温泉につかり終わったルーシィたちは、ナツ達のいる部屋で今後の予定を立てていた。
「今日が終わって、残り3日。成果のほうを聞きたくてな。」
エルザの提案に乗ったナツ、ゼレフ、ジェラール、グレイにそれぞれ聞くことになった。
「俺のほうはルーシィがもう少し魔力を上げないといけないな、星霊魔法は1体を召喚するのに魔力を大量に使っちまう見てぇだから魔力の回転と枯渇、回復を繰り返してこのまま行う予定だ。エバーグリーンは魔法の精度を上げることに集中といったところだ。」
グレイはしっかりメンバーを見て、改善点を上げていく。その光景を見てルーシィも少しは感心を示したようだ。
「そのまましっかり見てやってくれ。なぁ?ルーシィ」
「うん。もっと魔力を上げて最低でも3人は召喚できるようにしたい!」
ルーシィも負けんといった感じで鼻息を鳴らしている。
「ではジェラールのほうはどうだ?」
「俺の方では特に改善点は見つからなかった。ただ、フリードもビックスローも魔法の精度はいいが威力があまりない、だから根本的な魔力量よりも使用する魔力を増やして威力を上げることに時間を使うことにした。」
「雷神衆も協力になっていくな…。では私の方だが、カナはカードを変換する速度を上げる修行を行っている。レヴィは…知識だな、レヴィの強さは力ではなく知であることだ。ならその知識を増やすために評議員から『借りた』書物を読んでもらっている。」
「あれは最高だよ!私も知らなかったことがいっぱい書いてある!」
エルザと言えばスパルタなイメージが多いが、今回は改善しなくてはいけないことや、長所を伸ばすことに専念したようだ。ちなみに修行しているときおエルザは仙人のような恰好に換装している…付け髭付けて。
「ではナツの…いや、実質ゼレフのほうは?」
「僕の方ではコンボルト親子に魔法の特訓かな、マカオさんはスパルタでナツと炎の肉弾戦、ロメオ君は魔法の制御とナツとの近接戦闘を軸にやってるよ。」
ナツは思い切り腹を出してハッピーと寝ているが…まあ気にしてはいけない。
「ナツも変わったよね!前にギルドに入りたての時は頭よさそうだったのに、今じゃこんなにバカみたいに寝て…」
誉め言葉のつもりだろうからあまり気にはしないが全員噴き出しそうになっていた。
「皆に関してはそのくらいか、では明日からも残っていることだしそろそろ…」
「ちょっと待って!」
エルザが解散の合図を出そうとしたが、レヴィに止められた。エルザ達が不思議に思いレヴィを見つめるとレヴィはナツとゼレフを見ていた。
「ねえ、ナツとゼレフはドラゴンに魔法を教えてもらったんだよね?評議員の書にも滅竜魔法『ドラゴンスレイヤー』のことは極秘扱いされてたんだけど、どういうこと?」
一瞬ゼレフは口を固まらせる。
「そうだ、俺も気になっていたんだ。ドラゴンスレイヤーっていう魔導士について。」
「確かに私も気になるな。」
「おいらも‼」
いつの間にか起きていたハッピーも気になりだして手を上げる。
「そうだね、ちょっと長くなるけど話してもいいかもね。僕とナツの魔法について…」