元祖リリカルなのは、内容は覚えてるけどセリフまでは全部思い出せないんだよね…
だから本編突入は次回になるかも。
そんなところで、始めましょう。
「で、ここの世界…魔法少女リリカルなのはの歴史はどんな物なんだ?」
時空間を移動しながらレイは百合に聞いた。
「ちょっと待ってね…ええと」
百合は懐からスマホを取り出して検索を始めた。
流石レイジと言うべきか、時空間や場所など関係なくインターネットが使える様になっているらしい。
「…あった。[魔法少女リリカルなのは]。これね」
百合はそのページが映ったスマホの画面をレイに見せた。
「元々は別世界から来たユーノと言う少年がジュエルシードって言うロストロギア、高度な魔法技術の遺産を高町なのはさん?なのはちゃん?の世界に落としてしまって、そのユーノと言う少年は負傷してフェレットに姿を変えたの。ここまでは分かった?」
「大体分かったけど…ジュエルシードを落としたのは何でなんだ?」
「確か…ユーノ曰く輸送船の事故だって言ってたけど、詳しい事まではよく分からないわ」
「なるほどなぁ〜」
零は頷きながら相槌を打った。
「で、なのはさんとその友人であるアリサさん、すずかさんがそのフェレット、つまりユーノを保護して動物病院に送り届けたんだけど、その日の夜に声が響いてそれを聞いたなのはさんが動物病院に向かうとユーノと怪物が対峙してて、ユーノが身につけてたレイジングハートって言う…まあ、所謂変身アイテムね。それをなのはさんに渡して、なのはさんはその力で変身し、怪物を倒す、と」
「ところで、その変身ってどんな感じなんだ?胸元に付けて雄叫びあげる感じ?」
「どっちかって言うと青い石を掲げて叫びそうな変身のしかたね」
「ほうほう。しかしレイジングハートってネーミング良いな」
「魔法の世界ってセンス良いのが多いわよね」
「ま、ダサくても困るしな」
「それもそうね。で、なのはさんはそのレイジングハートと共にジュエルシードを封印する戦いが始まるの。そのジュエルシードにはこれまた厄介な能力があって、周囲の物質が無機物有機物関わらずその者の抱いた願望を叶えてしまうのよ。例えば、小さな猫に取り付いて大きくなりたいという願望を叶えて、神社の社程の大きさにした事もあるの」
「そんな厄介なもん抱えてるならもう少し注意しろよ…」
ガクリとしながら零は言った。
「起きてしまったものを後悔しても今更遅いわよ。それに、この事故が無ければなのはさんの秘められた魔法の力を解き放つ事も無かった訳だし」
「しかし、事故が元で才能を開花させるとは…ウルトラマンと似てるな」
「まあお話もウルトラマンギンガに似てるかもね。私も一度全部観たことあるけど観た途端ウルトラマンギンガが一番最初に浮かんできたし」
「ウルトラマンギンガに似ている…と言う事はウルトラマンビクトリーみたいな人も?」
「勿論いるわ。それがフェイト・テスタロッサ・ハラオウンさん。彼女は元々プロジェクトF、別名F計画から産まれたの」
「F計画?」
「フェイトさんは元々、プレシア・テスタロッサと言う人の娘、アリシア・テスタロッサのクローン。それで、そのクローンに元のアリシアの記憶を定着させたの」
「でも一体何でそんなことを?娘が死んで悲しいのは分かるけどさ」
「プレシアの狙いは娘の完全再現。クローンなら肉体は完全に再生されるし、その肉体に娘の記憶を植え付ければ出来上がり…のはずだったんだけど、どうにも上手くいかなかった」
「上手くいかなかった?」
「ええ。クローンとは言え人間だもの。そこらの犬や猫とは違うわ。フェイトさんはアリシアとは違った人間として自覚をするのよ」
「つまり、どこまで記憶や身体が元と似ていてもただそっくりな別人になると?」
「そう言う事よ。勿論プレシアはその事に激怒し、フェイトと同様に生み出したエリオさんの事も失敗作呼ばわりしてるわ」
「酷い…生み出しておいて失敗作だなんて…」
「プレシアさんもジュエルシードを狙ってた様で、なのはに毎度毎度妨害されるフェイトをまるで奴隷の様に扱い、その罰は日に日に酷くなっていった。それに耐えかねたフェイトはプレシアを裏切り、なのはのパートナーとしてプレシアを共に退治。ま、当然の事と言えば当然の事かしら」
「まあ、そりゃあなぁ…プレシアは何故ジュエルシードを?」
「アルハザードと呼ばれる世界へ航行する事が目的だったみたい。でもそこは次元断層の中にあるし、正直私でも行けるかどうか分からない世界なの。それで、そこには時を操る秘術があって、プレシアは二十一個全てのジュエルシードを集めて次元震を起こそうとした、と言う訳。そこならばアリシアも蘇るし、二人の事も用済みになるしね」
「そう言う事だったのか…しかし、アルハザード…話には聞いたことあるけどまさか実在するなんてな」
「実際、アルハザードの遺児なんて人もいるみたいだしね」
「いつか行ってみたいな。そこに頼る事になるかもしれないけど」
「そうならないようにしないといけないわね」
「で、ビクトリーと似てるってことは、シェパードンの様に守護獣がいるのか?」
「ええ。アルフさんって言って、異世界の狼を元にした使い魔よ。アルフさんのお陰でなのはさんとフェイトさんのコンビが出来たと言っても過言ではないわね」
「そんな良いことを…あっ、これって…」
「零も気付いた様ね。ギンガとビクトリーが良いコンビになれたのもシェパードンがいたからこそよ。この二組、どこか似てるのかもね」
「そうだな。…ん?」
二人が話していると、一本の変わった電車が二人の遠くを走って行った。
「なんだあれ?」
「さあ…って言うかこんな所に電車なんてあったかしら…?」
その電車は時空間を抜け、どこかに消えていった。
そして、それを見送ると、過去へ繋がる穴を見つけた。
「あそこね!飛び込むわよ!」
「よーし!任務スタート!」
二人はその穴へ飛び込んだ。
一方、時を駆ける電車の中では…
「なあ、お前本当にヒーローか?」
「ヒーローにしては凄く変わった格好ダケド?」
「そんな、俺もヒーローですよ」
「でもその割には俺達が最後に倒したアイツとよく似てるんだよなぁ〜」
「決してアイツじゃないんだよな?」
「だから違いますって。他人の空似でしょう。それに、俺は銀河の流れ星ですから」
一人の風来坊が数人のイマジンと二人の人間を前にして言った。
「ま、俺達も時間を駆けるヒーローだからな!な!?」
一人のイマジンが他のイマジンの方を向いた。
「あっこのチャーハン美味し〜」
「うむ、中々美味い」
「てめえら人の話を聞きやがれ!ったく…ってかそれ俺のチャーハンじゃねえか!返しやがれ!」
そう言って赤いイマジンは二人のイマジンのいる席に急いだ。
「お騒がせしてすいませんね、ガイ様」
一人の老人紳士がイマジン達の方を見て苦笑いをしながら言った。
「いえいえ、こんなに騒がしいのも良いですよ」
風来坊は笑いながら手を振った。
「さて、皆様、そろそろ指定された時間に到着ですよ。第九十七世界線2004年に到着です」
その電車は零達も来ている世界に入った。
今回はここまでです。
タイトルは無駄にしないスタイル。
では、また次回!
説明回だったけど許して!