。これ以上、この町で好き勝手にさせねぇ』

 

《ワレヲタオスツモリカ? タカダカアクマゴトキガユウゴウシタトコロデ、ワレニトドクハズ――――――ガッ!?》

 

メルカバーは最後まで言うことが出来なかった。

 

凄まじい勢いで放たれた拳打がメルカバーの顔面を捉え、吹き飛ばしたからだ。

 

床面を抉り、壁に衝突してもなお、勢いは止まらない。

 

止まったのは壁を完全に突き抜け、外に放り出された後。

それも、全身からオーラを放って急ブレーキをかけることでようやくだ。

 

《ナニッ………!?》

 

今までの余裕が一瞬にして消え去る。

メルカバーには青年の動きが見えなかったのだ。

 

口元からは血が滲み出ている。

どんな攻撃を受けようともものともしなかった堅牢な守りが一撃、たった一撃で突破された。

 

メルカバーからすれば、それは信じられない事実。

受け入れられない事実だった。

 

なぜなら――――――青年が自分を、神の戦車たる自分を遥かに上回る存在であることを示しているからだ。

 

そんなメルカバーの心の内などどうでも良いといった様子で青年はメルカバーを殴り付けた拳を閉じたり開いたりして、感触を確かめていた。

 

その手はメルカバーへと向けられ―――――挑発するような動きを見せた。

 

『来いよ、神の戦車さんよ。その程度で終わりじゃねぇだろ? 俺がおまえの願望ごと粉々にしてやるよ』

 

強者の笑み。

油断などではない。

これは余裕からくる笑み。

 

青年の笑みにメルカバーは体を振るわせた。

歯が軋むほどに噛みしめ、荒ぶるオーラを撒き散らす。

 

《ワレガオクレヲトッタ………? フザケルナ………! ミトメヌ…………! ワレハミトメヌ………! ズニノルナヨ、ケガレタアクマゴトキガァァァァァァァァ!》

 

握る槍に炎、氷、風、雷が宿る。

四大天使の属性が付与されたのだ。

 

怒りに呼応して、それぞれの属性が大きく膨れ上がり、嵐を巻き起こす。

 

メルカバーは怒りのまま、宙を蹴って、青年に飛びかかる。

圧倒的な速度、誰もが見失う程の速さで青年に迫り、巨大な槍を振るった。

目にも映らぬ速度で振るわれる槍は周囲を破壊しながら青年めがけて振るわれる。

 

一誠であっても見切れない連撃。

 

しかし、青年は腕組みをしながら、その全てを捌いて見せた。

 

『おせぇよ』

 

反撃に出る。

 

 

トゴォォォォン!

 

 

重量のある物体が破壊されるような音が響く。

青年の膝蹴りがメルカバーの顎を捉えたのだ。

 

メルカバーがよろめいたのと同時に、高速の拳を叩き込み、大柄な体をくの字に曲げる。

 

ついにメルカバーが膝をついた。

 

《ナゼダ………!? ナゼ、ココマデノチカラガ………!》

 

全くもって理解不能。

融合して力を上げたとしても、なぜここまでの力を有しているのか。

メルカバーには理解できなかった。

 

青年は不敵に笑む。

 

『神器は想いに応じて進化する。俺は兵藤一誠と涼刀鋼弥、二人の戦士の強い想いによって生まれた存在だ。―――――仲間を守る。単純だが、想いの力は半端じゃない。それが俺の力の根元だ』

 

青年は一誠と鋼弥の合体。

 

それを可能にしたのは鋼弥が業魔化身(デモニアックチューナー)という特殊な能力を持っていたことと、一誠が気の扱いに長け、過去にない力を有していたことによる。

一誠が鋼弥と仮契約を結び、肉体の繋がりを強めた上で二人の肉体を気に昇華。

完全に合わさることで誕生したのが赤と銀のオーラを有する一人の戦士。

 

青年は膝をつくメルカバーに向けてハッキリと告げた。

 

『千年王国だが、なんだか知らねぇが、てめぇの執念なんぞに俺が負けるかよ』

 

メルカバーは青年を漆黒の瞳で睨み付ける。

 

《ヌゥゥゥゥゥ! ワレニハイボクハナイ! オォォォォォォォォォォ!》

 

天地を揺らす咆哮と共にメルカバーは再び、青年へと突貫する。

 

しかし、メルカバーもただ突っ込むわけではない。

灼熱の海で周囲を囲み、青年の手足を氷付けにした。

青年の逃げ道を塞ぎ、動きを封じたのだ。

 

《ソレデキサマハウゴケマイ!》

 

槍の一つが切っ先に風の刃を纏う。

全てを斬り裂く神の風。

そこに雷が乗せられ、破壊力を底上げされた。

 

