アフターひだしん越後屋大戦(凍結)   作:越後屋大輔

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春日部中学校新聞部、久し振りの活動です


第6話新聞部部活会議

 「さて、今回の学校新聞の内容だけど、みんな何かいい案はないか?」春日部中学校新聞部部長の風間トオルが部員達に意見を求める、この部は彼を含め4人。しかも全員幼稚園からの幼馴染みで構成されている。

 「アンケート企画なんてどうかな?」気弱な部員、佐藤マサオが提案する。

 「例えば?」

 「理想のスタンドとか?」しんのすけがボケてみると

 「○ョジ○か?」案の定突っ込まれた。

 「理想の、石」とボーちゃん、こちらは本気らしいが

 「ボツ」女子に聞いた場合宝石類と解釈されその名が出るだろう、純然たる石好きのボーちゃんとは根本的に合わない。

 「それじゃ好きな映画とか…あ、そうだ」しんのすけが何かを思い出してみんなに話を切り出す。

 「で、いい企画があるのか」

 「この前は古代図書館に行って取材しただろ?今度は映画監督にインタビューするのはどうかな?」

 「しんちゃん、監督さんに知り合いとかいるの?」

 「お金、かかりそう」

 「何も有名監督でなくてもいいさ。実はオレ、B級映画界のカリスマ監督にコネがあるんだ。一応連絡してみるよ」

 

 後日しんのすけがアポを取ると一ヶ月後なら取材に応じてくれると返事がきた。

 「よくやった、しんのすけ」

 「それじゃ取材の準備だね」

 「ちょっと、待った」

 「ボーちゃん?」

 「取材、するなら作品、見ておいた方がいい」

 「そうだな、予習を兼ねてオレん家で映画鑑賞会やろうぜ」

 

 そして今日4人で岸麻衣子監督作品を鑑賞する事になった、

 「まずは『裏新宿の狼』からだな」DVDをセットして真剣に映画を観る。

 「切ないね」

 「悲しい、不幸な、2人」

 「ヒクッ、エッグ」

 「風間君。アンタ…泣いてんのね」

 「泣いてない!ていうか桃○の○木○り○かっ!」

 「ごはんですにょ~」

 「気を取り直してこれも観ようよ『笑う門にはおっちょこちょい』」

 「アハハハ」

 「ボアァ~(^□^)」

 「あ~面白かった」

 「次はオレのお勧めな」

 「『ボヘミアン・ラプソディー』?これってOVAか?」

 「いや、劇場公開されたよ。確かこれがデビュー作だったと思う」

 

 「う~ん」

 「何だろう、これ?」

 「やっぱシュールだよな、とかいいつつ15回は観てるけど」

 「ボクは、好き」ピンポーン、野原家のインターホンが鳴る。

 「しーんのーすけ君、あっそーぼっ」宮子の声がする。

 「いい年齢(とし)してなにやってるんスか?」

 「イヤァ、ウチのチビ達が君と遊びたいと言って聞かなくてねえ。おや皆の衆も一緒かね?」

 「すみません、今新聞部の部活中なんです」風間君が子供達の相手をやんわりと断ろうとする、だがしんのすけは

 「とりあえず上がって下さい。龍斗君、美花ちゃん遊ぼっか」

 「あしょびゅ~」

 「しんのしゅけろの~」2人はすっかりしんのすけに懐いている、

 「しんのすけ、部活はどうするんだよ?」

 「あ、そうだ。宮子さん、オレ達来月岸麻衣子さんのトコにインタビューしに行くんスよ。この子らとご主人も一緒に行かないっスか?」

 「おぉー岸先輩かあ、確かに長いこと会ってないな。ヨシ、旦那にワゴン出させるよ。みんなで先輩に会いに行こう!」しんのすけは視線を宮子から風間君に移してウィンクする。

 (こいつ、結構ちゃっかりしてるな)

 そして翌月、春日部中学校新聞部が岸麻衣子にインタビューする日がやってきた。

 

 

 

 

 

 




ボーちゃんはあの奇妙奇天烈な映画を気に入ったようです

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