俺は古参プレイヤー   作:サンデイクローズ

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かなり遅れて申し訳ありません。
遅れた上に短いです。


押し付け合い

 今朝、おかしな事があった。たっくんこと火野拓海からメールが届いていた。たっくんからメールが来ること自体はおかしい事じゃないがそれもライとしてメンバーアドレスの交換をするまでの間で、アドレスの交換をしてからは個人用のアドレスにメールが届くことは無かった。

 

 その内容は『暫く姿を消す』といった何ともアッサリした内容だった。まぁ何か考えがあっての事だろうし俺がどうこう言う問題じゃないだろう。

 

「さて、今日も楽しく会社に行きますかね」

 

 ここ最近オンラインで制御されている電車の遅れや自動運転車の事故などが増えてきているというネットニュースを流し読みしながら通勤する。……グラサン型のM2Dが普及してきたのか皆スタイリッシュにThe Worldをプレイしている。

 俺も買おうかなぁ……。

 

 

 今日は残業があったせいでThe Worldにログイン出来たのは夜の8時という時間だった。

 

「さてさて、誰か居ますかね〜」

 

 @HOMEに入ると珍しく誰も居なかった。……メールが入ってた。30分前ってお前、合流するのも面倒だし@HOMEで待つことにして、ついでに八百由旬ノ書の解放もやることにした。

 

「ここだけの話ってなんだよ?」

「グリーティングカードブヒ。……揺光に送るのをおすすめ…zzz」

 

 もう寝たよコイツ。今の起床時間たったの5分ぐらいだぞ、大丈夫かよコイツ。

 

「あっバイクのカスタマイズもしたかったんだけど……次にするか」

 

 

「ただいまー、あっライ居たんなら合流してよー」

「面倒いからパス。あれ?欅は一緒じゃないんか」

「うーん用事があるらしいよ?あっ、そう言えば聞いたよ、揺光ちゃんとエンデュランスくんとアリーナに出るんだって?」

 

 どうやら揺光とエンデュランスから聞いたらしく、楽しそうに聞いてきた。

 

「ノリでな」

「えっ!?ノリだったの?私結構嬉しかったんだけど」

 

「酷いねーライは乙女の純情を弄ぶような卑劣な男だったんだー」

「いや棒読みが酷すぎるぞ、お前」

 

 

「あっ、皆さんお揃いみたいですね!ちょっとネットニュース見ませんか?」

 

 欅が@HOMEへ帰ってきてそうそうそんな事を言ったため、全員仲良くネットニュースを見ることになった。

 そこにはみんな大好き榊くんが映っていた。クビアが心を折るためにウォーミングアップを始めて今にも榊のいるアリーナへと駆け出しそうだ。

 

「よし、今回は逃がすような甘いことはしないでキッチリ息の根を止めてあげなきゃ!」

「まぁ、クビアくんそれはまた後でやろうよ。それよりも、見ててくださいね、今から彼面白いこと言いますから」

 

『榊の名において、竜賢宮トーナメントはPKトーナメントとすることをここに宣言するッ!!』

 

「PKトーナメント?……何言ってんのよコイツ。つーかそんなことCC社が許すとでも思ってるの?」

「残念ですけど、現在の榊はCC社を味方につけちゃってるんですよ」

「はぁ?何よそれ何があったらあんな奴を信じられるのよ」

「AIDAを使いこなせるって売り込んだんじゃないかな?……それ以外彼に価値は無いし」

 

 榊がCC社を味方につけたと言うことは榊が運営側になったと言うことでもある。つまりは何をするにも監視されるリスクがつき回るという事だ。……いつの間にエン様はこんな辛口になってるんだ?

 

「まぁつまりはヘタに動かない方がいいってことだろ?でもなぁ」

「PKトーナメントなんて言うモノには参加しない方がいいかも知れません。……止めても無駄なんでしょうけどw」

 

「当たり前でしょっ!そもそもPKに困ってアリーナ開いたクセにそのアリーナでPK大会って冗談じゃないわよ!相っ変わらず独善的で周りのこと考えてないしっ!そんな奴のためにアリーナへの出場を諦めるなんてのはね、変えられたルールで戦うよりも屈辱よ!」

 

「そうなりますよね〜、でも気を付けて下さいよ?彼にキルされたら未帰還になっちゃうんですから」

 

 そうかそういやAIDAに自分から感染してたんだったか。

 

「分かってるよ。……揺光、出るのやめないか?」

「やめない。アイツの顔一発殴らないと気が済まないから。心配してくれてるのは嬉しいけど、でも、これは譲れないから」

 

「……はぁ、しょうがねぇか。アリーナ大好きだもんなお前」

 

「ゴメンね?」

「いいよ、でも危険だと判断したら指示に従ってくれるか?」

「……うん、分かった」

 

 

「そういう事なら、ボクじゃなくてクビアくんと一緒に出た方がいいかも。……あぁいう面倒なの嫌いだし」

「ちょっ、面倒だからって僕に投げないでよ!僕だってあんなのともう一回戦うの嫌だよ!」

 

 珍しくクビアが困ってる、いいぞエンデュランス!けど内容が酷すぎるぞ、榊くんが知ったら泣いちゃうかもしれないぞ!

 その後、エンデュランスとクビアどちらが出場するかでかなり揉めていたが結局クビアが折れて俺、揺光、クビアでPKトーナメントに出場することが決まった。




オンラインジャァァァック!(挨拶)

次はPKトーナメント戦かな?どうかなぁ
エン様の口が悪くなってるのは周りが周りだし仕方ない。

クビア事件あたりはプロット出来てるけどその前段階を考えてないからこうなる

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