スネイプの逆行転生紀   作:セブルス・ツンデーレ・スネイプ

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ネタが本当に思いつかない…

注意:呪文にオリ設定等打ち込んでいます。


第3話

昨日、組み分けの儀式が終わった後、私はスリザリンの寮に向かった。監督生であるルシウスが先導をしているが、私にとっては通い慣れた道。

もっとも、怪しまれないように集団についていったが。

寮に入り、部屋割りをされた後自己紹介も早々に、みんな寝るため、各自のベッドルームに入っていった。

私のルームメイトは居ない。

人数の関係上、一人部屋が出来てしまい、それに当たってしまったのだ。いや、当たってくれたとも考えられるか。

所詮私はぼっちという部類に属していた人間だ。

一時期こそ闇の魔術に傾倒し、それを通じて同僚の仲間も出来たが、今更ながらそれをやろうとは思えないし、そもそも、"今の"私は"過去"の私が使うことが出来ていた魔法やそれに準ずる技術もどうやら引き継いでいるらしい。それ故、所詮学生が探求する程度のものは児戯に等しいと考える。

 

「……リリー……」

 

ふと口から出るのはリリーという言葉。

 

そして、思い浮かぶのはリリーの笑顔。

 

前世のリリーの笑顔の横には、ジェームズが居着いてしまった。

 

しかし、この世界のリリーはまだ誰のものでもない。

 

私は、リリーを手に入れたい。

 

…前世の死に際、全てに折り合いをつけて逝ったつもりであったが、目の前に彼女がいると、その折り合いすらも吹き飛ばすらしい。

ジェームズなんかにはリリーはもう2度と渡さない…

 

決意し、気付けば寝て、朝が来ていた。

 

食事をとるため大広間へと向かう。

 

「やぁ、セブおはよう。昨日は眠れた?」

「ああ、結構深く眠れたと思う。」

「そーなんだ…羨ましいな。」

「リリーは眠れなかったのか?」

「うん…あんまり眠れなかったかな。」

「ホームシックにでもなったのか?それとも、初めての夜に興奮でもして、寝付けなかったのか?」

「うーん、その選択肢だと後者かな?同室の子と話が盛り上がっちゃって、気付けば日付が回ってから3時間もたっていたのよ!」

 

「ちょっとー!リリー酷くない!?その言葉だと、私が寝かさなかったみたいじゃない!」

話に割り込んで来たのは…確か…

「あ、私はアリス・アボットよ。アリスって呼んでね。

そして、君が噂のセブ君ですか…」

「噂?」

「ああ、グリフィンドールの女子達で恋バナというほどではないけど、ぱっと見誰がかっこいいか話してたんだけど、そのなかでリリーg「わーわーわー!!! 朝食美味しそーう!食べちゃっていいかな!?」

「いいと思うぞ…」

確か、朝食は自由に来て自由に食べていいはずだ。

しかし、リリーが私の事をどう噂してくれたかの方が気になるが…

「うん?その顔は気になるって顔だね?よし、はなs……フンゴゴゴ」

リリーはアリスの口に近くにあったパンをとって詰め込んでいる。そして、

「セブー私、ちょっとアリスとOHANASHIがあるから、自分の寮の所に行ってご飯を食べに行って来て。」

リリーの目が笑っていないため、頷くしかない。

 

後に、ホグワーツに入学してから早々に、女子トイレから悲鳴が聞こえたと噂が立った……嘆きのマートルだよな!?っと思ったが、証言とマートルのいるトイレとが一致しない為、まだまだホグワーツには謎が隠されていると暫くの間生徒間の話題のタネとなったりならなかったりしたとか。

 

また、「真に恐ろしいのは呪文ではなく物理」とはアリスの談

 

朝食を美味しく食べ終わり午前の授業に入る。

初めは呪文学で、グリフィンドールと合同だ。

この頃は何故かグリフィンドールとスリザリンの合同授業が多かったのだ。私が教師として、ホグワーツに勤め始めた時には必死に訴えて、この組み合わせを外してものだと回想する。

 

「はい、今日は早速呪文について説明します。そうそう、私はメアリーブラウン。気軽にメアリー先生と呼んでね。」

呪文学の教師はブラウン氏だ。

「この呪文学の授業では、主に呪文の理論と実践を学びます。

この呪文学は他の授業の基礎となる部分も非常に多く、いずれ、あなた達もしっかりと勉強をすれば、自然と他の教科の実力も上がることに気づくでしょう。まず、今回のはじめの授業は光を出す呪文について学びましょう。まずは見本を見せます。<ルーモス、光よ。>」

ブラウン氏の杖先が白く光る。

なるほど、そういえば、1年生の一番最初にやった…け?

