色々規格外な提督と元ブラック鎮守府   作:薪音

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着任初日-工廠と着任あいさつ-

 工廠へ向かう途中で不意に紅音が口を開く。

 

紅音「憲兵居なくね?」

利根「確かに先程から見ないのぉ」

大淀「もしかして紅音さん元帥殿から聞いてないんですか?」

紅音「あの爺さんからは資料渡されただけで何も聞いてないですね」

大淀「はぁ…じゃあ私が言われた事をいいますね」

紅音「お願いします」

大淀「紅音が着任するんじゃから憲兵いらないじゃろう。ということです」

紅音「いいのかそれで…」

大淀「陛下と総理も許可したそうですよ」

紅音「信頼されすぎてて怖い」

海風「信頼されてないよりは良いじゃないですか」

紅音「そうだけども…」

 

 そんな事を喋っていると工廠が見えてくる。

 

紅音「これまた…」

紅音「M〇でも格納されてるのかな?」

 

 そこには、〇Sでも格納されているんじゃないかと言う位大きい工廠があった。

 

川内(明石だったらやりそうで怖い)

 

 工廠を見ると異常に大きい搬入口の他に人が入る様に扉もあることに気づく。

 

大淀「あそこから入ります」

 

 6人がその扉に近づくと

 

「カシャン」

 

と音と共に開く。

 

紅音(自動ドアなのか…)

利根「改造しすぎじゃろう…」

大淀「前までは普通だったんですけどね」

 

 6人が中に入ると、中には建造や開発、改修などをする機械の他に見たことない機械がいくつも並んでいる。

 

川内「ここだけ未来行き過ぎじゃないかな…?」

 

 川内がそう言った時だ

 

?「「「イー!」」」

 

 3人?が上から奇襲を仕掛けてくる。

 

紅音(『知識の方向』)プロットファイト

 

 全員が紅音のみに奇襲したもの、スキルで攻撃を読まれよけられる。

 

紅音(明石に会いに来ると毎回こうだな…)

 

 紅音は3人?と対峙する。

 

?「イー!」

 

 1人が紅音に向けて右ストレートを放ってくる。

 

紅音「ふん」

 

 紅音はそれを受け止め、腕を引き寄せ付け、

 

紅音(『五感性』)クリティカルファイブ

 

顎にアッパーを叩き込む。1人はその場に倒れこむ。

 

紅音(悪いが視覚を奪わせてもらった)

 

 五感性は相手を殴ることに五感を1つずつ奪うスキル。

 

?「「イー!」」

紅音「今度は2人まとめてか」

 

 1人は紅音を掴みかかってくる。もう1人は紅音の後ろに回り攻撃を仕掛けてくる。

 

紅音(『手回し蹴り』)スピンオフセット

 

 掴みかかってきた1人の顎を蹴り上げ、そのまま後ろに回転しもう1人の脳天をける。

 

紅音「まだまだだな」

?「ありゃりゃ、負けちゃいましたか」

紅音「毎回思うが、こいつらの服装直さないのか?明石」

明石「いいじゃないですか!ショッ〇ーですよ!〇ョッカー!」

紅音「名前を出すんじゃない」

明石「でも人造人間じゃないですよ?人工知能詰んだロボットです」

紅音「そっちのほうがすごいと思う」(なんたってロボットなのに五感あるんだからな)

明石「ふふん、で要件はなんですか?」

紅音「あれやりたんだが…ある?」

明石「ありますよ」

紅音「明日やりたいんだが…」

明石「大丈夫ですよ!いつも整備してますから!」

紅音「それじゃ明日取りに来る」

明石「分かりました」

 

 2人がそんな会話をしていると

 