少しでも触れれば青年とて塵一つ残らないだろう。

 

槍の先端が青年の胸を真っ直ぐに貫く―――――はずだった。

 

槍が青年の体には触れる直前、青年の体は赤と銀の粒子と化して消えた―――――。

 

目を見開くメルカバー。

 

すると、背後から声が聞こえてくる。

 

『言ったろ? 俺は兵藤一誠と涼刀鋼弥の合体だってな。そしたら、二人の技を使えるとは思わないか?』

 

量子化―――――一誠の持つ回避系の技。

肉体を気に昇華してあらゆる攻撃を回避できる。

つまり、手足を氷付けにしたとしても青年には意味をなさない。

 

そして、

 

『一誠の技を使えるということは鋼弥の技も使えるということだ!』

 

青年は瞬時にメルカバーの懐に入り、がら空きの脇腹に掌底を撃ち込む。

 

真覇衝閃撃。

鋼弥が会得している真覇流の技の一つ。

覇気や闘気"によって、相手の内部にダメージを与え貫く技。

 

青年の一撃はメルカバーを内部から破壊する。

 

そして、青年は紫色の光剣を造りだし、居合いの構えをとった。

神速の斬撃がメルカバーの腕を斬り落とす。

 

四本の槍が腕と共に地に落ちた。

 

『死戯斬爛閃―――――。こいつは鋼弥が持つ悪魔としての力だ。とりあえず、そのうざったい槍は使えなくさせてもらう。これで互いに腕は二本ずつだな』

 

《オノレ、オノレオノレオノレオノレオノレェェェェェェェ!》

 

メルカバーの顔が憤怒に歪む。

 

刹那、メルカバーの体に異変が起こる。

 

急に腕が二回りも太くなったのだ。

続いて足、その次に胴体。

そして頭。

 

身長が二メートルほどで大柄な人間サイズで留まっていた肉体は、ついに本物の化け物と言うべき巨体へと変化した。

 

身長でいえば、四メートル。

腕や足など、青年の胴の二回り以上ある。

 

真っ黒な目玉の中央には禍々しく光る赤色の瞳。

 

『まだ力を残してやがったか。神の戦車ってのは伊達じゃないってことだな』

 

メルカバーの変異に青年は初めて構えをとった。

赤と銀のオーラを纏い、バチバチと火花を散らす。

 

対するメルカバーも濃密な闇のオーラを纏い、青年と対峙する。

 

《キサマハ………! キサマダケハ………! ワレラニアダナスダケデナク、ドコマデモグロウシテ………!》

 

『てめぇらが自分の都合で動くからだろ。巻き込まれる人達のことも考えやがれ。正直、悪魔よりも悪魔してるぜ? なぁ、化け物』

 

《キサマァァァァァァァァァ!》

 

巨木のような豪腕が振り下ろされる。

 

青年は宙に飛んで回避するが、青年がいた場所ニは巨大なクレーターが裂き、周囲ごと陥没させた。

 

『おいおい、こいつはちょいとヤバイな。………皆はこの場から離れろ! 美羽!』

 

「あ、は、はい!」

 

『おまえは強力な結界を張って、皆を守れ! いけるな?』

 

「うん、わかった…………えーと、お兄ちゃん?」

 

『今はおまえの兄であって兄でない…………まぁ、元に戻った一杯ハグするから、心配すんな!』

 

親指を立ててニッコリと笑う青年。

その笑顔は間違いなく一誠の顔で、

 

((((うわぁ、シスコンも受け継いでる………))))

 

ドルキーを中心にした平行世界組メンバーの思いは一致した。

アザゼル達はやれやれといった表情で、どこか諦めている。

 

珠樹が何か心配した様子で呟いた。

 

「あれって、イッセーのシスコンが鋼弥に移るとかないわよね?」

 

「いやぁ、流石にそれは…………。妹いないし………」

 

「でも、兄貴がいるだろ」

 

「あ………」

 

「「「「そっか! ブラコンか!」」」」

 

『てめぇら、人が戦ってる時に何考えてんだぁぁぁぁ! つーか、絶対ないわ、ボケェェェェェェ!』

 

青年のツッコミが炸裂。

ちなみに今のは青年の中の鋼弥の叫びだったりする。

 

巨大な化け物と化したメルカバーが見た目にそぐわないスピードで青年を追いかけてくる。

 

拳が振るわれ、青年を襲う。

 

《オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!》

 

『チッ、思った以上に強くなってんな。つーか、そのでかさでこのスピードかよ。本格的に化け物じゃねぇか』

 

繭から飛び出し、上空で繰り広げられる格闘戦。

二人の拳がぶつかるたびに衝撃波が生まれ、空を揺らす。

 

