ロクでなし魔術講師と死神魔術師   作:またたび猫

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お気に入り89人の皆様‼︎
ご視聴ありがとうございます。

これからも毎日書いていきます。

ノワールのハラハラでドキドキ感を楽しく
読んで頂けると書いた甲斐があります。

今日は意外な人達が出ます。

評価もしくは感想を宜しくお願いします。

今回は好き勝手に書いていきます。


月夜の契約と来訪者

ノワールは場を離れ路地裏に曲がると

ノワールは背中にからっていたバッグから

予備の同じ黒いロングコートのパーカーに

着替えて先程着ていた血の付いたコートを

油をかけた。

 

 

「あまり魔術を使うと帝国ご自慢の

宮廷魔道士団様がに発見される可能性が

高くなるからなぁ……」

 

 

もし街の中で魔術を使えばその魔術を感知して

見廻りしている。宮廷魔道士団様がやって来て

戦いになったら厄介な事になるのはどう見ても

明らかだからだ。

 

 

だからノワールは魔術を使わない

それが魔術を使わない理由だった。

 

 

「たくっ…面倒だな……」

 

 

ノワールはそう愚痴を言い油をかけた服に火を

つけて証拠を抹消してその場を背に立ち去り

依頼主が待つ目的の場所に向かった。

 

 

 

 

 

「いやぁ〜〜〜、まさか……今回の依頼主が

アルザーノ帝国の皇帝陛下だったとはな…………

最初は耳を疑ったが、まさかなぁ……」

 

 

ノワールはある依頼終えた後にアルザーノ帝国の

兵士が来て皇帝陛下からの手紙をノワールに

渡してきたのだもちろんノワールは最初は

その手紙を断わったのだがしかし女王陛下の部下が

必死に頭を下げてきたので渋々と今回の依頼を

受けることにしたのだ。

 

 

「しかしこの格好じゃあ怪しまれるし、

全く此処からどうしようかな?

脱げば良いと思うけどでもなぁ…」

 

 

確かにノワールがフードを脱いで宮廷に入れば

簡単だがノワールは裏の世界では沢山の暗殺者に

かなり狙われていたのでそれは出来なかった。

更に黒魔術の変身の魔術【セルフ・ポリモルフ】等

など使っても帝国にいる帝国最強で優秀な組織、

宮廷魔道士団様が見逃す筈ないつまり入る事は

不可能に近いのだ。

 

 

「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん………」

 

 

考えれば考える程頭の中がパンクしてしまいそうに

なっただがノワールは悩んでいるとある方法で

宮廷に浸入しようと決断した。

 

 

それは……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある部屋で一人で椅子に座ってお茶をしている

金髪で上品な女性がいた。

 

 

 

「陛下そろそろお休みください。

お身体に障ります。」

 

 

 

「そうですね…では、エレノア、もう少ししたら

横になりますね」

 

 

 

「そうですか…分かりました。

では陛下、私はここで失礼させていただきます。」

 

 

「いつもありがとう、エレノア」

 

 

 

「勿体無いお言葉でございます。

では私は失礼します。」

 

 

エレノアが部屋を去って行くと陛下と言われた

女性は椅子に座ったまま首に掛かったロケットの

写真を見ていた。

 

 

「エルミアナ……」

 

 

陛下と言われた女性が懐からロケットの写真を

見ていると

 

 

「コンコン」

 

 

「あら、なにかしら?」

 

 

陛下と言われた女性が音に気づきバルコニーの

窓を開けるとノワールが膝をついて挨拶していた。

 

 

「夜分に失礼します……」

 

 

「あ、貴方は誰ですか⁉︎

私を暗殺しに来たんですか‼︎」

 

 

「驚かせて申し訳ありません……

僕の事は『幻影の死神』とお呼び下さい……

っていうか元本依頼したのは陛下‼︎

貴方ではないですか‼︎ほら、この通り

ちゃんと手紙もありますよ‼︎ 見てくださいよ⁉︎」

 

 

ノワールはしっかり依頼の手紙を陛下と言われた

女性にみせると、

 

 

「依頼? 手紙?…………あ‼︎

そうそうそう覚えていますよ‼︎

よくいらっしゃってくれました。

待ってましたよ。幻影の死神さん?」

 

 

「ちょと待って下さい‼︎ 最初の間は何ですか⁉︎

今、思い出したという顔して更に無かった事に

しょうと思ってますよね?それに今、さっきの

反応して『 あ‼︎』って言いましたよね⁉︎」

 

 

 

「うふふふ…面白い事を言いますね?

