捻くれた先輩   作:超素人

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こんばんは。
頂いた感想のなかに、セリフが多いとのご指摘があり、自分なりに少し変えてみました。
自分では今までとどちらがいいのか分かりません。
読んで下さる皆様の率直な感想を教えていただけるとありがたいです。

中途半端かもしれませんが、よろしくお願いします。







11. 会長候補の後輩。

屋上で先輩に言われた事を噛み締めながら、ご機嫌で歩いていた私に、自分のクラスに近付くたびに周囲の女子からの嫌な視線が刺さる。

 

昼休みの事が、もう1年の教室にまで広まったのかと思い、めんどくさいなぁと息を吐いた。

そんな私に、耳障りな声をかけるクラスの女子。

名前なんて忘れたし、その厚化粧のとおりケバ子でいいや。

前に色々あってから全く話してなかったから、少し警戒する。

 

「あ〜いろはちゃん選挙でるんでしょ〜。私達めっちゃ応援してるから〜。」

 

はぁ?急になんなの?

ついにボケちゃったんだろうか、かわいそうに。

そんな風に思いながら、思った事を口からそのまま吐き出した。

 

「え〜怖〜い。生徒会長になるんでしょ〜?さすがだね〜。」

 

あんたの猫撫で声のほうが怖いよ。

私の真似のつもり?

 

「いや、意味わかんないし。その無駄に厚い化粧が脳までいってんじゃない?ボケるにはまだ早いよ?」

 

先輩に「お前と会えて良かった」といわれ、幸せな気分で帰ってきた私を一瞬で壊されて、精神不安定な私。

 

普段は嫌いな子でも、もう少し優しいんですよ?

 

「はぁ?あんたがそうやって調子に乗ってられんのも今のうちだから!せいぜい恥かけば?」

 

捨て台詞を吐いて逃げていくケバ子を見て、突き刺さる視線の意味を理解した。

ケバ子が言った、選挙・生徒会長という言葉で、何かしたんだろうなって思った。

2つの言葉だけでは、何をされたかはまだちょっとわかんない。

 

次の授業の担当の先生が入って来たから、とりあえず教科書をだしてケバ子の言葉の意味を考える。

 

1つだけ思い浮かんだことは、生徒会長に立候補させられた。

 

さすがにそんな馬鹿な事しないと思うし、普通にあり得ないことだと思う。

だって、立候補とかを管理するのが生徒会なら、生徒会長は顔見知りのめぐり先輩だもん。

めぐり先輩、いくらぽわぽわしてても私の顔忘れたってことはありませんよね?

 

ただ、どうしても気になるのが、私を陥れたことが確定したみたいなケバ子の言い方と顔。ムカつく。

 

でもさぁ、私体育祭運営委員で、一応めぐり先輩だけじゃなくて役員さんとも仕事してたんだけどなぁ。

もし、これで立候補させられてたら、生徒会役員は誰も私の顔を覚えてないことになるんですが…。

 

まだ、諦めるような時間じゃないと、陵南のツンツン頭が脳内で語りかけてくるので、とりあえず、放課後めぐり先輩に会いに行こうと決めた。

 

 

 

ようやく授業も全部終わり、終わったーと思っていたら、最後のSHRで担任にトドメ刺されました。

 

「みんな!聞いてくれ!今度の生徒会選挙で一色が生徒会長に立候補した。応援してやってくれ!一色!期待してるぞ!」

 

はいっ!担任もボケていらっしゃいました。あほなんですか?マジで。

 

「はい?いや、ちょっ「一色さんすご〜い。前から生徒会長になりたいって言ってたもんね〜!」

 

否定しようとしたらケバ子の声にのみこまれ、ケバ子2の、私も聞いたことある〜で何も言えなくなった。

 

とりあえず、主犯はケバ子とケバ子2です。

よーし、とりあえずあいつらは許さんと思ってたら担任からの解散宣言。

 

よくこんなくだらないことおもいつくよね。はぁーめんどくさーい。

このまま、本当に生徒会長になったりしないよねと不安になりながら、めぐり先輩に会いにいくために教室をでた。

 

 

3年生のフロアに着いて、近くを歩いていた人に、めぐり先輩のクラスを聞いてまた歩き出す。

まだいてくれるといいけど、そんなことを思いながら、教室の廊下側にいる名も知らぬ先輩に声をかけて、めぐり先輩を呼んでもらった。

 

出てきてくれためぐり先輩に挨拶をして、生徒会選挙の事で来たことを伝えると、めっちゃ嬉しそうに立候補した事にお礼をいわれた。マジですかー?

