スネイプの逆行転生紀 作:セブルス・ツンデーレ・スネイプ
ふと原作キャラの年齢を調べると、親達が予想以上に年齢差等があり、当初予定してた流れたを組めないと思い、悶々としていたからです。(言い訳
結局、私の文才では、どうすることもできず、タグとして原作キャラ年齢改変と加え、開き直ることといたしました…
忌々しい二人が嵐のように過ぎ去った後、セブルスとリリーの居るコンパートメントは暫し静かな空気がただよっていた。
「ねぇ、セブ?私思うのよ。
どの寮に入ってもそこで頑張ればいいだけ。頑張ったら何とかなるってね。」
「だけど、性根が合わない寮に7年間居るのはなかなかに苦痛だぞ?」
「…」
((気不味い…))
基本的に、リリーが何とかして話題を作ろうとするが、セブルスは思わず、一言二言でそれを蹂躙している。
だが、リリーはそれでもめげない。なんていい子だ。
「ねぇ、セブ?貴方は純血主義者ではないのよね…?私とこうして会話してるんだし…」
「ああ…といっても、純血とマグル…きつい言い方をすれば"穢れた血"か。それに対してあまり関心が無いというだけかもしれないが。」
これはセブルスの本心である。
愛さえあれば関係ないのだ。生前、この事に気がついた時にはもう遅かった。
「関心が無い…」
「まあ、どうでもいいって事だ。
そんな事気にするくらいなら呪文の一個でも覚える方がよっぽど有意義だ。」
「なんだかんだでずっと悩んでたことなのに、こうもあっさり返されるとね…ふふ、私も何だかどうでもよくなってしまったわ。
それでもさっきのジェームズは許せないけど。」
「まあ、人の思想信条なんて其々自由だし、あまり目くじら立ててもストレスが溜まるだけだよ。」
怒ってるリリーも可愛いが、笑っているリリーの方が数倍好みだ。と思っているセブルスは、リリーの笑顔を見る為に、一応のフォローを入れて見る。
「まあ、そうだけど…セブルスをあんな風に言うのが許せないのよ…」
上手く聞き取れなかったセブルスであったが、自分の事を悪く言っていないのを祈って、放置しておく。
まあ、なんだかんだで再び談笑し始めた二人であったが、お互いに今日の事が楽しみ過ぎて昨晩あまり寝てなかったことより着くまで寝ることになった。最も、セブルスは特に眠たくないが、リリーの寝顔を見たいため、彼女に同調したのである。
最初こそ寝顔を眺めていたセブルスであったが、彼女の気持ち良さそうな寝顔に釣られ、どうやらセブルスも眠ってしまったようだ。
(存外、この世界は悪くない…)
「セブ、セブ起きて。もう直ぐ着くからローブ着ないとだよ。」
「ああ」
彼女に体を揺すられて起きたセブルス。
眠っていた時間こそ短いが、目覚めは最高である。
理由は言うまでもない。
ローブを着て、荷物を降ろすなどの準備をし終わったところで丁度列車はホグワーツに着いたようだ。
「一年生はみなさんこちらに来てください!!」
先生の先導によって一年生は動き始める。
リリーは遠目にジェームズたちを見かけ、嫌な顔をし、セブルスは先導の先生の名前や特徴を忘れていたため、必死に思い出している。
そのままあれよあれよと進んでいき、舞台は組み分けの儀式へ。
「では、生徒の名前を呼びますので呼ばれた生徒は前に出て、この帽子をかぶりなさい。呼ぶ順番はファミリーネームについてのアルファベット順とします。」
「アリー・アベントン!」
「レイブンクロー!!」
「アーバン・バベッジ!」
「ハッフルパフ!」
着々と組み分けがなされる中、
「リリー・エバンス!」
「グリフィンドール!」
リリーの組み分けが行われた。どうやらグリフィンドールらしい。最も、先にシリウス・ブラックがグリフィンドールに組み分けされたのを見ていたためか、何処か嫌そうだが。
「ジェームズ・ポッター!」
「ううむ…こいつは難しい。気質で言えばスリザリンだが、知恵もある…」
(スリザリン!?冗談じゃない!!スリザリンに入るくらいなら退学になった方がマシだ!グリフィンドール以外に入りたくない!)
「む?グリフィンドールがいいのかね。では、グリフィンドール!!」
リリーは更に嫌そうな顔をした。
「セブルス・スネイプ!」
「ううむ…こいつはさっきの子より難しい…知恵もあるし勇気もある。優しさもあれば狡猾さもある…ううむ…
所で君は何処の寮に入りたい?」
「…スリザリンかレイブンクローを希望する…妥協点として、ハッフルパフでも構わないが、グリフィンドールは避けてほしい。」
「うむ、了解した。スリザリン!」
リリーと違う寮になってしまったが、寮の違いなんて些細なものだ。
「ようこそスリザリンへ。ミスタースネイプ。私はスリザリンの監督生のルシウス・マルフォイだ。組み分け困難者は珍しいからね。歓迎させてもらうよ。時にミスタースネイプ、君は純血かね?」
およそ、学生の喋り口調とは思えないのはルシウス・マルフォイ。
死喰い人として、帝王の側近であった奴だ。
「私は純血の魔法使いとマグルの間に生まれた混血です。
それから、私は純血主義者に理解は示すものの同調はしませんので予めご了承を。」
「ふむ。あいわかった。いずれ君にも純血の素晴らしさがわかる事になるだろう。」
所変わってリリーは。
「ようこそ、グリフィンドールへ!!君はマグルの出身なんだってね?もしよかったらマグルの製品とかについて教えてくれないかい?
そうそう、申し遅れたね。私の名前はアーサー・ウィーズリー。グリフィンドールの監督生さ!」
マグルオタクの対処に困っていた。
アーサーさんはよくよく考えると、ロン入学時には既に魔法学校卒業している兄達も居たのに…なんで2.3個上程度と思っていたのだろう…