とてつもない浮遊感と落下の恐怖に目を瞑り、意識がブラックアウトしかけると背中が地面らしき場所に叩きつけられた。
うん。超痛いれす・・・。
目を開けばそこに広がるのは河川敷、そしてその川の向こうに住宅街。後ろには森だ。林かも知んないけど。
つーか・・・へぇー、今どきの三途の川の向こうって住宅街になってるんですねぇー・・・。
ごめんなさい何でもないです冷めた目で俺を見ないで!
だって!ここ何処か分かんねぇんだもん!現実逃避するしかないじゃんか!
はい。すみません。落ち着きます。
ひとまず立ち上がって服に付いた雑草などを払い落とす。
俺の所持品は・・・スマホと三十万円と鍵の入った財布。あれ?意外と裕福じゃね?
スマホを見てみると画面の上が点滅していたのでメールが届いているのだろう。画面を開いて表示を確認してみると、『僕からだよ。』と、口調的に神様からメールが届いていた。
メールの内容はこう
『m9(^Д^)プギャー』
「か、神様ぁ・・・?」
『ごめん。間違えただけだよ。消すの面倒だったからそのままだけどね。とりあえず面倒なところははぶいて大雑把に説明するよ。
一つ、原作知識は知識検索に変えさせてもらったよ。
二つ、強力な妖力は君の体を半妖にさせる事で実現させてもらったよ。身体能力はずば抜けて高いから気をつけてね。
三つ、最後の特典は成長にさせてもらったよ。あらゆる能力を鍛えれば鍛える程君は何でも出来るようになるよ。
つけさせてもらったのは所謂強化版ってやつだけど、上手く使ってね。
君自身の情報は知識検索で調べてみると良いよ。
それじゃ、頑張ってね』
強化版とかマジ嬉しい。m9(^Д^)プギャーは驚いたけど。
神様が転生させてくれたし強化版くれたし、思いっきり人生・・・半妖生?を楽しむしか無いな!
とりあえず家に行こう・・・
***
家の前についたは良いんだけど・・・一軒家・・・。
え、うそん、俺お金持ち?俺の家族お金持ち?マジで?
財布に入っていた鍵を取り出して家の鍵を開けますーの、入りますーの、靴確認しますーの、まさかの0!
Where is my family?
あれ?Where are my family だっけ?って、んなこたぁどうでも良いんだよ。
俺一人暮らし?一軒家で?しかも二階建てで?マジ?いや、きっと家族は旅行にでも行ってるんだろうな!多分!
ひとまず家の中を探索する。
と言っても、二階建てとはいえそこまでの部屋数はなかったのですぐに終わった。
リビングに入り置いてあったソファーに腰かける。
探索して分かったこと
家族居なかった!形跡すら無かった!
何それ虚ぁ・・・。
確かに新しい家族への対応とか分からんし別にいいんだけどな?
ってかホントに、所持金三十万とか一人暮らしの学生にしては凄すぎねぇ・・・?