色々規格外な提督と元ブラック鎮守府   作:薪音

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 今回は今まででほとんど無かったシリアス回(だと思う)


金剛型捜索1

 その日の夜

 

紅音(今日は2人が来た以外特に無かったな)

紅音(いや、今日もかな)

紅音(はぁ、艦娘の心を開かせるのどうすればいいんだか…)

紅音(時刻はもうすぐで0時か…金剛型の捜索は明日からだな)

紅音(大淀さんも寮に帰したし俺もそろそろ私室に行くか)

 

 紅音はそう思い執務室の電気を消し、私室へ向け薄暗い廊下を歩く。

 

紅音(ん?蒼まだ起きてるのか?)

 

 私室のある所まで来ると蒼音の部屋の扉の下の隙間から光がもれている事に気づく。

 

「コンコンコン」

紅音「蒼、入るぞ」

 

 紅音はそう言うと扉を開ける。

 

蒼音「お兄…どう…したの…?」

紅音「もう少しで日が変わるから早く寝ろと言いに来たんだが」

蒼音「うん…わかった…」

紅音「んじゃおやすみ蒼」

蒼音「おやすみ…お兄…」

紅音「あぁ、寝るときは鍵かけとけよ」

 

 紅音は最後にそう言うと扉を閉め、私室へと入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼音視点

 

 紅音が来た後

 

蒼音(そろ…そろ…寝よう)

 

 蒼音はそう思いノートを閉じペンを置く。そして紅音に言われたとおり鍵を閉め、電気を消しベッドに入る。

 

蒼音「…」

 

 蒼音は首にかけていたロケットペンダントを開けると1枚の写真と見間違えるほどの超精密で小さな絵が入っている。絵には1人の男の子と1人の幼い女の子が絵描かれている。

 

蒼音「…」ツー

蒼音「…!」ゴシゴシ

 

 蒼音の頬を一粒の涙が流れ、蒼音はそれに気づき手で涙を拭き取る。

 

蒼音(寝よう…)

 

 蒼音はペンダントを閉じ、目を閉じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の朝

 

紅音(私室で寝るのは初めてだなそういえば…)

 

 紅音は朝の準備を終え、部屋を出ると。

 

紅音「おはよう蒼」

蒼音「おはよう…お兄…」

紅音「今から食堂に行くが一緒に行くか?」

蒼音「…」コクッ

 

 2人は並んで食堂へ向かう。

 

 

 

 

食堂

 

蒼音(いつからだろう…)

紅音「間宮さん注文いいですか?」

間宮「何にしますか?」

紅音「和食Aお願いできますか?」

間宮「わかりました」

蒼音(お兄が…)

紅音「蒼は何にする?…蒼?」

蒼音(お兄が…こw…)

紅音「蒼!」

蒼音「え、あ…なに…?」

紅音「いや、蒼は何食べるんだ?」

蒼音「お兄…と…同じの…」

間宮「じゃあ少しお持ちくださいね」

 

 間宮さんはそう言うと調理場に行く。

 

紅音「どうした蒼?体調でも悪いのか?」

蒼音「大…丈夫…」

紅音「無理するなよ?」

蒼音「うん…」

 

 

 

 

数分後

 

間宮「お待たせいたしました」

紅音「いえいえ、ありがとうございます」

 

 紅音はそう言い2つのおぼんを受け取る。

 

千斗「2人ともおはよう」

紅音「おはようございます師匠」

蒼音「おはよう…ございます…師匠…」

千斗「もうそれでいいよ…所で2人も今から朝食か?」

紅音「はい」

蒼音「師匠も…一緒に…」

千斗「紅音がいいなら構わんが」

紅音「自分はいいですよ。久しぶりに3人で食べましょう」

数人の艦娘(誘いにくい)

紅音「自分達は席を確保しておきますね」

千斗「すまないな」

紅音「いえ、それでは席を確保してきますね」

 