今のは暗殺者ジョークですか?」

 

 

 

「いや…陛下、そんなジョークは全然な…

「さてと、では依頼の話をしましょう」」

 

 

 

(……凄いなこの人……自分の失敗を

必死に無かった事にしてる……)

 

 

 

「それよりどんな方法で此処まで来たんですか?」

 

 

 

「……企業秘密です」

 

 

実はノワールは浸入する際、自分の【固有魔術】を

使って誰にも気付かれないで浸入して来れたのだ。

 

 

《漆黒の幻影よ・仮初めの静寂もって・身に纏え》

 

【固有魔術】『幻影の羽衣』、浸入する際に

特化した魔術だ。影と一体化して気配を消して

移動出来るし気配遮断出来る。そんな代物だ。

 

 

「良し……影と一体化出来たな…

後はこのまま皇帝陛下の場所まで

行くとするか……」

 

 

えっ?最初からそれを使って浸入すれば早いと?

う〜〜〜ん、確かそうだけど…宮廷魔道士団、

特に厄介な人物『星のアルベルト』が今回の

事件を一から洗い直して怪しまれてるから

余り目立つ方法を取りたく無かった。

それに本音は宮廷魔道士団に捕まるのだけは

本当に勘弁だった。

 

 

だから夜、この日に、陛下の部屋で

密会する事に決めた。

 

 

 

「で、どんな依頼ですか アリシア七世?」

 

 

 

(『アリシア七世』今のアルザーノ帝国の

皇帝陛下で帝国の一番のお偉いさんで帝国の

政を行なっている聡明な人物だと噂では

聞いていたのだが……)

 

 

 

「あの死神さんお茶どうです?

淹れたてで美味しいですよ?」

 

 

 

「大丈夫です……それより……」

 

 

 

「あ!それとも、お菓子ですか?」

 

 

 

「あ、あの……」

 

 

 

「これ美味しいんですよ!」

 

 

 

「………………」

 

 

 

(何だこれは……?待て…今の状況を

整理しよう……僕は陛下からの依頼の手紙を

帝国の兵士に受け取った。そして僕はその依頼を

受け目的地のアルザーノ帝国に来た筈、此処までは

良かった此処までは……)

 

 

「なのに何で僕が陛下におもてなしを

されてるんだ〜⁉︎この陛下初めてお友達を

お家に連れ来ちゃった感があるよ⁉︎

何故か雰囲気が完成しちゃてる⁉︎」

 

 

 

「お客様をもてなすのは主としての仕事ですから」

 

 

 

「アリシア七世、貴方もしかして……」

 

 

 

その瞬間、アリシア七世の空気が重たくなり、

アリシア七世の瞳の光が消えていた。

 

 

 

「何か言いましたか?

例えば性格が幼すぎるとかですか?

それとも私がぼっちの事ですか?

これ以上何か言ったらそうですね……

『叛逆罪』に問うとかどうです?」

 

 

 

「そんな、横暴な‼︎それにそんなこと言って

ないですよ‼︎」

 

 

「うふふふ、冗談です。

では依頼の話に移りましょうか?」

 

 

 

「……分かりました」

 

 

(この皇帝が国を治めてそして玉座にいて

本当に帝国は大丈夫だろうか?)

 

 

 

この時初めて物凄く帝国の心配した

ノワールだった。

 

 

「今、私の前でかなり失礼な事を

死神さんは考えていませんか?」

 

 

 

「ソンナコトナイデスヨー」

 

 

「何で片言何ですか? まぁ、いいでしょう……」

 

そしてアリシア七世との夜の秘密の密会が

その日おこなわれた。

 

 

 

「で、依頼の内容は?」

 

 

 

「護衛して欲しいのです」

 

 

「あ、あーーースミマセンヨウジヲ

オモイダシマシタデハ…」

 

 

 

「何帰ろうとしてるんですか?