先ほどまでの一方的な戦いとは違い、今の二人の力は拮抗…………いや、僅かにだが、メルカバーが上回り始めていた。

少しずつ、それでも確かに拳を交えるたびに重い衝撃が伝わってくる。

 

(どうなってやがる…………? 時間が経つごとに力が上がってる…………)

 

怪訝に思う青年。

 

すると、驚くべきものが青年の視界に映る。

 

―――――先程までいた繭が光の粒子となって、メルカバーに取り込まれていたのだ。

 

『そうか! そういうことか! 繭そのものを取り込んで力を引き上げているのか!』

 

《フネハアラタメテツクレバイイ。マズハワレラノショウガイトナルキサマヲコロスッ! ワレラノチカラノマエニチルガイイ!》

 

メルカバーのオーラが急激に増大する。

 

メルカバーは掌を合わせて、そこに黒い塊を造り出す。

黒い塊は膨れ上がり、直径五十メートルほどの大きさになった。

 

メルカバーの全てをかけた最強の技――――――。

 

《カミノサバキナリ!》

 

黒い塊が空を揺らして、地に落ちてくる。

 

下にはリアス達の姿。

このまま落ちた場合、仲間達は消滅してしまう。

それだけではない。

 

メルカバーの全力は外の世界―――――人間界にも甚大な被害をもたらすのは確実だった。

 

『正気か、こいつ…………! とことん歪んでやがる! やるしかねぇか…………!』

 

青年も覚悟を決める。

 

全身の気を高めて右の拳へ全てを集めた。

 

『BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB!!』

 

倍加の音声が流れ、青年のオーラが爆発する。

 

右手に宿る気は龍の形となった。

いわゆる東洋のドラゴン。

右の拳に頭、青年の体に細長い胴体が巻き付いている。

 

気が限界を越え、最高の状態になった時、青年は空を駆けた。

 

『メルカバー! てめぇの願いが叶うことはない! 今ここで! おまえを消し去るからだ!』

 

《キエルノハキサマダ! ワレラハワレラノリソウ、センネンオウコクヲツクリ、カミヘササゲル!》

 

黒い塊と、龍の拳が衝突する。

その余波で、空が大地が悲鳴をあげ、破壊の嵐が巻き起こった。

圧倒的な強者同士のぶつかり合いは、それだけで周囲に甚大な被害をもたらす。

 

『ちぃ………! あんまり長続きさせるわけにはいかねぇか! ドライグ、気合いいれろよ!』

 

『えぇい! 相棒なのかそうでないのか分かりにくい! 早く終わらせるぞ! やりにくい!』

 

『そんな理由か!? まぁ、いい! 元に戻ったら、いつも通りのおっぱいドラゴンだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

 

『それは嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

 

青年の叫びとドライグの悲鳴が交じる。

 

その時、黒い塊にヒビが入った。

 

『あとは力任せに…………貫けぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』

 

その叫びと共に黒い塊は完全に砕け散る。

 

そして――――――。

 

その勢いのまま、龍の拳がメルカバーの巨体を貫いた――――――。

 

《オォォ…………。ワレガ…………ワレガ…………ホロビル? センネンオウコクハ…………カミハ―――――》

 

それがメルカバーの最後の言葉だった。

 

ぽっかり空いた胸の穴からヒビが広がり、全身から赤い光を放つ。

これまでの四大天使同様に、メルカバーも空へ消えた。

 

こうして異形の天使達は完全に滅ぼされた―――――。

 

 

 

 

嵐のような戦いを終え、青年は仲間の元に降り立った。

 

メルカバーの消滅と共に繭の残骸もきれいさっぱり消え去っていた。

 

アザゼルが言う。

 

「マジで倒しやがった…………。つーか、よく合体なんて考えたなイッセー。まぁ、それに乗った鋼弥もあれだが…………」

 

『まぁ、倒せたんだから、その辺りはいいじゃないっすか』

 

「いや、それはそうなんだが…………」

 

アザゼルはそこで言葉を止めた。

 

何を言っても無駄だと思ったからだ。

 

 

―――――こいつら二人とも究極のバカだ。

 

 

合体なんて成功するか分からない、しかも、その後どうなるかも分からないことをやってのける。

メルカバーを倒すためだとはいえ、あまりに危険すぎる賭けだ。

 

珠樹が顎に手を当てながら言う。

 

「今のあんたって、鋼弥でもイッセーでもないんでしょ? なんて呼んだらいいの?」

 

『ん? 特にこれといった名前はないけど…………』

 

「イッセーと鋼弥だから…………イッコーとか?」

 

『俺はオカマか!? 却下だ!』

 