利根「お主もしや大本営の明石ではないか?」

明石「え?そうですよ?」

利根「どうしてここにいるんじゃ…」

明石「あれ?聞いてないんですか?」

海風「何も聞いてないです」

大淀「私が説明します」

大淀「元々にここに所属していた大淀や明石は交代になったんです」

比叡「交代ですか?」

大淀「厳密に言いますと、提督が変わると私や明石と言った大本営から送られる艦娘は入れ替わるんです」

海風「そうだったんですか…」

利根「初耳じゃな」

明石「提督が変わるなんて滅多にないですからね。初耳なのは当然でしょう」

紅音「話変わるが明石」

明石「なんですか?」

紅音「この鎮守府に今食材あるか?」

明石「それなんですが…ないんですよね」

紅音「じゃあ買ってこないとダメか…」

 

 本来最低限の食材は大本営から送られてくるが、こういったブラック鎮守府ではそれすらも横領する提督がいる。

 

明石「買いに行くなら街に行くしかないですよ?」

紅音「行くしかないだろ」

明石「行くなら軍服はやめて、私服で行くことをおすすめしますよ」

紅音「最初っからそのつもりだ」

紅音(住民からの評判が怖いなぁ)

明石「行くならバイクありますよ」

5人(嫌な予感しかしない)

利根「どんなバイクじゃ?」

明石「ついて来てください」

 

 6人は明石についていくと

 

明石「これです!」

紅音「こんな事だと思ってたよ…」

明石「新サイ〇ロン号ですよ!」

川内「普通の乗り物ないの?」

明石「一応ありますよ」

 

 再び明石についていくと、今度は布のようなもので覆われているバイクが出てくる。

 

紅音&川内(ん?この形…)

明石「まだ未完成なんですけどね…」

 

 明石はそう言いながら布を一気に取る。

 

紅音&川内「こ、これは」

 

 銀色を主体としたバイクでところところが緑色に光っている。形で言えばスポーツよりだろうか?

 

明石「詳しい描写がなかったので最高時速とかは適当に設定しちゃいました。馬力はわからないです」

紅音「どういうことだ…」

明石「最高速度多分マッハ行きます」

紅音「俺を殺す気か?!」

明石「これが嫌ならさっきのになりますよ?」

紅音「えぇ」

明石「ちなみにこちら色々イジったので少し見てくださいよ」

 

 明石はそう言いながらバイクにまたがる。そして

 

「ブォォォォォォン!!!ブォォン!ブォン!」

明石「どうですかこのエンジン音!」

紅音「ただただうるさい」

比叡「うるさいですね」

利根「もう少し静かにできんのかの?」

川内「なんか違う」

海風「確かに大きい音ですね…」

大淀「エンジン止めてください」ニッコリ

明石「目が笑ってませんよ!?」

大淀「止 め て く だ さ い」

明石「はい…」

紅音「歩って行くわ」

利根「そうじゃな」

紅音「じゃあ着替えて門集合で。大淀さんは鎮守府に残っていてください」

大淀「分かりました」

 

 

 

 

30分後

 

紅音(遅ない?)

 

 紅音は着替えを10分もかからずに終わらせ門に来ていた。かれこれ20分近く待っている。

 

紅音(確かに何分後とか言わなかったけど…)スマホ取り出し

紅音(まだ2時過ぎか)

 

 紅音はスマホを取り出し現在時刻を確認する。

 

紅音(ゲームでもしてようかな)

 

 そう思いスマホをいじっていると。

 

利根「待たせたの」

紅音「自覚あるのか…」

利根「こういう時は、待ってないと言うのが普通じゃろう?」

紅音「そう言う物か?」

利根「そういうものじゃ」

紅音「よくわからんな」

 

 

 

 

 

更に10分後

 

紅音「やっと全員揃ったか」

利根「行こうぞ紅音」

紅音「そうだな」

 

 

 

 

近くの街

 

紅音「買いすぎたかな?」

川内「こんなもんじゃない?」

紅音「帰ったらクッキングタイムですよ」

比叡「気合!入れて!作ります!」

紅音「頑張ってくれ」

海風「少し疲れました」

紅音「そうだな…どっかで休憩するか」

 

