ナニカサレタ男がFEifの世界で(ry 番外編   作:エーブリス

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各闇霊の結末は思いついた順番に書いていきます。



山を崩す

  

その鎧はいかなる刃をも通さず

 

  

纏う者は尋常ならざる力を持ち

 

 

故に一切の怯みも後退もせず

 

 

だからこそ、多くの戦士に信奉されたのだろう

 

    

   

 

 

 

 

 

 

 ――BGM・Who will know――

 

 

両の手に持つ剣を弾き飛ばした…

 

一度は立ちはだかる岩山を崩したかに見えた。

 

 

 

しかし、エルフィの怪力を…ハロルドの意思を以てしてもそれには遠く及ばなかった。

 

闇霊は鈍重な見た目からは想像もつかない俊敏さで盾と斧槍を持ち、

エルフィの鳩尾に盾を叩き込み、ハロルドを斧槍に引っ掛け遠くへと飛ばした。

 

「うぐぅうッ!」

 

「おおおおおおおおおおおおあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁアアアアアアアアアアア…………………」

 

 

 

ハロルドは持ち前の不運によるものか、飛ばされた先は偶然にも奈落の底への道。

 

断末魔はすぐに沈み、虚無へと消えていった。

 

 

「ハロ…ルド……えぐッ!」

 

腹に痛みを抱え、悶えるエルフィを地に埋め込むように踏み押す闇霊。

 

「エルフィ!」

 

「がああああ、ああああああッ…」

 

 

 

 

『…脆い』

 

不意に、闇霊が口を開く。

 

『…やはり弱者は信用できんな、戦場には不必要だ』

 

それは、地に伏すエルフィへの罵倒。

 

『私が求めるのは強者との飽くなき闘争…弱者は早急に…』

 

闇霊はもう一度、脚を振り上げる…!

 

 

『…ご退場願おうかッッ!!!』

 

 

 

 

 

 

巨岩が落とされる直前!闇霊の目の前に茶色い巨体が写った!

 

 

馬だ、エリーゼの乗る馬だ、馬の前足だ。

 

「させないよッ!」

 

『…チッ』

 

しかし、闇霊の体格よりも一回り大きい馬の体格ですら巨大な斧槍の薙ぎを耐えることは出来ず横から倒れてしまう。

 

「きゃッ…」

 

それに引っ張られる形でエリーゼも、地にたたきつけられる。

 

『…目障りだ、消えろ』

 

 

邪魔者の排除には一切の妥協をしない…それがこの闇霊のやり方だ。

 

今までにどれだけの宿主…それに纏わりつく白霊や太陽霊、そして青霊をこの闇霊は下してきたのだろうか?

 

それは、その中で鍛え上げられた実力で分かる事だ。

 

 

『…?』

 

エリーゼにトドメを刺しに行こうにも、なぜか足が動かない。

 

「エリーゼ様には…絶対に…!」

 

『まだ足掻くか…』

 

エルフィが闇霊の脚を、どうにか片手でその場にとどめていた。

 

 

 

 

 その足掻きが、チャンスを作った…!

 

 

 

 

 ―― BGM・Stain ――

 

 

 

「そこまでだ悪党ッ!!!このハロルドが来たからにはもう好きにはさせんぞ!」

 

『まだ生きていたのか…しぶといな…』

 

何故か戻ってきていたハロルドが闇霊の背後より飛び掛かる!

 

その一撃は弾かれたがエルフィが立ち上がる隙を作った!

 

『…なるほど、そう言った強者か。先ほどの暴言は詫びよう』

 

 

「御託はいい!覚悟しろ!」

 

「これまでの分、しっかりとお返しするわ!」

 

 

『ふ…ふはっ…はははは!、クははは、はははははッ!そうだ…!!!これだ、これこそが闘争!』

 

闇霊は笑う。しかし、その構えには殺気のみを纏わせている。

 

 

 

 

『ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!』

 

瞬間!獣のように吠える!

それと共に進撃を開始する!

 

 

足音は荒ぶる呉爾羅が如く、浮かぶ大地を揺るがすッッ!!!

 

 

「来るぞ!」

 

「任せて!」

 

エルフィが再度、盾を構える!

今度は槍を構えず、ただ両手を盾に集中させ完全防御の構えを取る。

 

 

「ふんぬ!!!…ハロルド!」

 

「喰らえ!」

 

大進撃をエルフィが止めた瞬間にその背後から、今度はグレートクラブを手に飛び掛かるハロルド。

 

それは闇霊の脳天を叩く!

 

『…ガッ!!』

 

 

「今だ!」

 

絶え間なくエルフィのシールドバッシュが闇霊を襲う!

 

「まだ終わらんよ!」

 

そしてまたハロルドの打撃!

 

そしてシールドバッシュ!

 

打撃!

 

シールドバッシュ!

 

打撃!

 

シールドバッシュ!

 

 

 

 

 

『…これで終わったわけでは…!?』

 

闇霊が態勢の立て直しを図った瞬間!何かが顔面を直撃した!

 

 

 

 

 

サンダーだ、エリーゼが放ったサンダーの一撃だ!

いくら鉄壁を誇るハベルも、雷カット率はあまり高くはない!

 

 

 

 

闇霊は、運悪く立て直しに失敗してしまった。

 

『これは…私にもツキが回ってきたか。いや…これは彼らの実力か…?』

 

 

 

 

 

『…まあいい。この身尽きることは無い…後でじっくりと考えるとしよう』

 

 

 

ついに山は、崩れ去った…




またまたあっけない終わり方で申し訳ないが…闇霊の最後とはいつもそうだ(友情チェインで少々キレ気味)





あ、キングハサン引いたよ!

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