ウルトラ姉弟(笑)の黒一点~胃痛と戦え!ウルトラセブン!~   作:三途リバー

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ただただ土下座するしかありません


束の間の一時

M78星雲、光の国。

ベリアル復活に端を発する一連の騒動がその息子、ジード、そしてゼロの自称弟子、ゼットにより収束したことで宇宙警備隊の面々は久方振りの平和を謳歌していた。

 

「近頃は各地で怪獣が暴れる頻度も減って、地球にもその兆候はなし。ちょっと暇だけど平和に優る幸せなし、結構結構!」

 

「俺は絶賛お前のせいで暇じゃないんだがな、シル」

 

「良いじゃない、どうせ(ゼロ)もUFZとつるんで帰ってこないんだし。幼馴染が1人寂しく夕食を摂るアンタのために来てやってんのよ?」

 

「飯たかりにきただけだろうが!ったく、なんで突然もう一人分余分に作る羽目に…」

 

「なんだかんだ言いつつ作ってくれるあたりお人好しよねぇ、セブンって」

 

娘が別宇宙に出張中のため、やや広く感じるセブン宅のリビングにはその幼馴染が我が物顔で居座っている。対する家主は台所で夕飯作りと、中々愉快な様である。

 

「多めに作って明日あたりタイガに弁当持ってこうか」

 

「ほんっっとあいつに甘いわね…そんなだからタロウに怒られるのよ」

 

「うぐ……しかしなぁ、元はと言えばゼロもタイガも…それにジードも、愛情も知らず、ただ戦いのため人工的に生み出されたんだ。その分保護者の俺達が愛を注がなきゃな」

 

「限度ってもんがあるでしょうが!特にタイガ!ゼロが同じ任務の時隣で親父がタイガばっかり構ってるってホントにうるさいんだからね!?」

 

ゼロ、そしてタイガはとある宇宙人集団がウルトラマン抹殺用人造生命体『ウルトラキラー』製造計画により生み出された人造ウルトラマンだ。

ゼロはセブンの、タイガはタロウの遺伝子をそれぞれ用いて造られており、特にゼロはプロトナンバーにして完成形として光の国へ侵攻、プラズマスパークを奪取しようとした所をセブンに取り押さえられたという経緯がある。『親』であるセブンの想いに触れた彼女は反旗を翻し、ウルトラマンとして覚醒した。

その過程においては脳内チップの破損による記憶消去やM78宇宙警備法に照らし合わせた裁判による有罪判決、レオによる長年の指導、セブンの一時的な死というショックが原因での記憶回復など数多の困難と奇跡が重なり合い、彼女はセブンの娘として生きている。

幼児の状態で保護されたタイガも、まさに息子としてタロウが育て上げてきた。

 

「タロウはタロウで『セブンお兄さんは将来のお父さんだからね、タイガ』とか吹き込んでるし…あのダイナマイト淫乱がいつの間に小癪な手を覚えて…」

 

ブツブツと独り言を漏らすシルの様子に肩を竦め、セブンが料理をテーブルに配膳する。

 

「全く…お前は何年経っても落ち着きがない」

 

「ふん!あんたこそ何万年経っても治らない!」

 

なんの話だとボヤきながらも、安らかな一時にセブンの頬は自然と緩む。

騒々しいが、こんな平和も本当に悪くないかもしれない。

今は互いにウルトラ姉弟幹部となり、宇宙のあちこちを飛び回って共に任務に就くことすら稀なのだ。たまには…本当にたまになら、シルと2人きりという時間も悪くない。

 

「あぁ、そう言えば地球だともう正月か」

 

「言われてみればそうね…ゼットが『約束なんで帰ります!』とか出てったものね」

 

「今年も1年よろしく頼む…なんてな」

 

「何よ改まって…言われなくても、頼まれなくても、面倒見てやるに決まってるでしょーが」

 

「ふっ…」

「くくっ」

 

身体が温かいのは料理のせい…そういうことにしておこう。




ご唱和下さい、馬鹿の名を!!!!!
三途リバァァァッッッ!!!!!!!!!(八王子の方言で謝ることしか出来ませんの意)

リメイクしたとして、どの時期のセブンが見たい?

  • 5姉弟時代
  • 6姉弟〜レオ指導時代
  • メビウス時代
  • ゼロ誕生以降、ベテラン時代

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