ウルトラ姉弟(笑)の黒一点~胃痛と戦え!ウルトラセブン!~   作:三途リバー

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なんか雰囲気でシリアスらしきものが続いてしもうた。
今回自分でも「なんだこれ」って言うくらい雑です。場繋ぎだとお思い下さい。

注意!

ゾフィーが『邪悪なる敵は徹底的に滅ぼすべきではありませんか!?』キャラになってますが、理由はちゃんとあります。詳しくは後書きにて。


ツンデレ☆パラダイス

『お前を失ってまで、俺が手前ぇの道を選ぶとでも思ってんのか!!』

 

()()()、私が初めて聞いたアイツの本気の怒声。

昔っから大人しかったけど、いやぁ驚いた。

 

『俺は戦う。守る為に戦う道を選ぶ。』

 

でも…不謹慎だけど少し嬉しかった。いや、正直に言うとめちゃくちゃ嬉しかった、かな。誰に何と言われようが、臆病者と罵られようが変えなかった自分のあり方を…じ、自意識過剰かもだけど…その…私の、為に…曲げてくれたって言うのは…

 

「あーあ、また地球に行っちゃのかぁ…。全く世話焼きなんだから。ばーか。」

 

寂しいじゃんかよ、居なくなったら。ボソリと呟き、私は写真立ての中のメガネ野郎をつついた。

 

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気っっまず!!!うおおおお!!気っまず!!(2回目)

 

泣き止んだエースは

 

『見ないで下さい!』

 

と言ったきりしゃがみ込んでこっちを向いてくれない。

 

そもそもね、思うんだ。確かに推薦されて、警備隊に入るって決めたのは俺だよ。でも、でもな。

幾ら何でも女性ばっかのトコにぶち込まなくても良いだろうが!!俺ぁ生まれてこの方独り身なんだよ!こんな時のフォローの仕方とか知らねぇから!!

 

「…兄、さん…」

 

「はい!」

 

思わず力の入った返事をしてしまう。あぁ、ギロチンか、光輪か、それとも下手すりゃ1人スペースQとか…!?

 

「ごめんなさい。私、兄さんが近々また地球に行くって聞いて…その…いつも思っていたことが爆発してしまったと言いますか…その、本当に、すみません。ご迷惑をお掛けしました。」

 

…そうだったな。こいつは俺達の妹だ。俺が思ってるよりずっとしっかりしてる。

 

「いや、良いよ。むしろ腹割って話せて良かった。まぁ、もしなんかまたあったら遠慮なく言え!お兄ちゃんが抱きとめてや…ウボァ!!てめぇパンチレーザってうぎゃあ!!やっぱりいたわれよ、俺を!!敬意を!!払え!!」

 

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目の前の馬鹿兄を(光線撃ちながら)追いかけ、私は内心で叫んだ。

 

私が切断技を使うのも、この技を使うのも!みんな、あなたに憧れたからなんです!私にとって、あなたは!

 

世界で一番大好きな、自慢の兄さんですから!!

 

「敬意は常に、払ってます!」

 

「嘘こけェェェェェェェェ!!!」

 

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はぁ~…ひでぇ目にあった…結局光エネルギーは感知できなかったし、他の仕事終わってねぇし…残業か…。

 

「セブン。」

 

げ…めんどくせぇのが来たよ…皆様ご存じファイヤーヘッド。なんか知らんがこいつとは昔から気が合わない。あ、別にいつもいがみ合ってるわけじゃない。普通に一緒に仕事するし、飯も食う。だが決定的な所で反りが合わない。仲は別に悪くねぇんだけど…ん~…なんて言ったらいんじゃろか。

でも原因は多分アレだ、「力」の定義がいつまで経っても対立してるから。俺にとっては、くどいようだが守る為に行使する物が力。だけどこいつの考えは違う。

 

ウルトラレディ・ゾフィー。宇宙警備隊隊長にして、その技量は他の追随を許さない最強の女。

 

なまじ強えから、力を必要不可欠だと思ってんだろう。他の星との平和条約締結に関する議会で何度ぶつかったか覚えてない。

 

『抑止力なくして平和は有り得ない。』

 

この点に関しては俺も悔しいが認めよう。だが問題はそこじゃねぇ。

 

『平和を乱す存在に対しては、容赦なく武力行使をすべき。』

 

これだけは納得いかない。例えば、俺が最初に地球を守ってた頃に攻めてきたギエロン星獣。あいつは平和を奪われた側にも関わらず、侵略者として扱われた…。それに対しての命を奪う程の迎撃を俺は渋った。結果としては結局アイスラッガーで喉をかき切ったわけだが…あれは、俺の一生の心の枷だ。

平和とか正義とかは主観で決められるもんじゃない。それを、一考の余地もなく「敵」と認識して攻撃を加えるなんていう考えは、俺は認められねぇ。

 

「おい、セブン。」

 

「悪ぃ悪ぃ、用か?」

 

「また、地球の守りにつくという話だがな…」

 

「あぁ?なんか文句あんのかよ。良いだろ別に、後任もきまってなかったんだし。」

 

「…いつも思うが、お前は私に冷たいな…。まぁ今はその事は良い。地球行きに文句がある訳では無い、だが一つ言っておきたい事がある。」

 

?ゾフィーが俺に?なんじゃらほい。

 

「無理はするな。お前は元来戦闘要員ではないんだぞ。情けない話しだが、今朝()()()の夢を見た。お前が戦いを選んだ時の、あの声を…思い出してしまってな。心配なんだ、お前の事が。」

 

…これなんだよなぁ、本当に嫌いになれない理由は。イイヤツなんだよ、ゾフィーは。俺の中ではもう乗り越えた話だし、戦う覚悟も俺なりに決めた。もうガキじゃねぇっての。

 

「心配すんなよ、隊長殿。末っ子を助けに行きながら頭燃やされかけた上串刺しにされて死んだどっかの誰かよりゃぁしっかりしてる自信あるし。」

 

「お前は本当に…!!はぁ、分かった。もう言わん。だがこれで最後だ!死ぬなよ。少しは姉らしい顔をさせろ、愚弟が。」

 

「余計なお世話だっつーの。んじゃあ俺ブレスレット見てくるわ。今日はいい夢みろよ、ゾフィー()()()。」

 

「ッ…///さっさと行けぇッ!」

 

素直じゃねーなぁ、うちの長女は。

 




えー、前書きにも書きましたが、ゾフィーがこんな融通効かない信念を持っているのは、レオのババルウ星人編を見て『えぇ…』ってなったからです。
容赦なさすぎね?そりゃキー盗られて怒るのは分かるけどさ、事実確認とか敵対宇宙人とかの可能性も考えずにリンチにかけるって…しかも地球を破壊せねばならない!的な事言ってた気がして…もし違ったらホントすいません。これは筆者の勝手な印象ですので、ゾフィーファンの皆様、誠に申し訳ございません。

リメイクしたとして、どの時期のセブンが見たい?

  • 5姉弟時代
  • 6姉弟〜レオ指導時代
  • メビウス時代
  • ゼロ誕生以降、ベテラン時代

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