リアスの言葉で自分を見つめなおしたルータムは早速ヴァーリ達に会いにアザゼルが居る堕天使領に向かおうとしていた
「ルータムどうやって堕天使領に行くの?ここから堕天使領まで馬車を使っても何日もかかるわよ?」
「ああ、リアスは俺の力を知らなかったな」
「ルータムの力?それって私の滅びの力みたいな物?」
「ああ。俺の右手は空間を司る力。左手に時間を司る力があるんだ。それで空間を作り時間を入れれば移動が可能だ」
「なんだか凄いわね」
ルータムの力を聞きリアスは呆れた
「ヴァーリ達の気配は覚えているから直ぐに行けるだろ。リアスお前も来るか?」
「いいの?」
「ああ、俺と一緒なら堕天使領に行っても問題はないだろうし」
「分かったわ、しっかりエスコートしてよね」
「はいはい、お姫様」
ルータムは自分達の前に自分達と同じ大きさの空間を作り時間を入れ、目的地であるグリゴリに向かって歩き始めた
「ちょ、ちょっと下ろしなさいよ!」
「エスコートしろって言ったのはリアスだろ?」
空間に入る前にルータムはリアスをお姫様抱っこし、空間に入ったのだ
「そ、それはそうだけど・・・」
「嫌だったか?」
「・・・嫌じゃない」
ルータムの言葉に頬を少し赤くそめそっぽを向きながらリアスは呟いた。またルータムもリアスをお姫様抱っこする時に頬を赤らめ、心臓がドックン、ドックンと高鳴っていた
(またこの感じ・・・リアスの笑顔を見た時と同じだ。やっぱり俺はリアスの事を・・・)
(男は皆同じだと思ってたけど、ルータムは何だか違う気がするわ・・・それにこの気持ちは・・・)
2人共空間の移動中に自分の気持ちを考えていた
堕天使領・グリゴリ
「ヴァーリ!イン、ヨウ!ついでにアザゼル居るか?」
「義兄さん!!」
「「お兄ちゃん!!」」
「俺はついでかよ!!ルータム!」
ルータムの言葉にヴァーリ達は出てきた
「義兄さんもう大丈夫なの?」
「ああ、リアスのおかげで吹っ切れたよ。俺はフランディ家当主として生きていく」
「もう大丈夫そうだね義兄さんは。所でリアスって誰?」
「ああこいつだ」
ルータムが後ろに振り向きリアスはヴァーリ達の前に立ち自己紹介を始めた
「私はリアス・グレモリー。グレモリー家次期当主で、魔王サーゼクス・ルシファーの妹よ」
「俺はヴァーリだ。義兄さんの弟で今代の白龍皇だ」
「白龍皇ですって!!悪魔なのにどうして神器を持っているの!?」
「俺は人間と悪魔のハーフだ。悪魔の方は旧ルシファーの血が流れている。だが俺はもうヴァーリ・ルシファーではなく、ヴァーリ・フランディだこの事は四大魔王も知っている」
「そう。なら私がいう事はないわ」
リアスはヴァーリの言葉を聞き四大魔王が何も言わないのだったら自分も何も言わないと言った
「妹のインです」
「同じく妹のヨウです」
「さ、帰るか。当分はリアスの家に世話になるけどな」
「当分と言わずずっといても良いわよ」
「それはリアスやサーゼクス兄さんの迷惑になる」
「いいえ。決して迷惑なんて私もお兄様もそれにお父様やお母様もそうは思っていないわ」
「・・・ありがとうな、リアス」
「・・・良いわよ別に」
ルータムとリアスはまた顔を赤く染めた
(ねぇねぇまさかお兄ちゃん・・・)
(多分ヨウの考えている通りだと思う・・・リアスさんの方もお兄ちゃんに気があるみたいだし)
ルータムとリアスの様子を見てインとヨウは察した
「義兄さん・・・俺ここに残るよ」
「どうしてだヴァーリ?」
「俺は今までのままじゃ強くなれない。もっと力を付けないと義兄さんを支えられない。だから俺はアザゼルの下で修行して今よりも強くなって義兄さんを越えてみせるよ」
「頑張れよヴァーリ。お前は俺の弟だその日を楽しみにしているぞ」
「うん!!」
「アザゼルいやアザゼル兄さん、ヴァーリの事頼んだぞ」
「おう、任せとけ俺がお前に勝てる様鍛えといてやるからな」
「それは楽しみだ。帰るぞ、リアス、イン、ヨウ」
「ええ」
「「はーーーい」」
ルータムは空間を作りリアスの家に帰った。ヴァーリは後にグリゴリの幹部となり冥界の平和を堕天使側から守る事になる