 紅音と蒼音は席を確保するためにその場を離れ、千斗も間宮さんの所へ向かう。

 

紅音「蒼はここが良いとかあるか?」

蒼音「どこでも…いい…よ」

紅音「ふむ…じゃあここでいいか」

 

 紅音が言ったところは1番奥端にある席。紅音はそこに腰掛け蒼音は紅音の隣に腰掛ける。

 その少したった後に千斗が紅音と向かい合う様に腰掛け、3人で「いただきます」と言い食べ始める。

 

千斗「それにしても3人で食べるなんていつぶりだ?」

蒼音「お兄が…海軍に…移籍…した後から…だから…」

紅音「3年?程でしょうか」

千斗「そう考えると結構軍にいるんだな」

紅音「あの時から生き残ってる軍人は少ないでしょうね」

 

 そんな会話を紅音達はしている。近くの艦娘は聞き耳をたたている。

 

千斗「昔は今ほど平和じゃなかったからな」

紅音「深海棲艦の空襲は日常でしたからね」

千斗「今、軍に入るには18歳以上だが艦娘が登場するまでは10歳以上に下げられていたからな」

蒼音(その…おかげで…入れた…)

紅音「15歳以上は男女関係なく赤紙の対象でしたけどね」

千斗「紅音に赤紙が来たのは17の時だったな」

紅音「師匠の赤紙も自分のと一緒に来ましたね」

千斗「そうだったな」

紅音「…話は変わりますがこの後2人共執務室へ来れますか?」

千斗「行けるぞ」

蒼音「行ける…」

紅音「じゃあ食事が終わったら来てください」

 

 そう言うと紅音は「ごちそうさまでした」と言い、「先に失礼します」そう言うと席をたつ。

 

千斗「相変わらず食べるのも早いな」

蒼音「…昔…の…名残り」

 

 蒼音もその後すぐに食べ終わり紅音同様に言い席をたつ。

 

千斗(昔の名残り…か)

千斗(あれから12年もたつのにな…)

 

 千斗そう思いながら箸を進める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人が来た執務室

 

紅音「本題だけ言いますね。金剛型3人の捜索を手伝ってもらいたんです」

千斗「それはいいが目星をついているのか?」

紅音「入った時に気づいたと思いますが」

 

 紅音はそう言い執務室に唯一ある本棚の本を一冊傾けると

 

「ゴゴゴゴ」

 

と音と共に本棚が移動し、階段が出てくる。

 

紅音「最初は川内達にも手伝ってもらおうと思ったのですが」

千斗「接近戦の練度がまだ高くないと」

紅音「はい。前提督に加担していた憲兵のほとんどが確保されたのですが8名確保されていません。相手は腐っても憲兵です。接近戦の練度は川内達よりあちらの方上でしょう」

千斗「確かに全員居るかは分からないが何人かはいるだろうな」

紅音「元帥からは、憲兵が居た場合無力化しても構わない。手段は問わない、との事です」

千斗「少し準備してきても構わないか?」

紅音「はい。蒼は準備いいのか?」

蒼音「うん…」

 

 千斗は準備のために執務室を出る。

 

紅音「じゃあ蒼に渡すものがある」

 

 紅音はそう言うと机の引き出しから2丁の拳銃といくつかのマガジン、ナイフを取り出す。

 

紅音「蒼の武器は地下じゃあまり使えないからな。M1911A1カスタムモデル(以下ガバメント)とCQCナイフだ。どっちも俺のスキルで作った物で整備は明石がやってるからジャムもおきにくいだろう」

蒼音「ありが…とう…」

紅音「蒼は師匠が来たら来てくれ。俺は先に行ってる」

 

 そう言うと武器を蒼音に渡し、紅音も引き出しからガバメント1丁とナイフ1つ、そしてスカルバラクラバを取り出し被る。僅かに見える赤い瞳が不気味さを増幅させている。

 

