ルータムside
あれから2年の歳月が過ぎた。ジャンヌ達を眷属に加え、半年前には全ての眷属が揃った。今は最後の眷属の世界に滞在している。その理由は・・・
「やっぱり美味いな虹の実は」
「フグ鯨も絶品だ」
「王陸鮫もいいぞ」
そう、食べ物が美味しすぎるからだ。最後の眷属は『戦車』のトリコ。ジャンヌの後は『兵士』の一方通行(アクセラレータ)。奴良リクオ。雪音クリス。そして『戦車』の白ひげことエドワード・ニューゲートが眷属となった。
今はトリコの世界で絶賛修行中だ。
「しかし覇気って便利だな。オヤジに教えてもらってよかったと思ったよ」
「そうだな。武装色は使える。ナイフやフォークに纏えるのだからな」
「私の氷も簡単に砕かれるしな」
「グララララ!お前達は筋がいい。僅か半年で覇気を習得したんだからな。おまけにルータムは覇王色の覇気に目覚めるしな」
「おまけにオヤジの世界で悪魔の実?だっけな。それも食べて凄い事になったな」
「うん。びっくりした」
「俺は非現実すぎて理解不能だったな」
「マスター何時まで此処に滞在するのですか?」
「そうだな・・・」
(助けて・・・助けて、ルータム・・・)
「ッ!リアス!?」
「うおっ!どうしたんだよ急に」
「今リアスの声が聞こえた。俺に助けを求めていた」
「リアスってお前の婚約者だろ?」
「ああ。皆急で悪いが俺の世界に向かうぞ」
「でもどうやって?今までは適当に空間を移動していただけだし、元の世界に戻れる方法はあるの?」
「こいつが導いてくれる」
そう言ってルータムはリアスから貰った紅色のネックレスに触れた。
「オーフィス、俺達全員を乗せて全速で向かってくれ」
「ん、分かった」
「よし。全員出発だ!」
『はい/ああ/了解』
ルータムは空間を作り中に入ると、オーフィスが龍化して全員がオーフィスの背中に乗り出発した。
ルータムsideout
冥界
今冥界でリアスの結婚式が執り行われようとしていた。しかし相手はルータムではなくライザーだった。
リアスの結婚をかけたレーティングゲームを行ったのだが、結果はリアスが投了(リザイン)して負けたのだ。
何故リアスが投了したかと言うと・・・
回想
「義姉さんお待たせ」
「部長!助けにきました」
ヴァーリとイッセーは屋上で戦っているリアスのもとに駆け付けたのだ。屋上にはリアスとアーシア。ライザーとライザーの『女王』のユーベルーナの4人が居た。他の両眷属達は皆撃破(テイク)された。
「来たかニ天龍よ。ユーベルーナやれ」
「はい」
ライザーに言われユーベルーナはアーシアを拘束した。
「お前達この女を離してほしければ、お前たち同士で戦え」
「なぁ!?」
「ふざけるな!何故俺達が戦わなければならない!!」
「やれユーベルーナ」
「はい」パチっ
ドオン
「きゃ!!」
「アーシア!」
「今のは威嚇だ次はないぞ」
「クソっ!」
(どうする・・・半減を使う前に爆破されたら彼女の身が危ない。だと言ってイッセーと戦うのは論外。考えろヴァーリ)
「どうした?やらないのか?仕方ない。ユーベルーナ」
「待って!!」
ライザーがユーベルーナに指示し、ユーベルーナが爆発を起こそうとしたら、リアスが止めた。
「投了するわ」
『リアス・グレモリー様の投了により、ライザー・フェニックス様の勝利です』
「ぶ、部長何で投了したんですか!?」
「そうだよ義姉さん!?」
「ごめんなさい。義弟のヴァーリと眷属のイッセーとアーシアを傷つけたくなかったの・・・」
「義姉さん・・・」
(助けて・・・助けて、ルータム・・・)
回想終了
「皆様ようこそお集まり下さいましてありがとうございます!今宵は私ライザー・フェニックスと、グレモリー家次期当主。リアス・グレモリーの婚約という歴史的瞬間を共に共有でき嬉しく思います」
貴族達が話していると会場に魔法陣が出来て、炎からライザーが出て来て口上を述べた。
「義兄さんごめんなさい・・・義姉さんを守れまくって・・・」
「「ヴァーリお兄ちゃん・・・」」
ヴァーリは悔しくって涙を流した。インとヨウはそんなヴァーリに寄り添って同じく涙を流した。
(ルータム最後に貴方に会いたかった。これから私はライザーのものになるけど、この気持ちは生涯未来永劫貴方だけに捧げるわ)
「では紹介しましょう!我が伴侶ー」
ドオオオオン!!!
ライザーがリアスを紹介しようとしたら会場の扉が破壊された。
「違う、間違っているぞ。リアス・グレモリーは貴様の伴侶ではない。この俺、ルータム・フランディの伴侶だ」
入って来たのはリアスが待ち望んだルータムだった。
「義兄さん!!」
「「お兄ちゃん!!」」
「ご主人様!!」
「「ルータム君!!」」
「ルータム兄さま!!」
「あ、あいつが部長の本当の婚約者・・・」
イッセーは全員がルータムの名を言ったので、リアスの婚約者だと理解した
「悪いリアス。遅くなった」
「ルータム・・・」
リアスは涙ぐんだ
「おい衛兵こいつを排除しろ!!」
ライザーは衛兵に指示し、衛兵達はルータムに向かい襲い掛かろうとした。
「おい。こいつ等は殺っていいのか?」
「殺さなかったら好きにしていいぞ」
「つまらんが仕方ない。王の言葉だしな。・・・凍れ」
その瞬間衛兵達は見事に氷漬けとなった。
「流石エスデスだな」
「グララララ。殴り込みは派手にしねーとな!」
「派手過ぎるだろが! ルータムとオヤジとトリコで殴るとか!!」
「エスデスで敵を一瞬で氷漬けにするとか」
「うん。派手だねバルディッシュ」
【Yesマスター】
「いいねぇいいねぇ、最高だね!!」
ルータムの後ろから15人の男女が現れそれぞれ口にした。
「リアスは返してもらうぞ」
ルータムは静かに、しかし力強く宣言した。