・・・私は夏の中で一番嫌いなのは梅雨ですケドネ(笑)
さて、今回はあのポニーテール髪をしたあの人との再会話です!
ではどうぞ!
昨日の夕方に、鞠莉との再会のあと俺はあのあと普通に夕食を食べ、風呂に入ってすぐに寝た。そして、今起床したばかりなのだが時間はまだ早朝の5時だった。自分の中では22時に寝たから7時間くらい寝たつもりだったのだが、どうにもまだ寝たという感じがあまりしなかったのだ。...というのも昨日の鞠莉に言われた言葉がどうにも気になっていて、寝る寸前もそのことばかり考えていた。
「やはり、果南のことが気になるな...昨日鞠莉が言っていた言葉も気になるしな...」
昨日鞠莉が言った言葉ーーー今の果南と同じ、
ということは果南もいつからは知らないが鞠莉と何かあった・・・そういう風に俺は捉えていた。俺が寝る寸前で出した答えは一度果南に会ってみる、ということになった。それに俺の記憶が正しければ、果南は今もあのダイビングショップにいると思う。...というかいるな、あいつなら。
「宅配便は夕方辺りに来る予定だから、その間は果南に久しぶりに会ってみるか....」
そう決めた俺はベッドから降り、カーテンを開け、朝の陽ざしを浴びた。そして、着替えて下に降りて朝食の準備をした。今日から華菜は転校する沼津の学校に通い始めるため、華菜はまだ寝ていた。
昔は俺の母さんが家事をしていたのだが、あの事件で亡くなってからは俺がほとんど家事全般するようになった。だけど、妹の華菜も俺が家事を覚えた時に料理や掃除を教えたのだ。まぁ、昨日のことがあったように帰りが遅くなることがたまにあるからそういう時には華菜に家事を任せることがあるため、一応教えておいたのだ。
それは閑話休題として・・・
俺は朝食の下準備をし、いつでも作れるようにできたら朝のランニングをするために、玄関で運動靴を履き、外に出て行って走り出した。東京にいた頃も体がなまらないようにするために毎朝走っていたため、今では習慣になっていた。...昔はそれほど運動はどちらかというとあまりしてなかったため、運動するきっかけになったのは果南の朝練の付き合いが始まりだった。
春の朝の風が少し涼しく吹く中、俺は内浦の中で一番長い階段を見つけた。ふと足を止めて俺は懐かしく感じるように階段を見つめていた。...久しぶりにここを登るのも悪くないかもな。
そう思い、俺は階段を登り始めた。最初の頃、ここを登りきるのは凄く難しかったため、途中で休憩入れないととてもじゃないけど登りきれなかった記憶が今でも鮮明に残ってる。けど、今は相当体力や筋力がついてるため、ここを登りきるのはあの頃と比べて容易くなった。
なんて思っていたら、いつの間にか頂上についていた。息を整いながら前を見てみるとそこには神社があった。ここは元々神社に続く道であって、昔果南と一緒に朝練していた時に知った場所なのだ。...未だになんであの長い階段にしたのか気になってはいるがーーー
俺は軽くお参りし、今日も一日頑張ると気合を入れたところでまた元の階段を下りた。階段を下りて時間を確認したらまだ朝の7時...あれから2時間しか経ってないのか
普段なら俺はここで家に帰るはずなのだがーーー
「...久しぶりにあそこに行ってみるか」
俺はジャージ上下の恰好のまま、目的地まで歩いて行った。
その目的地は、果南がいるかもしれないダイビングショップだった。
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果南のダイビングショップは鞠莉がいるホテル「ホテルオハラ」がある島、
俺は個人的に海を見るのは好きだった。実際悩み事や家出したときなんかはこうして海を見て、心を落ち着く感じがとても心地よかったのだ...まぁ事件があってからは都会に住むようになったから海を見るのは久しぶりになるのだけどな。だが、改めて久しぶりに見るとやはりとても心が晴れるかのように感じる。
「もしかして、海...好きなのかな?」
ふと声が聞こえたほうに振り返ってみるとそこにはポニーテールの髪をした人が立っていた。青色の髪の色をしており、ダイビングスーツを着ているその少女は俺が今会いたい人物ーーー俺の幼馴染の一人、松浦果南だった。だが、俺の正体には気づいていなさそうだ...