紅音「後でな」

 

 そう言い階段をおりてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隠し通路

 

紅音(やはり執務室の壁が以上に分厚かったのはこの階段のせいか)

 

 少しおりると階段が終わりハシゴが出てくるが

 

紅音「…」タンッ

 

紅音は足首を使い僅かにジャンプして落下していく。

 

紅音(『風の吹くまま』)ウィンドウショッキング

風の吹くまま 風を司るスキル

 

 紅音は着任時にやった時の様に足に風をまとわりつかせ音を出さずに着地する。

 

紅音(やはり人の気配がするな)

 

 紅音は右手にガバメントを構え左手にナイフを持つ。

 

紅音(恐らく勘付かれたな…)

 

 紅音がそう思いながら進むと

 

?「動くな」

紅音「遅い」

 

 角からライフルで武装した男が出てくるが紅音は男の攻撃の焦点をずらすため、斜に構えて一気に躙り寄る。

 

?「なっ!?」

紅音(こんな狭い所で長物を使うとは…)

 

 紅音は自分のガバメントのハンドガード部分で敵の右手を押さえ込み、ライフルの銃口が反対側に向くようそのまま押し上げ、同時に自分の左足を男の右足に掛け、そのまま押すと簡単にバランスを崩し倒れる。

 

紅音「動くな。大声をあげても撃つ」

?「…」

 

 紅音は男が倒れた時に手放したライフルを自分の後ろに蹴る。

 

紅音「お前本当に憲兵か?」

憲兵A「そ、そうだ」

紅音「その割には格闘が出来ないだけでなく狭い所で長物を使っていたようだが?あの距離じゃ銃よりナイフや格闘の方が早いのは知っているだろう?」

憲兵A「そんなの一部の奴だけだ。大体の奴は銃口を向けられると動けなくなるんだ」

紅音「まあいい。元帥からは無力化しても構わないと言われてるんでな」

憲兵A「ま、まってくれ」

紅音「なんだ?懺悔ならあの世でするんだな」

憲兵A「まっ「パシュ」」バタ

紅音「1名無力化っと」

紅音(全員がこの程度だったら拍子抜けもいいところだ…)

 

 紅音はそう思いながら奥へ進んでいく。




*銃なんてどうでもいい人は見ない事をおすすめします
M1911A1カスタムモデル サイレンサー装備 反動抑制 ここまでは紅音がいじった部分 以下明石がある物を参考にしいじった部分
・フィーリングランプが磨き上げられている。(給弾不良がかなり起こりにくい)
・スライドが強化スライドに変更されている。スライドとフレームの噛み合わせにもガタがない。
・フレームのフロントストラップ部分にはチェッカリングが施してあり、手に食いつき滑ることがない。
・サイトが3ドットタイプに変更されており、フロントサイトが大型で視認性が高い。
・ハンマーがリングハンマーに変更されている。(コッキングの操作性を上げ、ハンマーダウンの速度も確保するため)
・グリップセイフティもリングハンマーに合わせ加工してある。グリップセイフティの機能をキャンセルしている。
・サムセイフティ、スライドストップが延長してある。
・トリガーガードの付け根を削る事によりハイグリップで握れる。
・トリガーはロングタイプに変更。トリガープルが通常より軽くなっている。
・マガジン導入部を広げる事によりマガジン交換がスムーズに行える。
・マガジンキャッチボタンを低くする事により誤動作を起きにくくしている。
・メインスプリングハウンジも、握りこむためにフラットタイプに変更。
・ステッピングを施している。
・スライド全部にはコッキングセレーションを追加する事により緊急時の装弾、排莢が行われやすい。

 明石が何を参考にしたかわかった人はそこそこ居ると思います。何を参考にしたかは次回の前書きで書きます(忘れてなかったら)









 喫煙者が悪いとは思わないよルールに従って吸ってる人もいますからね。ただねポイ捨てはアカンでと思った作者です。

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