 紅音は周りを見渡す。

 

紅音(喫茶店にドーナッツ屋、ふむ?スイーツの食べ放題の店もあるのか…この後大量の料理作るために動くからな、ある程度食べても問題ないが…)

利根「喫茶店でいいのではないか?」

紅音「お前コーヒー飲めないだろうに」

利根「砂糖を入れれば飲めるぞ!」

紅音「そう言う俺もブラックは飲めないのだがな」

川内「私は休憩出来ればどこでもいいよ」

海風「私もどこでも大丈夫です」

比叡「本人がどこでもと言ってますから喫茶店でいいんじゃないですか?」

紅音「そうだな…それじゃ喫茶店で休憩するか」

 

 

 

 

喫茶店内

 

利根「ここのチョコケーキ絶品じゃな!」

海風「チーズケーキも美味しいですよ」

比叡「紅茶おいし」

川内「コーヒーもおいし」

紅音(すっごい店主ニコニコしてるんですけど…)

紅音「あっホットケーキうま」

紅音(ん?今の店主の機嫌だったらそれとなく鎮守府の評判聞けるのでは?)

 

 紅音はソファー席から立ち上がりカウンターの方に行く。

 

紅音「すみません」

店主「なんでしょうか?」

紅音「最近こちらに越してきたんですが、この近くに鎮守府あるじゃないですか?どんな鎮守府か聞きたいんですけど」

店主「どんなとは?」

紅音「評判とか噂ですかね」

店主「そうですね…最近は提督が変わったらしくてわかんないですね…」

紅音「わかりました」(前提督の事を聞くと逆に怪しまれるな)

紅音「先に会計済ませてもらっていいですか?」

店主「2350円です」

 

 

 

 

会計を済ませ、鎮守府に帰還後。

 

紅音「やべぇ!ゆっくりしすぎた!」

 

 現在時刻は4時。夕飯の時間まで3時間。佐世保鎮守府に所属している艦娘の数は112人。

 

紅音「食事はバイキング形式にするぞ。大和型と空母が居るから少し怖いが…」

 

 食堂には今、あの3人はいないため今の内に作るしかない。

 

紅音「俺はデザートと主菜を担当する。川内と利根は主食、海風と比叡は副菜を担当してもらう。行動開始!」

紅音(『心分身』)ニーズペーパー

 

 紅音が2人に増える。そして各々が料理を始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2時間と40分後

 

5人「ハァーハァー」

 

 5人は椅子に腰をかけて全員肩で息をしていた。

 

川内「つ、疲れた…」

紅音「この後お前らもあいさつするんだぞぉ…?」

利根「少し休みたいのぉ…」

比叡&海風「…」チーン

紅音「2名ほど撃沈してるんだが…」

利根「エプロンのままでいいのじゃないか?」

紅音「それは流石にあかんで」

川内「後10分…」

紅音「これで来なかったら泣ける」

利根「来るじゃろう」

紅音「着替えてくる…」

川内「この撃沈してる2人は私と利根で担いでくよ」

紅音「じゃあまた数分後」

 

 

 執務室

 

紅音「やっぱりこの服装が1番だぜ」黒い戦闘服に黒いタクティカルグローブ

大淀「せめて羽織ってください」

紅音「アッハイ」

大淀「先に行った明石からの連絡だと艦娘来てるらしいですよ」

紅音(料理はテーブルにのってるけど見えないようにしてるから大丈夫なはず)

大淀「そろそろ向かいましょう」

紅音「了解」

 

2人は執務室を出る。

 

 

 

 

食堂前

 

紅音「誰から入るの?」

5人「えっ?」

紅音「えっ?」

紅音「いや、俺はてっきり大淀さんが最初に入ってその次に俺、後は適当にかと…」

大淀「確かにそれもありですね」

海風「あと5分ですよ?」

大淀「じゃあそれで行きましょう」

 

 大淀が食堂の扉を開けて入っていく。

 

紅音(あれ?かなり集まってる)

 

 紅音が入ると食堂にいる艦娘全員の視線が紅音に向けられる。

 ほとんどの艦娘が紅音の顔を見て睨みつけている中、一部の艦娘が紅音の羽織っている軍服を見て目を見開いている。

 

(ンん!?)

