東京喰種√out   作:ILu

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お気に入り2件…嬉しい(´>ω<`)


Who

 

目の前の光景に釘付けになっていた私達は

周りの悲鳴や...避難を呼びかける上官達の声さへ聞こえなくなっていた

 

 

ハイセ「あぁ...痛い痛い痛いぃぃぃぃあ」

 

 

酷い叫び声をあげながら苦しんでいるハイセ

赫子をハイセの意思なのかは不明だが

暴れまわっている

 

 

クインクスのメンバー達が止めようと試みている...がなかなか厳しそうだ

 

不知「さっさん!どうしちまったんだよ」

 

 

瓜江「落ち着いて下さい!」

(どうなっている!?)

 

 

しかし...ハイセは収まらない

そこに耳を疑うような指示がでる

 

 

丸手「くそ...クインケを持っている捜査官は戦闘態勢にはいれ!...目標は」

 

 

「SSレート...ハイセだ」

 

 

レート、既に喰種として登録してあるのか?

しかもssレート...かなり強力な喰種として

 

 

「君たちも強力してくれ」

 

横いた捜査官...この人は

 

什造「あっ!真戸さんです〜」

 

 

そうだ...真戸暁上等だ...

実力は既に準特等とほとんど変わらないと

噂は聞いていたが...

 

 

ナシロ「きょ...協力って何をすれば...」

 

ナシロが戸惑うこも無理はない

目の前にいるのは確かに喰種かもしれないが...私達と同じ捜査官でもあることに変わりはない

 

 

それに...もしかしたらケンなのかもしれない

 

 

真戸「駆逐は絶対に私がさせない...RC抑弾を打ち込んで落ち着かせる...」

 

つまり...私達に隙をつくれと言っているのか...

 

ナシロは私を見つめ...頷く

わかってる...やるしかない、玲も協力するらしい

 

 

クロナ「うん...わかってる、もしそうなら」

 

 

「「今度は私達が...救わなくちゃ」」

 

 

玲を先陣にハイセに攻撃を仕掛ける

少しでいい...止まってくれ

 

 

ハイセ「あぁ...守るぅぅ...くぁ」

 

さすがssといったところか

鱗赫による攻撃がいままでのやつらとは

比べ物にならない...当たれば1発で瀕死だろう

 

 

私達を見て決心したのかクインクスも加勢する

自分達のメンターが他のやつにやられるのは嫌だったのだろう

 

 

クロナ「真戸上等の狙撃の隙をつくる...から少しでいいハイセを抑えて!」

 

 

やはり...ここにいる全員がハイセに対して攻撃ができない様な感情をもっている

そのせいか...攻撃を避けてしまう

 

 

クロナ「く...やるしかないのよ」

 

私がハイセに対して距離を急激に縮める

そして...一撃

ハイセの横腹あたりを深く斬る

 

 

ハイセ「ぐはっ...」

 

ハイセの動きが一瞬止まり

その瞬間...真戸上等による狙撃が行われた

 

なぜ...こんな事になったんだろう

 

そんな事は誰にもわからない

ハイセさんの苦しんでいた理由を聞かなければ何の進展もしないだろう

 

ここは……どこだろう

体が重い、もしかしてまた、やっちゃったのかな

 

 

やっぱり僕みたいな「喰種」なんかに

捜査官が務まるのかな……

 

 

とりあえず目を開けて

状況を確認しなきゃ

 

 

ハイセ「アキラ……さん、それに……えっと」

 

 

目の前には僕の上司のアキラさん

そして、よく見た目の似ている2人の女性がたっていた

 

ナシロ「安久奈白上等捜査官です」

 

クロナ「同じく、安久黒奈上等捜査官です」

 

 

双子かな……よく似ている

 

 

アキラ「この2人にはお前の保護を手伝って貰ったんだ」

 

 

保護……そうか

やっぱり、また

 

 

ハイセ「また暴走しちゃったんですね……僕」

 

 

アキラ「お前は悪くない、あんなに長時間、赫子を使わせた私達の判断が疎かだった」

 

 

また悲しませてしまった

 

 

 

 

時計を確認したアキラさんは

「少し席を外す」

 

と言って部屋の外に出ていった

すると双子の白い方の少女が僕に問いかけてきた

 

 

「ねぇ……あなはカネキケンなの?」

 

 

えっ…カネ…き?誰?

 

「ちょっとナシロ!やめなさい」

 

 

すぐさま黒い方の少女が止めに入ってきた

白い方の少女は「ナシロ」と言うらしい

 

 

 

なんでだろう

初めて聞いた名前ではない気がする

 

 

「どうなのよ!自分で言ってたじゃないの!」

 

 

ナシロさんが僕の体を揺さぶってくる

しかし…今の僕に言える言葉は1つしかなかった

 

 

「わ…わかりません」

 

 

すると…ナシロさんも黒い方の少女も

状況が掴めない、というよりは

自分の予想になかった言葉きたのか

驚いたような表情をしてお互いの顔を見た後

僕に問いかけてきた(黒い方の少女)

 

 

「わからないって、自分の事でしょ…ふざけてるの?」

 

その目には怒りを感じられた

すみません……でもしかたないんです

 

 

だって僕には…

 

 

「二年前からの記憶が無いんです……ハイセと言う名もある人に付けてもらったものです」

 

 

当然のことだか

2人は僕の言っている事が理解できないようだ

 

(ナシロ)「き…記憶がない?」

 

 

(クロナ)「そんな……嘘」

 

 

ナシロさんはまだ何か問いたいようだったが

黒い方の少女に止められていた

 

そして最後に変な問いかけをしてきた

 

 

赫眼を見せてほしいと、

 

 

「構いませんが…良かったら何でか教えてくれませんか?」

 

 

すると黒い方の少女が

 

「ただの興味本意よ」

 

 

僕は”いつも"のように赫眼を出現させると

 

ナシロさんは顔を背けるようにして

部屋から出ていった

 

 

 

クロナさんは僕の顔を……

 

しっかり見ていたが目からは

涙がこぼれていた

 

 

そして一言

 

 

「ありがとう」

 

 

部屋を出ていった

 

なぜ僕は彼女の名が「クロナ」

と思ったのだろう……わからない

 

 

いつの間にか僕は眠りについた


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