ねぇ嘘でしょ?めぐりん。私立候補とかしたの?いや、してないよ!

 

「その事なんですけど、わたし立候補してないんです。嵌められたみたいで。」

驚いためぐりんは、私の立候補を受理した人が生徒会室にいるから、確認しに行こうと言って歩き出した。

という事は、めぐり先輩がいないときに私(偽物)は、立候補を受理されたという事になる。

生徒会長がいる時にそういうのやってよー。

 

めぐり先輩はちょうど先生に呼ばれていて、生徒会室に戻ったときに、生徒会長候補が現れたと聞かされたらしい。

めぐり先輩は、その立候補者が私だと知ってすごく喜んでくれたみたいだった。

 

運営委員のときの私を見て、ちゃんと仕事してくれる人でよかったと思ってくれたらしい。

あの時の私は、先輩の役にたちたいっていう目標があったからがんばれただけです。

 

私が自分で立候補したわけじゃなく、誰かに嵌められ、生徒会がそれを見過ごした事をめちゃくちゃ落ち込むめぐり先輩。

ズーンとへこんでるめぐり先輩に、気軽に気にしないで下さいなんて言えなかった。

 

めぐり先輩は、直接私に会いに来なかった事も、とても後悔してるみたいで、ごめんね、とずっと謝っていた。

もしかしたら、今回の事で1番傷付いているのはめぐり先輩かもしれない。

 

私も冗談で、顔を覚えられなかった私も悪いって言ってみたけど、逆効果だったらしくもっとへこんだしまった。

なんかごめんなさい。

 

2人で生徒会室に向かい、ちょうど目的地が見えた辺りで、中から見慣れた少女がでてきた。

その子もこちらに気付き、笑顔で手を振りながら近づいてくる。

最近、先輩繋がりで偶然知り合い、一緒に先輩に近付いた仲間でもある藤沢さんだった。

 

藤沢さんも生徒会室に用事だったのかと思い聞いてみると、意外だけどすごく嬉しい言葉が返ってきた。

 

「私も生徒会に入りたくて推薦人名簿をもらいにきたの。一色さんが会長に立候補したって聞いて。私も一緒にがんばりたいなって思ったんだ。」

 

何この子、超良い子じゃん。

まぁ、知ってたんだけどさ。

そんな嬉しい事を言ってくれた藤沢さんだけど、私は伝えなきゃいけない。

私が自分で立候補したわけじゃないから、まだ生徒会長をする事になるか分からないと話すと、藤沢さんは凄く心配してくれて、少しだけ胸が痛んだ。

 

ごめんね。

私と一緒に生徒会に入る事を決めてくれた藤沢さんに、こんなつまらない嫌がらせで嫌な思いさせて。

 

私と藤沢さんの会話を聞いていためぐり先輩もまた落ち込んでしまい、私にごめんねと繰り返した。

めぐり先輩に大丈夫だからと声をかけ、一緒に生徒会室に入る。

 

生徒会室に入っても、落ち込んでいるめぐり先輩に役員さんがすぐに声をかけてくれる。

この前も思ったけど、愛されてるなぁめぐり先輩。

ぐぬぬ、これが天然物と養殖物の差か…。

 

そんなめぐり先輩が、役員さん達にどストレートに私(偽物)の立候補を受理したのは誰か問いかけた。

1人の役員さんが手を挙げ、この子は誰?と尋ねると、役員さんは首を傾げた。

めぐり先輩の叫びが生徒会室に響き渡る。

 

「この子が一色いろはさんだよー!!偽物だったのー!!」

 