護衛して欲しいのは 私ではないですよ?」

 

 

 

「それなら早く言って下さいよ‼︎」

 

 

 

「何で私の時と違うんですか?

やっぱり叛逆罪に問いましょうか?」

 

 

 

「だから横暴な‼︎」

 

 

 

「…冗談ですよ?

本当に本気にしないで下さい。うふふふ……」

 

 

(この考えとやり方はやはり、

暴君の考えなんじゃ?それに目が笑ってないよ⁉︎

この陛下は怖い‼︎怖い‼︎怖すぎる‼︎)

 

 

「…やっぱり…今かなり失礼な事を

考えてますよね?」

 

 

「な、何でそうなるんですか⁉︎

何の根拠があってそんな事を……」

 

 

 

「どんな『処刑』でも良いんですよ?

それとも『拷問』が良いですか?

私はどちらでも構いませんよ?

今すぐに用意させますから♪」

 

 

「すみません‼︎ お願いですから

それだけは勘弁して下さい陛下‼︎」

 

 

 

「……まぁ良いでしょう…私も寛大な心で許して

あげましょう……」

 

 

 

「あ、ありがとうございます……」

 

 

(僕……悪い事して無いのに……

理不尽だ……理不尽過ぎる‼︎)

 

 

 

しかし、今のアリシア七世は顔は笑っていたのに

目が光が無くなっていた。全く恐ろし過ぎる……

ある意味拷問だ……

 

 

「それでは、誰の護衛ですか?」

 

 

「……私の娘エルミアナです。」

 

 

(エルミアナ?どこかで……エルミアナ……

エルミアナ……ルミア⁉︎)

 

 

(ま、まさか⁉︎)

 

 

「……陛下、今から貴方に

失礼を承知である質問をさせて頂きます。」

 

 

「…………どうぞ」

 

 

「実は此処に来る前にある女の子が外道魔術師達に

襲われていました。更に其奴らはその女の子に

暴力や圧力を掛けていました。」

 

 

 

「……………………」

 

 

 

「『最後にお母さんに捨てられた…』って

泣きながら子犬のように暗い中、震えて

寂しがっていました。」

 

 

 

「……………………」

 

 

 

『その女の子の名前は『ルミア=ティンジェル』と

自分で名乗ってました。』

 

 

 

「………………」

 

 

 

ノワールはアリシア七世の顔色がだんだんと

悪くなっていく姿を見て徐々に確信に

変わっていった。

 

 

 

『陛下のご息女ですね?』

 

 

 

「…………はい」

 

 

(やはり…だったら僕が次にするべき事は……)

 

 

ノワールは何かを決意したかのように

アリシア七世に静かに言葉を発した。

 

 

 

「……分かりました……受けます。」

 

 

 

「えっ?」

 

 

「なので、その依頼お受けすると

僕は言ったんです。」

 

 

 

 

「……そうですか…そう言って頂けると

有り難いです…」

 

 

 

「その代わり陛下にはある契約と

約束をしてもらいます。」

 

 

 

「契約? や、約束?」

 

 

 

「はい…その場での口約束なら、いくらでも

言えますからね?こちらに『ある契約書』に

目を通して下さい。」

 

 

「わ、分かりました‼︎」

 

 

ノワールがアリシア七世に契約書を

渡したその内容は、

 

 

 

 

一つ、『密会の件は誰にも漏らさない事』

 

 

一つ、『裏切り行為をしない事』

 

 

(ただし、例外は認めるものとする)

 

 

 

『その契約を破った時点を持ち

依頼者に代償があるものとする』

 

 

 

 

ノワールはその契約書を依頼主である

アリシア七世に確認してもらった。

 

 

 

「それで構わないならここに署名してもらえば

この時点で正式に依頼の受託完了です。」

 

 

「…分かりました。」

 

 

 

アリシア七世はなんの躊躇や躊躇いなど無く

契約書に了承して書類にサインして渡した。

 

 

 

『確かに契約は完了した。

この日この契約を違えぬ限り死神は

貴方の矛と成り盾と成りましょう……』

 

