アフターひだしん越後屋大戦(凍結)   作:越後屋大輔

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ここからしばらくはノホホンと進めていきます、再びVRMMOネタお送りします


第10話再びVRMMO

 春中新聞部とネネちゃんは久し振りに万丈の邸にやってきた、破嵐グループが新しいVRMMOを制作したのでモニターを頼まれたのだった。

 

 邸の門の前に来るとギャリソン野原ではなくメイドが出迎えた、年齢は25、6といったところか。

 「初美(チューメイ)さん、こんにちは」

 「ちょっと、誰だよしんのすけ?オジさんはどうしたんだ?」

 「今日父ちゃんはひまわりの授業参観で休みをとってんだ」しんのすけの言葉の続きをメイドが引き取る。

 「はい、ですので本日は(わたくし)が皆さんをご案内致します。申し遅れました、私はゆの様専属メイドで長岡初美と言います。日本語だと『はつみ』と読みます、どちらでもお好きなようにお呼び下さい」

 「日本語?」ネネの頭に?が浮かぶ。

 「元は中国の生まれです、亡くなった日本人の夫と結婚して日本国籍を得ました。今は元夫の弟と内縁関係にあります」

 「何それ?!リアルおままごとのネタに最高じゃない♪」コツン、意外にもボーちゃんに小突かれる。

 「無礼、千万、相手の気持ち、考えて」

 「僕達もう中学生なんだよ」

 「ナニよ!今、新女ではリアルおままごとが流行ってるのよ!」

 「ヤな女子中だな、つーかやっぱりリアルおままごとのネタにする気だったんだ」

 「デリカシーがなさ過ぎるよ、すいませんでした」風間君が初美に謝る。

 「構いません。先日金本様からも私を小説の題材にしたいと頼まれまして、実名を出さないのを条件に承諾致しました」

 (沙英さん何やってんスか…父ちゃんも止めろよ)5才の時と違い現在は比較的常識人なしんのすけは心の中で突っ込む。

 

 数ある客室の1部屋に着くと万丈が待っていた。

 「みんな揃ってるね、後はあい君だけか」

 「あいちゃんも呼んだんですか?」

 「プレイヤーの基本人数が6名なんだ」コンコン。一旦退室した初美が扉をノックして

 「万丈様、酢乙女様がいらっしゃいました。それとゆの様のお支度が整いましたのでおでかけの準備をなされては?」

 「ああ、分かっている」

 「万丈さん、どっか出掛けるんスか?」

 「取引先から招待を受けていてね。こちらから呼び出しておいてすまないが日取りの調整ができなかったんだ、あとは彼女に任せてあるから。僕はこれで失礼するよ」万丈は退室する、入れ換わりに酢乙女あいが姿をみせる、こうして直接顔を合わすのは双葉小学校卒業以来だ。

 「しん様、みんなお久し振りですわ」ネネがあいに駆け寄る。

 「あいちゃん元気だった?」互いに手を取り合いはしゃぐ2人、幼稚園の頃は敵視しあっていたのが嘘みたいだ。

 「あいちゃん、東京の中学に通ってるんだって?」

 「インターナショナルスクールですわ、海外からの留学生や在日外国人のクラスメートも多くいましてよ。今度みんなにも紹介しますわね」

 

 「それでは皆さん、VRメットを装着して下さい。そのまま自動でバーチャル空間へ入って頂けます」バーチャル空間で初期パーティーの選択画面をみる6人、最初のステージは1人でクリアしなければならない。

 「イメージ、的に、風間君、っぽい」

 「男版ならね、このキャラだけ性別が選べるみたいよ。なら私が」

 「ちょっと待って。しんちゃん、変な事考えてない?」

 「ナンノコトカナー」惚けるしんのすけに突っ込みが炸裂する。

 「女キャラになって自分の体を触りまくろうとか思ってないだろうな?」

 「流石に気持ち悪いよ」

 「ウワ、しんちゃんならやりそう」

 「男キャラ以外、選択、禁止」

 「やんねーよ!つーかそこまで感触はリアルじゃないって」父ちゃんから聞いてる、という言葉だけ呑み込むしんのすけ。

 「では皆様試作版ソフト『西遊記異聞』お楽しみ下さい」初美の一言で6人は現実からシャットアウトされた。

 




ナゼ西遊記なのか分かる人しか分からない
(笑)

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