最初、わけわからんみたいな顔してた役員さんもようやく意味が分かったらしく、役員さんの顔から徐々に血の気がひいていった。

でも、こんな事するバカがいるなんて普通思わないから、しょうがないですよ。

そのままめぐり先輩と役員さんに伝え、私は気になってたことを尋ねてみた。

このまま、本当に候補として選挙にでなきゃいけないのか、立候補は取り消せないのか。

 

めぐり先輩は、初めての事態だから、生活指導の平塚先生に話を聞いてもらおうと提案してくれた。

私の推薦人名簿を持ち、めぐり先輩と今度は平塚先生のいる職員室へ向かう。

 

平塚先生が何とかしてくれるといいなー、なんて思いながら歩いていたら、めぐり先輩がまた謝ってきた。

めぐり先輩が悪いわけじゃないのに謝りすぎですよ?

 

そうやってめぐり先輩に謝られながら歩き、職員室を目指す。

職員室に入ると、すぐに平塚先生が話を聞いてくれた。

平塚先生に事情を話すと、私の担任と少し話してくると言ってくれて、これでなんとかなりそうだと思った。

 

「ダメだ。こんな事言いたくないが、話にならない。」

 

そう思っていた私は、平塚先生から返ってきた言葉で、ダメだった事がすぐに分かった。

私の担任は、1年生にして生徒会長というものにすごく拘っているらしく、担任の頭の中では、クラスと担任に支えられながら成長して生徒会長になる私、がいるらしい。アホや。

 

平塚先生から改めて私の意思を聞かれたけど、私の意志でもない仕事なんか当然したくないし、ケバ子達に押し付けられた責任なんて、背負いたくない。

それを凄く柔らかくして平塚先生に伝えた。

 

平塚先生から返ってきたのは、立候補の取り下げができないというものと、現状私しか立候補者がいないため、信任投票になるというものだった。

総武高校の選挙規約に、立候補の取り下げに関する項目が記載されていないらしい。

しかも信任投票になれば、生徒会長に当選するのはほぼ確実だと。

そんな規約がどうとか知らないし、それが無いんだったら作って下さいよー。

 

「じゃあ、わたしはこのままそこに載ってる子達の思惑通りに生徒会長をやらされるって事ですか?そんなの許されるんですか?」

 

思った事を素直に平塚先生に伝えると、連れて行きたい場所があるらしく、着いて来て欲しいと言われた。

もしかしたら、私達が考えつかないような案を出してくれるかもしれないと。

 

今日は、元々サッカー部に行くつもりもなかったし、正直こんな時にマネージャーの仕事なんかやってられない。

時間もあるし、現状どうしようもないし、素直についていくことにした。

校長とか教頭にでも話を聞くのかな。

めぐり先輩もついてきてくれるみたいで、廊下を3人で歩く。

 

やって来たのは特別棟の一角にある、何の変哲もない教室。

教室の入り口のプレートには何も書かれておらず、謎が深まる。

 

こんな場所に、なにがあるのかな。

 

平塚先生が軽くノックし、少しの時間が空いて、中から聞き慣れた声が聞こえた。

ちょっと待って、嘘でしょ?今の先輩の声?

 

平塚先生が声をかけながら入室し、室内で何か喋ってる。

私はそんな声も全然耳に入らず、どうやって先輩にばれずに逃げようか、そればっかり考えていた。

 

どうしてこれまで気付かなかったんだろ。

平塚先生と奉仕部の3人は、運営委員でも仲良さそうに喋っていた。

もしかして奉仕部の顧問って平塚先生?

でも、平塚先生がどうにもできないような事を、生徒に考えさせるなんて普通思わないよね。

だから私は悪くない。平塚先生が悪い。

 

それでも、先輩には私がこんことになっているのはバレたくないし、結衣先輩は今日のお昼に話を聞かせたくなくて嘘までついている。

結衣先輩は優美子先輩から話を聞いたのかな。

それとも優美子先輩は、まだグループで話し合ってないのかな。

 

色々と考えていると、私の制服の袖が引かれ、そのまま室内へ連れ込まれてしまった。

私が考え込んでいるうちに、どうやら平塚先生と奉仕部の話も終わっていたらしく、動かない私をめぐり先輩が引っぱってくれたらしい。

平塚先生にやっぱり帰りますと言うと、何故か先輩に否定された。

あなたは平塚じゃないでしょ!