 

その言葉を聞いた瞬間、アリシア七世は

安堵していた。なんせ噂の都市伝説の暗殺者の

『幻影の死神』を敵に回さずに済むのだからだ…

 

 

ノワールはアリシア七世と契約が終わって

どのように守るか考えているとアリシア七世が

いきなりとんでもないことを言ってきた。

 

 

 

「あっ、そうそう警護の件ですが、近いうちに

アルザーノ魔術学園に入ってもらいます。」

 

 

 

「……えっ?」

 

 

 

僕は一瞬、間抜けな返事で返し、脳内が真っ白に

なりパニックに陥っていた。

 

 

 

「……陛下すみません。よく聞こえませんでした。

できたらもう一度、今度はかなり分かりやすく

よろしいでしょうか?僕がなんですか?」

 

 

 

「聞こえませんでしたか?では、

もう一度言います。貴方には近いうちに

アルザーノ魔術学園に入学してエルミアナの

護衛を依頼したいと言ったのですよ?」

 

 

 

「あの〜陛下……いくつか聞いて宜しいですか? 」

 

 

 

「構いませんよ〜♪」

 

 

 

「なんで僕がいくんですか?」

 

 

 

「その方があなたが護衛をしやすいと思いました。」

 

 

「それなら裏からでも護衛は可能の筈ですよね?

何故学院に入学しなければいけないんですか⁉︎」

 

 

「近くにいた方が確実ですし、

それに貴方なら安心です。」

 

 

「い、異議あり‼︎、自分の娘に知らない人間を

死神を近くに護衛任せるなんてとても正気とは

思えないですよ。」

 

 

 

 

「ですが契約を交わしたなら貴方に任せて良いと

考えました。それにこの件はもう決定事項です。」

 

 

 

「…陛下…僕は裏の人間ですよ?

貴方も知らない筈はないですよね?」

 

 

 

「それは問題ありません。それに貴方は

とても優しい人です。私の頼み断らず

受けていただき…娘のエルミアナを

守ってくれました。だから貴方は自分で

思っている程の『化物』でも『死神』でも

ないですよ?貴方はどこにでもいる私達と同じ…

『人間』です。」

 

 

(優しい……? 僕が? それに僕が人間?

一体何を根拠に言っているんだこの人?)

 

 

 

ノワールはアリシア七世の言葉の意味が

理解出来なかった。『暗殺者』となり、

更に『化物』になり、『死神』にまでに

成り果てた者を優しいなど、普通の人間なら

こんな事を言わない筈だからだ。それを簡単に

言う人間は、おそらく何も知らないお優し過ぎる

ただのあまちゃんか、もしくは頭がかなり抜けてて

お馬鹿な人間だと思う。

 

 

 

「陛下…僕が王女を助けたのは……

単なる気まぐれだ……」

 

 

「そうなのですか?」

 

 

「あぁ、そうだ……」

 

 

「ふふっ、そう言う事にしましょう」

 

 

「…食えない人だ……では、そろそろ行く……

人が来るかもしれないからな?では、

アリシア七世、この契約を決して

違えることが無いように」

 

 

 

ノワールはこの場を去ろうとすると

アリシア七世は何故かいきなりノワールに

質問して来た。

 

 

 

「……どうして何も聞かないんですか?」

 

 

 

「どの事だ?」

 

 

 

「とぼけないでください‼︎

貴方だって分かっている筈です‼︎

娘の『エルミアナ』の事ですよ‼︎

勝手な事情で捨てたのに何故、今になって

助けようとするのかについてですよ‼︎」

 

 

アリシア七世は何故ノワールが

こんなにも『自分勝手な依頼者』である

自分の依頼を受けてくれるのか?

それがアリシア七世には全くとして

分からなかった。

 

 

「…大方予想が付く……

国の為に彼女を歴史から葬った。

しかし、彼女の心を傷付けた罪悪感に陛下は

今も心を痛められ例え彼女が自分を憎んでも

守ると決めたと言った辺りですかね?

