スネイプの逆行転生紀   作:セブルス・ツンデーレ・スネイプ

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感想等より誤りを指摘していただきました。
ご報告ありがとうございましたm(__)m



第4話

若き身となってそれなりの月日が経ち、気づけばハロウィンの手前あたりの日付となった。

私はリリーやアリス、その他の多数の生徒達とそれなりに仲良くやっていけていると思う。

スリザリンはもちろん、他寮の生徒からも授業内容でわからない所を先生の代わりに答えていったら、特にパッフルパフとレイブンクローを中心に"スリザリンの中で珍しくマトモな人"という名誉か不名誉か分からない評価を受けている。

だが、グリフィンドールの一部は長い歴史の中で培われた嫌スリザリンの感情のため、スリザリンは他寮と仲良くする行為が気に入らないらしい。

 

まあ、リリーと仲良くやっていけるなら他人の評価の価値など鼻くそにも満たないが。

 

「「おはようセブ(ルス)」」

挨拶してくれたのはリリーとアリスだ。

「ああ、おはよ「「そーれ!!」」…っち」

突然、ジェームズとシリウスがまたちょっかいをかけてきた。

といっても、よく分からないものを投げてきただけだが。

本来なら無視をする所だが、リリーとの朝の挨拶を邪魔をするのは罪深い。応じてやろう。

 

「【浮遊せよ】」

あえて、最近習ったばかりの呪文を、投げられたものにかける。フワフワと浮いた物はジェームズ達の頭の上にまで戻り、呪文を解く。

二人にぶつかった衝撃で中に入っていた液体が飛び出る。

 

「何これ…クサイ…」

アリスはあからさまに顔をしかめる。リリーも同様に言葉にはしないが辛そうだ。

「しかし、この独特の刺激臭…トロールの尿か?だが……」

魔法薬学の教授として、トロールの尿を扱った事がある。その臭いと酷似している。だが、一介の1年生が手に入れる事が出来るのだろうか?

「さすがセブルス。ご名答。これはトロールの尿だ。その広い知識にスリザリンに3点。ジェームズ達は悪質なイタズラにより、5点ずつ減点。それから、二人にはトロールの尿の入手方法について聞かせてもらおう。ついて来なさい。」

臭い消しの呪文を使い場を収拾したのはスラグホーン教諭だ。

前世では私の後釜として復帰し、魔法薬学の教鞭をとった。

今の時期はまだ、教師として働いている。

 

「朝から嫌な臭いを嗅いたわ…食欲なくなっちゃった。」

リリーとアリスは迷惑そうな顔をしながら、連れていかれる二人を見ていた。その目には侮蔑も含まれているようだ。

「食欲が湧かなくても直に腹は減る。今は食べにくいだろうから、パンとかを貰っておいて、食べれそうになったら食べたらいい。」

「そうね、そうするわ。」

「んー、私は今食べても多分大丈夫だけど、リリーに合わせようかしら。美味しくは食べれそうにないし。」

「アリス…あなた凄いわね…あれを嗅いだ後食べ物食べれるなんて。」

「そうかしら?」

アリスはサバサバしていてリリーとは正反対の人間だ。

だからこそ、二人は仲良くなったのかもしれない。

「自分は…果物だけ食べてこよう。」

「そう、それじゃまたね。今日は合同授業スリザリンとないから今晩に」

「ああ」

 

果物を食べた後、授業を受ける。

特筆すべきことは何もない。今日も私一人でスリザリンに5点の点数を手に入れた位だろう。

 

夕食前の自由時間。その辺を散歩していた私に声がかけられる。

「あ!おーい!セブー!!」

声をかけながら走ってきたのはアリス。後ろにはリリーを連れている。

「はぁはぁ…アリス、急に走らないでよ…」

「まぁまぁ。セブに教えてもらい所あったじゃない。」

汗をかいて息をきらしてるリリーも可愛い。いけない、邪念が入った。

「あ、そうだった。ねぇセブ。ここのこの部分なんだけど…」

「ああ、そこは、ここをこうしてこうやってこうすれば…」

リリーとアリスはよく私に質問に来てくれる。

二人とも優秀で教えていると彼女らの成長を直ぐに感じることができて、教えるのが楽しい。

リリーと二人で会話をするだけでも楽しいが、アリスを交えて魔法を教えるのも悪くない。

 

「ふむふむ…うー、なんか納得は出来るけど、理解は出来ないというか…うーん難しい…」

「アリス、私は何とか分かったから夕食後寮の部屋で教えてあげるわ。お腹も空いてきたし、夕食を食べに行きましょう。」

 

これはアリスが優秀ではない。というわけではない。内容的には4年生あたりに相当するレベルだ。分からなくても無理はない。教えるのが楽しくて、ついつい発展的な所も教えてしまったのだ。だが、それを理解してしまうリリーはやはり優秀だ。

 

「晩ご飯!カボチャパイが私を待っている!