平塚八幡、違和感ないけど私は絶対認めませんから!

 

廊下側から1番近いところに先輩がいて、次に結衣先輩、そして最後が雪ノ下先輩。

先輩と合ってしまった目をすぐに反らし、結衣先輩に愛想笑いを浮かべ、雪ノ下先輩をチラ見して、結局私は俯くことにした。

だって先輩の目が、何があったってめっちゃ問いかけてくるんだもん。

 

そんな先輩の目から逃れ、視線を足元に集中しているうちに、平塚先生とめぐり先輩が、大方の説明をしてくれている。

雪ノ下先輩は選挙規約にも詳しいようで、めぐり先輩と話してる。

結衣先輩は、めぐり先輩の言った「公示」という言葉が分からず首を捻りながらこうじとつぶやき、平塚先生から説明されてる。

そして先輩、話が進むほどに少しずつ顔が険しくなって、今はめっちゃ怖い顔で私を見てます。

 

どうしよう、先輩に知られちゃった。

 

先輩に、こんな嫌がらせされてるのは知られたくなかったし、それを知られて必要以上に心配もかけたくなかった。

今は、奉仕部の2人との間に出来てしまった溝を、少しでも早く埋めて欲しかった。

修学旅行の件で、雪ノ下先輩も結衣先輩も少なからずショックを受けたはずだし、先輩に聞いた話でも、先輩のとったやり方に納得しているようには全く思えなかった。

 

その証拠に、私がこの部屋に入ってから、3人に以前のような暖かさがないような気がして…。

今の奉仕部に、こんな下らないことで迷惑かけたくなかったなぁ…。

 

「一色。もしかして俺といたから何かされてんのか?」

 

どうして気付かなかったんだろ…。

心配とか迷惑かけたくないばっかりで、先輩がどういう風に感じるか全然分かってなかった。

聞こえてきた声は、いつものようなやる気のない声ではなく、かと言って明るい声でもなく、少し冷たいと感じる声。

先輩、あなたのせいなんかじゃないです。

 

「せんぱいは関係ありません!絶対せんぱいのせいじゃないです!自分が原因だとか思わないで下さい。確かに今になってこんな事してきた理由は分かりませんけど。」

 

それでも、先輩のせいじゃないと言えるのはちゃんと理由があって、ケバ子達が私と先輩がいることを知ってるなら、もっと前から何かしらあったと思う。

 

先輩は、ちゃんと見れば顔も整ってるし、優しいし、他の人が思い付かないような事も、短時間で思い付くような人だ。

でも、先輩のことを何も知らない人が外見だけ見れば、気だるそうな雰囲気も相まって、クラスに1人はいそうな根暗キャラに見える。

そこに1年でも流れていた噂が加われば、ケバ子たちがその事をネタにしないわけがない。

それにベストプレイスで先輩とご飯食べる時も、先輩が周りを気にしながら私と一緒にいるのも知ってる。

私も先輩との時間を邪魔されたくないから、そういった事には気を付けてたし。

 

一応、先輩は納得してくれた。

先輩が他に何かされていないのか聞いてきたので、何もせれていないことを伝えると、安心したのか軽く息を吐いた。

 

先輩は平塚先生にも、相手の処分が軽いとか、特別に立候補を取り下げることができないのか聞いてくれたりした。

どちらも先輩の納得いく答えではなかったらしく、また先輩の表情が少し険しくなった。

 

「一色、なんで今日この事に気付いた?今日まで知らなかったんだろ?」

 

私は先輩に屋上で別れた後の事を話した。

周りの女子からの視線、ケバ子に言われたこと、担任にも急に知らされて、訳が分からずめぐり先輩に会いに行ったこと。

おそらく、主犯はクラスの2人だということ。

一応ケバ子との会話も教えて欲しいと言われ、私の部分だけ少し柔らかくして先輩に伝える。

 