まぁ、心中は察しますがね……」

 

 

「⁉︎ 知ってるならどうして

何も聞かないんですか?」

 

 

 

「では、陛下に伺います……

今、貴方に言って何か変わりますか?」

 

 

 

「そ、それは……」

 

 

 

「この国は確かに魔術で栄えた大国だ。

でも異能者にはかなりの偏見と差別が

あり魔術にかなり依存し過ぎています。

それに僕も彼女も忌み嫌われる異能者だ…

でも、それでも彼女の事を思うのならその溝を

更に問題をどうにかしないといつかとんでもない

事態が国に『厄災』や『滅び』を招きますよ?」

 

 

 

「……そうですね」

 

 

 

「僕はこの国や陛下の事情は

よく知っているつもりです。」

 

 

 

「……………………」

 

 

 

「それでも僕は少し怒っているんです。

確かにその行いで『国は救われた』…

だが、『彼女はその国の犠牲になった』

それに本当なら彼女、ルミア…いや、

エルミアナ王女は本来あの歳ならば…

『与えられるはずの母親の愛情』をただ、

『異能者』だからと言う理由で迫害されて

その当たり前を彼女は全く知らないのです。

そんな暗い中を彼女は泣きながら誰かに助けを

求める姿は子犬のように体を震えていました。」

 

 

「………………」

 

 

「そんな国をどうにかするのは国を治める者の

役割ではないのですか?もちろんこんな血塗られた

歪な世界にこんな事を言うのは綺麗事だって

偽善だって、絵空事だって、僕も『裏の世界』も

『表の世界』もこの目で見て旅して来たので

分かっています…でも、それでも『彼女』に

こんな一人ぼっちの苦しみをそして愛する事を

許さないこんな国は絶対におかしいと思います‼︎

『一人の少女』を守る事が出来ないそんな理不尽で

傷つける国ならいっそ全部、滅びればいい……」

 

 

ノワールは全部思った事を伝えた後、

ノワールは『はっ‼︎』と気づきアリシア七世に

視線を向けると瞳には大粒の涙が流していた。

 

 

 

「……すみません。失礼にもいきなり自分勝手な

事を陛下に言い過ぎました。」

 

 

 

「……いいえ、良いのです…そう言われて当然の

行いを『彼女』、『エルミアナ』にしたのです。

やはり…貴方は自分で言う程の

悪い人間では無いですよ?」

 

 

「……………………」

 

 

泣きながらそうノワールに話すと

ノワールはアリシア七世に

 

 

「まぁ…分かってるなら良いですよ?

それに彼女の事を邪魔と思って追放したのでは

無かったと知れたので良かったです。

それに僕も決心がつきましたから…」

 

 

 

「えっ? それは……一体?」

 

 

 

「この『幻影の死神』は現時点を持ち陛下の

ご依頼を改めてお受けいたします。」

 

 

 

「ですが…良いのですか?」

 

 

 

「良いですよこれくらいは依頼としては

良いですから」

 

 

 

「すみません…ではお願いします。」

 

 

 

「承知しました。」

 

 

 

そう言った後ノワールは窓から一瞬にして

夜の景色に交わるように消えて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノワールは逃げる際、思っていた。

 

 

(僕の『こんな薄汚れた手で一人でも多くの

誰かを救い幸せになれるなら……』この身が

どう成ろうと構わない)

 

 

 

と考えているとノワールは人の気配に気づき

足を止めると

 

 

 

そこには、二人の人影が見えたそれは……

 

 

 

(まさか……今一番かなり会いたくない

この二人が此処で出張って来るとは……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴様が『幻影の死神』だな?」

 

 

「流石、貴方の推測眼ね〜

いい仕事をしてくれたわ♪」

 

 

 

(間違い無い此奴らは……)

 

 

 

 

「…………一体、何の用ですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

効果範囲外の超長距離であっても正確無比に

敵を狙い打つ特務執行官の魔術狙撃の名手

 

「特務執行官No.17 『星のアルベルト』

 

 

『アルベルト=ブレイザー』

 

 

 

 

帝国古参のイグナイト家のご令嬢であり

帝国の圧倒的勢力を持ち特務室のエースである

 

 

特務執行官No.1 『魔術師のイヴ』

 

 

「イヴ=イグナイト」

 

 

 

「⁉︎」 【アルベルト】

 

 

 

「あら流石『幻影の死神』ってところね?