あまりに残念すぎる名前に青年は深くため息を吐く。

 

『名前は別にいいよ。どーせ、今回限りだし』

 

「ふぅん? まぁ、それもそうね。ところで、元に戻る方法は分かってるの?」

 

『あ…………』

 

「あ…………? って、あんたまさか…………」

 

珠樹が目元をひくつかせる。

 

青年は舌をペロッと出して―――――

 

『ヤベッ…………どうやって戻るんだろう?』

 

「「「「うん、やっぱりおまえらバカだ!」」」」

 

全員の意見は見事に一致した。

 

 

[三人称 side out]

 

 

 

 

翌日。

 

俺達オカ研メンバーとアザゼル先生は平行世界組を見送っていた。

 

「もう少しゆっくりしていっても良いんだぞ? 部屋空いてるし」

 

「心遣いはありがたいけど、依頼を果たしたことを報告しなければいけないんだ。それに、元の世界に帰りを待っている人がいるからな」

 

俺の問いに鋼弥はそう返してきた。

 

結論から言うと、俺と鋼弥は割りとすんなり元に戻れた。

合体した時の逆の手順を辿ったら、無事に分かれることが出来た。

 

何とか危機を乗り越えることが出来たけど、男と合体するのはもういいかな…………。

合体するなら美羽達としたい…………。

 

「そ、それじゃあ…………今晩、合体しちゃう?」

 

美羽が上目使いで訊いてきた!

 

今晩ですか!

マジですか!

 

そんな可愛い表情で言われると、是非とも合体したくなってしまう!

 

つーか、さりげに心読んできたよ!

 

「ズルいわ、美羽! イッセーも! 私もイッセーとなら、いつでも…………」

 

はぅ!

リアスが抱きついてくる!

 

いつでも合体していいと!?

 

鋼弥は苦笑する。

 

「こっちのイッセーは本当に正直だな。俺達のところも大概、欲望に忠実だけども…………」

 

「ここのはヘタレじゃないんだよなぁ」

 

ドルキーも半目でそう続く。

 

悪いな、俺はもうヘタレじゃないのさ!

女の子が求めてくるなら、いつでも受け入れる!

 

「あ、そ」

 

「なにその諦めた感じ!? 人の心を読んでおいて失礼じゃね!?」

 

「あー………はいはい。よかったねー」

 

「………ドルキー、ちょっと帰る前に手合わせしね? 一発殴らせてくんない?」

 

「おいおいおいおい! いきなり物騒なこと言うなよ! おまえと手合わせなんざ、誰がするか! 死ぬわ!」

 

遠慮すんなよ、ドルキー。

かるーくやろうぜ。

 

ドルキーが目元をひくつかせていると、鋼弥達の後ろに大きな魔法陣が描かれる。

魔法陣が輝くと、そこに出現するのは人が数人並んで通れる程の穴が出来た。

 

アザゼル先生が興味深そうに見る。

 

「ほぉ、それが平行世界から渡ってきた『道』か。出来れば調べてみたいところだが…………」

 

「悪いな。流石にそこまで時間はないよ」

 

「わーってるって。ま、暇が出来たらまた見せに来てくれ。うちのラボで調べたい」

 

おぉ、アザゼル先生の目がキラキラしてる!

まぁ、平行世界の話をしてたら、平行世界の住人が来たわけだしな。

アザゼル先生の中ではかなりホットな話題なんだろう。

 

「それじゃあ、行くよ」

 

「おう。またな」

 

俺と鋼弥は握手を交わす。

 

短い…………本当に短い間だったけど、俺達の間には確かな絆ができた。

 

平行世界なんて早々に行けるとは思えないけど、いつかまた会えると思う。

 

その時は厄介ごとなんてなければ、最高なんだけどな。

 

 

 

その時――――――

 

 

 

「ひゃぁ!」

 

「ちょっと!」

 

「あ、あのぉ…………」

 

「はぅぅ…………!」

 

「ちょ、どこ触って…………んんっ!」

 

リオさん達、平行世界組の女性陣が可愛らしい悲鳴をあげた。

 

何事かと皆の視線がそちらへ移る。

 

まぁ、何となく分かってたよ…………こうなるのは。

 

「うーん! 揉み足りない! リオちゃん達のおっぱいもう少しだけ揉み揉みさせて♪ やーん、望紅ちゃんのおっぱい、ちっちゃくてかーわーいーいー♪」

 

「ちっちゃい言うなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

「おまえは綺麗に終らせることはできねぇのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 駄女神ぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

 




と、いうわけで!
初コラボ『異形なる天使』編はこれにて終わりです!

今回、コラボしてくださったMr.エメトさん、ありがとうございました!

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