一応、あの2人が私に敵対心を持ってる理由だけは、なんとなく分かっている。

入学当初、あの2人と私を入れたグループがクラスのトップグループだったけど、私ばかりが男子にチヤホヤされ、挙句あの2人が狙っていた男子は2人とも私に告白してきた。

そこから、私だけがグループを外された形になったが、中学の頃も毎年そんな感じだったから、私は全然気にしてなかった。

他の女子グループもそれを知っていたからか、私をグループに入れようとはしなかった。

 

結局今は、毎日先輩に会いに行くから、クラスの中で女子から孤立していても全く問題なかった。

むしろ、煩わしい付き合いがない分、何も気にせず先輩のところに行けるし。

 

だから、なんで今になってこんな事をしてきたのか分からない。

それは分からないけど、先輩にも心配と迷惑をかけ、先輩は自分を責めようとしていたから、結果だけみれば、私にとっては1番効果のある嫌がらせになってしまった。

あぁー、めっちゃムカつく。

 

先輩が少し考えたあと、選挙で落ちるだけなら応援演説が原因で落ちればいいと言ってきた。

責任は応援演説をした人間にあるし、うまくいけば私もノーダメージで切り抜けられるかもしれないらしい。

 

先輩が自分で考えた事を人任せにするとは思えないから、きっと先輩自身が応援演説をするつもりだ。

私は先輩のやり方を否定したくないけど、私の事が原因で先輩が悪く言われたり、傷付くのは嫌だな…。

そう思っていると、雪ノ下先輩と結衣先輩が反対してくれた。

今日、屋上で先輩のやり方を否定しないって言ったばっかりだったから、奉仕部の2人が反対してくれたのはありがたかった。

 

先輩は少し考えたあと、結局選挙に落ちてもそいつらの思惑通りになるんじゃないかって聞いてきた。

ケバ子が私に言った言葉をもう一度しっかり考えてみると、確かにそうともとれる。

多分先輩が言いたいのは、生徒会長にわざわざ立候補した1年が選挙で、しかも信任投票で無様に落ちて恥をかくってことだと思う。

生徒会長になったとしたら、仕事ができなくて恥をかくって事なのかな。

 

でも、ケバ子達以外にも私を嵌めた子が28人もいるって事で、その子達の狙いはなに?

考えられるのは、選挙にでてきた私を笑いものしたい、落選した私を笑いものにしたい、生徒会長になって何もできない私を笑いものにしたい。

ケバ子達は分からないけど、他の子達はケバ子の案に悪ノリしただけというのも考えられる。

うーん、わかんないや。

 

「城廻先輩、仮に一色が生徒会長になったらどう思います?」

 

先輩の問いかけに、めぐり先輩は私に話してくれた通りのことを言ってくれて、最初は自分も見に行くって言ってくれた。

 

もし私が生徒会長になったら?

きっと藤沢さんも生徒会に入ってくれて、最初はめぐり先輩も見にきてくれる。

でもめぐり先輩の話だと、前期の生徒会の人達は誰もいないらしくて、全員が初めての生徒会らしい。

私みたいなのが生徒会長なんかして大丈夫なのかな?

それにいつ辞めてもいいけど、私はサッカー部のマネージャーもやってる。

 

雪ノ下先輩達は、他の候補を擁立して、その人に選挙で負けるしかないと言っていた。

確かに私よりも凄い人なんてたくさんいるし、そんな人達に負ければ笑われることもないのかな。

 

 

結局その日は結論もでないし、平塚先生の言葉で解散することになった。

私達が奉仕部の部室をでようとしたとき、雪ノ下先輩が平塚先生に声をかけ、先輩は私に声をかけた。

雪ノ下先輩は平塚先生と話があるらしく、先輩は連絡するから少し校内で待っていてほしいと言われた。

 

こんなときじゃなければ、先輩と一緒に帰れることをすごく喜んだはずなのに…。

まぁ、初めてだし嬉しいものは嬉しいんだけど。

 

 

 

そんな気持ちを胸に抱えながら先輩を待つ私に、この後どんなことが起こるのかなんて、わかるはずもなかった。

 

 

 

 

 

 

 





前書きにもありますが、感想をいただけるとありがたいです。

読んで頂き、ありがとうございました。

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