私達の事をどこまで知ってるのかしら?」

 

 

 

「基本的な事しか知りませんよ……」

 

 

 

(やばいな……此処での争いは

こちらとしては全く望まないんだけど……)

 

 

 

「そうか……だか、貴様の言った事全てが

真実とは限らない」

 

 

 

「あの…これから用事があるので出来れば

見逃してもらえま…「駄目だ‼︎」 「駄目よ‼︎」」

 

 

 

「え?、 何でですか?」

 

 

 

(やっぱり駄目か…それにしても…

この二人息も呼吸もぴったりだな⁉︎)

 

 

 

「やっと、貴様を見つけたのだぞ‼︎

都市伝説紛いの事件を何度洗い直して

調べていたがなかなか有益な情報は

見つからず唯の噂だと思っていたが…

此処まで来るのにどれだけ捜査と

聞き込みで俺達が苦労したか……」

 

 

「私も苦労したわよ‼︎

打ち切りになったあんな都市伝説の事件を本部で

少ない情報の中から朝から晩まで調べたんだから‼︎

全くいい迷惑よ‼︎」

 

 

「それは………お疲れ様です。」

 

 

 

「それだけ? 貴方腹立つわね…

少し燃やそうかしら……」

 

 

 

「いや、別に頼んで無いですし……

それに燃やすのやめてください……

他の人の迷惑になります…」

 

 

「な、なんですって‼︎」

 

 

 

「落ち着け…イヴ…全く、貴様にはかなりの

骨を折らされたぞ……」

 

 

 

「んで、そんな帝国の有名人なお二人様が

こんな都市伝説紛いの死神なんかに

待ち伏せしてまで一体、何の用ですか?

もしかして僕を敵と認識して二人で

僕を始末しにでも来たんですか?」

 

 

 

「いいえ、むしろその逆よ…貴方を特務室に

スカウトしたいのよ?だから今すぐにでも

貴方は私の部下になりなさい?」

 

 

(面倒な事になったな…どうするか?…)

 

 

「……理由を聞いてもいいですか?」

 

(理由を聞いてからでも遅くだろう…)

 

 

「理由?、いいわ教えてあげるわ?

貴方が始末した人間達は全員、私達が

ブラックリストに載せていた私達でも面倒で

解決出来ずに手に負えない禁忌の魔術を使う

間違いなく厄介で危険な外道魔術師達だったわ……」

 

 

「それは……単なる偶然では?」

 

 

「偶然?、あり得ないわ‼︎だって調べたら大半の

外道魔術師は『天の智慧研究会』だったわ‼︎」

 

 

「あぁ……更に俺達が現場に駆けつけた

時にはもうすでに標的の『天の智慧研究会』の

ある幹部クラスが首を一撃で『正確に』、

『証拠を残さず』、更に『血を流さずに』

ただ単に鮮やかにそして一撃で刈り取られていた。

普通に考えて間違いなく異常であり、そして

普通の魔術師ではこんな偉業はまずは絶対に

間違いなく不可能だ…」

 

 

「……………………」

 

 

アルベルトが言っている事は、

間違い無くノワールのした事だった。

シオンとイルシアが亡くなった後、

禍々しい『冥府の鎌』を使い沢山の

『天の智慧研究会』を始末し回った。

二人の仇である『天の智慧研究会』を

この手で何度も刈り尽くし沢山の

死体の山を積み重ねて手と鎌が真っ赤に

染まるまで『完全犯罪』をそして

『人間の後始末』をこれまで一人で

淡々と孤独にこなして来たのだ。

 

 

 

「だから貴方をスカウトしに来たのよ?

今の説明でちゃんと理解してくれたかしら

『幻影の死神』さん?」

 

 

 

(なるほど流石、宮廷魔道士団

と言う所だ、そこまで…だけど……)

 

 

 

「嫌だと言えば?」

 

 

 

「そうね、その場合は嫌でも

無理矢理に宮廷魔道士団に

引きずってでも連れて行くわ

ちなみに貴方に拒否件は無いわ」

 

 

(なるほど……と、なると……)

 

 

「そうか、なら君も同じ考えかな?