「そして、こちらがこの呪文を理論的に説明したものと、呪文式と呼ばれる呪文の構成を表す式です。まだ1年生の貴方達には難しいかもしれませんが、いずれはこれらを理解して貰いたいと考えてい「せんせーい!こんなの理論や式なんていらないぜ!<ルーモス光よ>」

先生の話の腰を折ってドヤ顔で呪文を使ったのはジェームズポッターとシリウスブラックだ。

「まあ、綺麗に光らせていますね。グリフィンドールに1点。しかし、私の話の途中に割り込んできたので2点減点します。

さて、確かにこの呪文はただ唱えるだけで光る簡単な呪文です。しかし、さきの理論や式について理解してないと出来ないこともあります。それが何だか、分かる人はいますか?」

ブラウン氏はこのような生徒は毎年居るのだ。と軽く流している。

 

私はジェームズの事が気に入らない。どうせなら恥をかかせてやろうと手をあげる。

「お、ではスネイプ君」

「まずは、理論より実践であろう。これが普通の呪文。<ルーモス光よ>そこのジェームズと変わらない程度の光だ。だが、これの呪文式を理解するとこのようなこともできる。」

私は光を強めたり弱めたりとを繰り返す。

「このように呪文に変化を加える事が出来る。ただの光の呪文なら、せいぜい夜道に便利な程度だが、光を最大限に強めると、相手の目くらましになる。一方、弱めると暗い中での移動について、相手に気付かれることを僅かながらも低く抑えることも可能だ。

このような事も知らず、ただ、ガムシャラに杖を振って、呪文を唱えても、所詮それなり程度となってしまう。そしてそれは、成長を諦めた愚か者とも言えるだろう。」

私は一息に喋りきる。

教師としての感覚が蘇り、何処か偉そうな言葉に聞こえたかも…聞こえたのかな、ジェームズが凄く睨んでいる。だが、それ以上に周りの目がジェームズを嘲笑した感じに見ている。うむ、満足だ。

「素晴らしい!スリザリンに10点!私は長く教師をやっていますが、1年生の初回の授業でここまで完璧に説明し、実践した生徒を初めて見ました!

基本はスネイプ君の言った通りです。

それから、まだこの式を理解できないからと言って落ち込むことはしないでくださいね。スネイプ君の方が稀なのですから。

では、今日の授業はここまで、分からないところがあったら質問に来てくださいね。」

 

今日はこの授業位しか特筆すべきことは起きなかった。

また、今朝に会ったアリス・アボットは一つ年上のフランク・ロングボトムと並んで歩いていたのを見て、彼女。いや彼女らがネビル・ロングボトムの両親であったことを思い出した。

 

リリーを救うことは確定事項だ。

この世界では意地でも救ってみせる。

そして、その上で他の人達も救うべきなのだろうか。

ネビルは入学当初は明らかな劣等生だった。しかし彼のたゆまぬ努力によって、ついには闇の帝王にも立ち向かった真のグリフィンドール生にまで上り詰めた。恐らく彼が劣等生であったのは明らかに両親の心が壊れたのが関係している。

彼らを救うことは間接的にだがネビルの事を救うことにも繋がるだろう。

いや、ネビルだけではない。闇の帝王によって屠られた人達は数多くいる。

私が、今から努力して、来るべき時に闇の帝王に対抗できる力をつける事が出来るだろうか?

出来るかもしれない。しかし、自信はない。

だが、ダンブルドアを信用できるのか?

確かに前世では忠誠を誓った。

しかし、彼はきな臭いことが多すぎる。

 

私はどうすればいいのだ……

 




セブルス君この先どう動こうかと悩む回でした
また、この先もちょくちょくジェームズアンチを進めていこうと思います。
ちなみにアリスの性のアボットは確か未来のネビルの奥さんの旧姓からとりました。(調べたけど出てこなかったので苦肉の策)
私はネビル君が好きなので今後も出てくると思います。

……後このまま行けばセブルスは鈍感系主人公となってしまいます。
不名誉を与えられる前にリリーとくっつけて砂糖を吐かせていいですか?

*追記 アリスの名字を修正しました。イギリスのファーストネーム・ファミリーネームの順番の癖に、アボット・ハンナ!のイメージがつよくて、やらかしてしまった。ご指摘ありがとうございましたm(__)m

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