2人はこれからのことを考え、ギルドに入り、依頼を受け、その報酬で生活するのがいいのではないかとフィリナが提案した。ギルドにいれば悪魔の情報も手に入りやすいだろう。
2人はギルドに登録するためギルドをおとずれた。
「なんだ、またきみか」とギルドのマスター。
「おれたち、このギルドに登録したいんです!」
「なんだって?きみたちがかね?」
「ではこの書類に記入するように」サンクとフィリナは紙にかいて登録を済ませた。そしてマスターはバッジをくれた。「それはギルドメンバーになった証だ。それを見せれば世界中、どのギルドでも通用するぞ」サンクとフィリナは「わー!」とよろこんだ。
マスターはギルドの規定やあらましをざっと説明した。
「そうだ、さっそくだが今日持ち込まれたばかりの依頼があるんだが、きみたち引き受けてくれないかね?」とマスター。「どんな依頼ですか?」
マスターは依頼を説明した。
「ある悪魔が依頼者の娘さんに呪いをかけて凶暴な性格にしてしまったそうなんだ。ほうっておくと大変なので現在娘さんは家のなかに鎖でつながれているそうだが、ご両親は悲しまれてな。それで呪いをかけた悪魔を倒してほしいということなんだ」それをききサンクが、「でも、その悪魔がどんなだかわからないから探しようがないんじゃないですか?」といった。「いまから説明する」マスターはテーブルの引き出しから1枚の紙を取り出した。そしてそれを広げる。紙には人魂のような絵がかかれていた。
「その紙にかかれているのが依頼人の探している悪魔だ。それは討伐書《とうばつしょ》といって依頼人に残った記憶を読み取り写し取ったものだよ」なんでも念写の応用だそうだ。「へぇ……便利なものがあるんだな」「調べたところその悪魔はこの町の北のはずれにある荒野にいるらしいとわかった。いってみるといいだろう」とマスター。
「それじゃ、いってみよう!」とサンクはいうが、マスターが、「まぁまちなさい。きみたちギルドに入るのははじめてみたいだから一応教えておくが、悪魔を倒したらその証拠に魔石を持ってくるんだよ」サンクは、「魔石?」ときく、「そう。悪魔は倒されると魔石を残す。その魔石と引き換えに報酬を支払おう」
2人はギルドを出て依頼の悪魔を討伐しに出かけることとなった。「まさか入ってすぐに悪魔を倒しにいくとは思わなかったなー」「とりあえず、さっき聞いたこの町の北の荒野へ探しにいきましょ」
2人は歩いていった。