「まぁ...な。昔からこうして海を見るのがとても好きなんだよ」
「そうなんだ、海っていいよね~。自分の存在がまるで小さく感じるがして、世界が広いんだなって見えるから」
「...そうか。今のから君がほんとに海が好きなんだなってわかるよ」
「ふふっ、不思議な人だね・・・私は松浦果南。ここのダイビングショップを経営していて、高校3年生だよ。あなたは?」
「俺は...神崎祐希だ。明日から浦の星に通うことなった高校2年だ」
俺が一瞬悲しそうな顔したのを果南は不思議そうに思うも、すぐに浦の星について疑問を抱いき俺をジト目で見つめてきた。まぁだろうな、普通浦の星は女子高だから男の俺があそこに入ると言われたら変態か何かと思われるし...だからといって俺は変態ではないからな?決して。
「浦の星?私も通ってるけどあそこ女子高だよ?君ってもしかして...」
「違うからな?俺は変態ではないし、わけあってあそこに転入することになったんだよ」
「...ふーん、まぁ学校にいって聞いてみれば分かることだしいっか。」
「それより、松浦は浦の星の生徒なんだよな?学校には行かなくていいのか?」
「あっ、果南でいいよ。それについてなんだけどね、私の祖父が今骨折してるんだよ。元々祖父が経営してるんだけど私の家、祖父と二人暮らしだから代わりに私が祖父の骨折が治るまでここを経営することになったんだよ」
なるほど、果南のじいさんは今骨折して体が動ける状態じゃないから代わりに果南がここを任されてるということか・・・。それしても、じいさん大丈夫なんだろうか?あの人も一応歳だから骨折でもやばいかもしれないしーーーでも、それよりも俺が聞きたかったことを聞かなければな。
「そうか。じゃあ果南、一つ聞きたいことがあるんだが」
「ん?なになに?聞きたいことって」
俺は今でも鮮明に覚えていた。鞠莉が果南の名前を口にしたときにあいつの顔が凄く悲しそうにしていたのをーーーーもしかしたら、鞠莉と果南は
「―――果南は、鞠莉と知り合い...なのか?」
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―――鞠莉と知り合いなのか?
その一言がきっかけで果南の顔がさっきの笑顔から険しいものに変わっていた。まるで触れないでくれと言っているようなそんな感じがした。そして、声色も先ほどと比べて大分低くなり、怒ってるかのような感じになっていた。
「......どうしてそう思うの?」
「いや、昨日鞠莉とあって話をしてきたからな。あいつ...浦の星の新理事長だし。その時にお前の名前が出てきたからもしかして知り合いなのか、って思ってな...」
「そう・・・別に知り合いってわけじゃないよ。ただ、同じクラスだからじゃない?」
―――やはり果南と鞠莉は何かあったな。この時点で俺は果南と鞠莉との間で仲がすれ違ってしまう出来事があったと察することができた。あの二人はいつも一緒で何かやるときも一緒に取り組むくらいの親友なのだ。その二人がここまでいざこざした関係になるということは確実に何かあったということを意味していた。だが、今の俺がむやみにこのことを深掘りしていったら、果南に怪しまれてしまうから俺はここで引くことにした。
「....そうなのか。なんかすまなかったな、急に変なこと聞いて…」
「ううん、気にしないでいいよ。......鞠莉、こっちに戻ってきたんだ」
果南が何か呟いたが詳しく聞こえなかったため、聞き返そうとしたとき俺のスマホが震えた。スマホの画面を開くと鞠莉からメールが来ていた。メールを開くと、
『13時辺りに浦の星の校門前に来てね、もう一つ話さなきゃいけないことがあったの忘れてたから!....それにダイヤにも少し合わせたいし、ね?』
と書かれていた。...はぁ、まったくあいつは・・・・。
「悪い、少し用事が出来たから家にすぐ戻るよ。また学校で会えるといいな」
「あっ、うん…」
果南は何か言いたそうな表情をしていたのは気のせいだろうと思っていたが、俺はその場を去ろうとしたら―――
「・・・ねぇ」
途端に果南が俺の上着の袖を掴み、俺を引き留めた。俺はまだ何かあるのかと振り返ると果南は上目遣いで少し複雑そうな顔をしていた。そして、意を決して果南が俺に向かってこう言ってきた。
「私達、前にどこかで会ったことって....ある?」
「ッ!?....いや、ないけど・・・・」
「そっ...か、ごめんね?引き留めたりして。また会えるといいね・・・」
「あ、あぁ....ではまたな」
そう言い俺は急いで帰るような、その場を逃げるようなどっちなのかわからないが駆け足で家に戻っていった。
なんか果南がヒロインみたいになってるような・・・気のせいですよね?
ちなみにヒロインを誰かにするかはまだ未定です。
話を進める度に少しずつヒロインを絞っていく感じになると思います。
次回はあの生徒会長との再会を書きたいと思います!
あと感想や評価、コメントの方もよろしくです!
では、また次回!