……あ、おしっこ行きたくなってきた……」

 

…こんなセリフを聞いているとアリスが本当に優秀なのか時たま疑ってしまうが。

 

「もー、アリスったら……嫌だわ。私も行きたくなってきた……。

今の時間、大広間手前のトイレは混んでるだろうからちょっと離れた所に行きましょう。セブ、悪いけど先に行ってていいわよ。」

「分かった。」

流石にトイレにまで着いて行くとは言えない。

大広間に向かおう。

「セブ!ちょっと待って!

…何時もの道が何故か閉まっているの!万が一迷子になったら嫌だし着いて来てくれない…?セブはこの学校の地図頭の中に入ってそうだし…」

いかに優秀なリリーといえど広い学校内の経路はまだ覚えきれてないらしい。

「もちろん、それから女子トイレならこっちの方が近い。」

 

「「ありがとうセブ。」」

 

〜美少女達が用を足しています〜

 

二人のトイレを待っている間、後ろから生暖かく、臭い風が吹いて来た。

…もの凄く嫌な予感がする。

恐る恐る後ろを振り返ると…

「トロール…」

 

「あー、スッキリスッキリ。待たせてごめんね。せぇ……」

流石のアリスも言葉を詰まらせたみたいだ。

 

何ともタイミングが悪い。

「二人とも…もう少しトイレに入ってていいぞ…」

何とか対処しよう。

「何言ってるの!?セブ!貴方もトイレに逃げましょう!」

しかし、リリーに首根っこ掴まれて強引に女子トイレの中に入らされた。

「このまま通り過ぎて貰うしかないわね…」

私はトロール程度には遅れはとらない。だけど、リリーはそうは思っていないみたいだ。

 

 

しかしふと考えると、おかしい。よくよく考えたら、この時期にトロールが学校内に侵入したという記憶は私にはない。いくらホグワーツといえど、トロールが学校内に入ったのは片手で数えるほどしかなく、その全てがなかなかに印象的なものであったし、忘れてるということも無いだろう…

ということは

「前世と一緒。というわけではないのか…」

 

「セブ!セブ!ぼーっとしないで戻って来て!」

リリーに声をかけられ、自分を取り戻す。

よくよく考えたら少し先が見えなくなったというだけだ。

この程度の事で取り乱すとは情けない。

 

「二人とも、私がトロールの相手をするからそのうちに逃げるんだ。」

私はトロールなら簡単にやれる。

「ダメよ!死んでしまうわ!」

リリーは強気に反対している。

アリスは…普段とは逆に怯えて声が出せないようだ。だが、目に涙を浮かべながら首を振っている。

1年生の身でトロールと相対しているのだ。怯えるのも無理はない。

 

ドバァン!!

 

しかし、トロールがよりにもよってトイレの扉をぶち破って中に侵入して来た。

 

こうなれば、もう手段は選んでられない。二人のために前に出る。

 

「ふん!」

ふりかかるトロールの棍棒を防御の呪文で振り払う。

トロールは弾き返された反動で棍棒を落とした。

「『浮遊せよ】」

そして、棍棒に浮遊呪文をかけ、頭に叩き落とす。

トロールは脳震盪を起こし、倒れた。

これは、前世でロナウドウィーズリーがやった対トロールへの攻撃方法だ。悪霊の火などでもいいが、二人を万が一にも巻き込むわけにはいかない。その点この方法は二人を巻き込まず、かつ強烈な一撃を叩き込める。物理的攻撃は時に魔法より便利だ。

「【縛れ】」

一応念の為に束縛の呪文をかける。

 

 

「二人とも、もう大丈夫だよ。」

二人を安心させるため声をかける。

パシィ-ン!

「セブ!ふざけないで!

私、知ってるのよ!トロールがどんなに危険な生物か!それに一人で立ち向かうなんて、死ぬ気なの!?貴方が死んだら私はとっても悲しむのよ!お願いだから無茶をしないで!

ねぇ、そんなに、私が頼りないの?私がマグルだから?やっぱりセブはマグルを下に見てるの??」

 

返ってきたのは彼女の平手打ちと怒号。そして涙だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリス「私、怯えていただけで、さらに最終盤では空気?」

 

 

 

 




セブルスのキャラがうまく定まらない…
それから致命的な戦闘描写。
私の拙い国語力。
ごめんなさい。
今後三人称視点にした方が分かりやすくなるのかなーっと視点変更悩み中です。グダグダしていて、読者の皆さんに混乱を与えるかも。
もう一度ごめんなさい。

それから、呪文を調べるのが大変(本当は面倒なだけ)になってきたので、アブラケタブラクラスの有名な呪文以外、【】書きで日本語表記しています。
また、原作との矛盾が大きくなっていくと思いますが、お許しを…


次回予告!
セブルスとリリーがくっつくきます!
第5話 「アリス空気化」
デュエルスタンバイ!(やって見たかっただけです。許してください。)


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