コードネーム『星』?」

 

 

「俺も戦力増加は望ましいからな

それにあの有名な最強の暗殺者

『幻影の死神』なら尚更のことだ」

 

 

「そうか……」

 

(今、宮廷魔道士団に捕まれば

アリシア七世との密会の契約を

果たせなくなる…)

 

 

 

「すまないが断らせてもらう

まぁそちらも大変だったようだな?

確か…特務執行官最大の事件、

『エンジェルダスト事件』の一件で

かなり大変だと思ったんだけど?」

 

 

 

「⁉︎」 【イヴ】

 

「‼︎」 【アルベルト】

 

ノワールのエンジェルダストの

話しで二人は驚きを隠せ無かった。

何故ならノワールが言った

このエンジェルダスト事件は

関係者意外極秘の筈だったからだ。

 

 

 

「確かその事件で特務執行官が

一人殉職していたな?」

 

 

「な、なんで……?」

 

 

「特務執行官No.3

コードネームは『女帝』

確か、名は…そう、セラ…

『セラ=シルヴァース』だったな?

戦場での彼女の有名な異名は

『風の戦巫女』『風使い』などの

異名を持ってたかな…?」

 

 

「なっ……‼︎、き、貴様⁉︎」

 

 

 

「ど、どうして…貴方がそれを…?」

 

 

イヴ達の質問に対しノワールは

興味無さげに淡々と着々と

エンジェルダスト事件の話しを

面倒臭そうに進めていく

 

 

「あの事件も彼女は確か君の指揮の元、

特務執行官No.0『愚者』と共に

あの事件の任務を動いていたか……」

 

 

 

(あの時、イヴの戦果のへの

『焦り、傲慢な態度、更に思考』や

『愚者への嫉妬』のせいで

『彼奴』を逃す口実を与え

更に任務の失敗を出して

更に戦力だった『女帝』も

死んだとも言えるがな……)

 

 

ノワールはその思いながらも

エンジェルダスト事件を

一言一句間違いなく二人に真相を

表情を変えずに冷静に事件の

答え合わせを淡々としていく

 

 

(まぁ、真相はこんなものだろう……)

 

 

 

「此処までが僕が知っている

エンジェルダスト事件の

手札の情報の真相だが、

何処か間違いは無いかな?

『星のアルベルト?』

『魔術師のイヴ?』

もし、今の話しに異論あるなら

反論してくれても構わないよ?」

 

 

 

「………………」 【アルベルト】

 

 

「………………」 【イヴ】

 

 

 

エンジェルダストの事件や

更にかつての自分の仲間の

話しを 二人が聞いた瞬間、

二人にかなりの動揺が見て取れた。

アルベルトは額に汗をかき、

イヴは顔を真っ青になっていた。

 

 

 

「貴方は、本当に

一体……な、何者?」

 

 

 

「誰って、唯の死神に

成り果てた暗殺者だが?

それ以外になにがあるのか?

特務執行官のイヴ室長殿?」

 

 

 

「巫山戯ないで‼︎

やるわよアルベルト‼︎」

 

 

「イヴ、良いのか?」

 

 

 

「構わないわ‼︎

あの死神を完膚なきまでに倒して

あの化けの皮を剥いでやる‼︎」

 

 

 

「はぁ…… 了解した」

 

 

 

アルベルトは渋々構える。

 

 

 

( 『愚者』と言い『星』と言い

『魔術師』…今日は…本当に面倒い……)

 

 

 

「良いよ……掛かって来いよ?

暇つぶしに少し相手してやるよ

『星のアルベルト』、『魔術師イヴ』」

 

 

 

そして『幻影の死神』こと ノワールと

『星のアルベルト』、『魔術師イヴ』との

戦いの火蓋が此処に切って落とされた




かなり絞りだしました。

宜しければ
感想らもしくは評価をお願いします。



宮廷魔導師団イヴとアルベルトが
登場させました。



自分的にも満足( ^ω^ )



お布団にダイブーー‼︎ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘


お布団、睡眠なう‼︎(( _ _ ))..zzzZZ

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