(なんであの勲章が!?)

(何もんだあいつ…!?)

 

 紅音の軍服には数々の勲章がありその勲章のほとんどが、姫や鬼、レ級と言った深海棲艦の中でも特別な深海棲艦を倒した場合に授与される勲章がいくつもあった。その中でも特に異質な存在感を出している勲章それが〈大勲位菊花大綬章〉。

 

紅音(視線がすごい…胃が痛くなるよ全く)

 

 扉から入ってきた6人が艦娘達の前にでて大淀が喋りだす。

 

大淀「今から今日着任した新しい提督と4名の艦娘からの着任あいさつをおこないます」

5人(なぜか緊張してきた)

大淀「まずは提督お願いします」

紅音「はい」

 

 紅音が大淀と入れ替えあるようにして、マイクをもらい前に出る。

 

紅音「既に俺の事を見てる艦娘もいるだろうけど自己紹介はしてないと思うから、軽く自己紹介するわ。名前は月乃 紅音、階級は一応中将で23歳。まぁ、よろしく」

大淀「…えっ?終わりですか!?」

紅音「他になんか言った方いいですかね?」

大淀「なにか…こう」

紅音「なんでしょう?」

大淀「一言なにか」

紅音「そうですね…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アニメや漫画、ゲームが好きです。あっ特撮とか映画も好きですよ」

紅音(どうよ?)

 

 紅音が大淀達の方を見ると、大淀と利根は顔を手で覆って呆れており、川内と比叡は吹きそうになっており、海風は「あはは」的な笑顔でこっちを見ていた。

 

紅音(あれ?俺おかしい事言ったかな?)

 

 紅音が艦娘達の方を見直すと、数人の艦娘が目を輝かせて紅音を見ていた。

 

大淀「紅音さん終わっていいですよ…」

紅音「わかりました」

 

 その後の4人は何事もなく自己紹介を終わる。

 

大淀「最後に提督から一言あるそうです」

 

 再び紅音前に出る。

 

紅音「夕飯はこっちで用意したからそれを食べてもらいたい」

 

 そう言うと明石の謎技術により見えなくなっていた料理の数々が出てくる。

 

紅音「毒とか疑うなら無理に食べてもらわなくていい。そのために資材も置いておいた。俺からは以上だ」

大淀「それでは各々食べ始めて構いません」

 

 最初は動かなかった艦娘達だが明石と大淀が食べ始めた事により、食べ始める艦娘が増えていった。

 

神通「あの、姉さん」

川内「ん?」

神通「ご一緒に食べませんか?」

川内「いい?紅音?」

紅音「いちいち俺に聞くな。行ってこい」

川内「じゃあ神通行こっ」

神通「はい姉さん」

 

 それぞれが姉妹艦と一緒に食事をとるのは紅音が所持している艦娘も例外ではなくそれぞれが姉妹と食事をとるなか、紅音は異変に気づく。

 

紅音「金剛型がいない…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お↓ま↑け↓

 

?「ご主人様!ガ〇ダム知ってますか!?」

紅音「あぁ」

?「好きなMSなんですか!?」

紅音「ヅ〇」

?「お前なんでその勲章もってんだ!?」

紅音「授与さr

?「好きな映画なn

紅音「ブラックh

?「好きな戦t

?「好きな仮面らいd

?「ゲームなにすk

 

 紅音は質問攻めにあっていた。




 ここの明石はアニメと特撮スキーです。本人曰く「私のはショッカ〇じゃなくてアッカーです」だそうです。

 銀色のバイク分かる人はすぐわかると思います。この提督の一言は自分で書いてて「ふっ」ってなりました。

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