意識が高すぎて魔法科高校に入学したが劣等生だった。   作:嵐電

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横浜騒乱編20

TACネームがパタリロ*でなくて良かった。

 

『パタリロ!』は、魔夜峰央のギャグ漫画。『花とゆめ』(白泉社)で1978年に連載を開始し、2018年、『マンガPark』にて連載。1982年にはアニメ化もされた。また2016年に舞台化作品が上演され、2018年にも第2弾の舞台が公演されている。

 

あらすじ

 

バミューダ=トライアングルの真ん中に存在する架空の島国マリネラ王国を舞台に、その国王パタリロ(☜じつは偉かった!)が、側近のタマネギ部隊や、イギリスの諜報機関MI6(エム・アイ・シックス)の少佐(スパイ)バンコラン(☜007のジェームズ・ボンドと同じ設定)やその愛人マライヒ等(☜♂( ̄▽ ̄)しかも複数…)を巻きこんで起こす騒動を描く。舞台はマリネラ王国だけでなく、バンコランやマライヒの住むロンドンも多用されている。

 

基本的には一話完結の形式なのだが、連作エピソードもいくつか存在している。毎話で描かれるストーリーは単なるドタバタギャグなノリだけにとどまらず、プロットが高度に練られたものも多く、作品が長年支持されている所以でもある。ストーリーはギャグ作品の懐の広さを生かしてジャンルを越えた多彩な内容になっており、007シリーズめいたスパイアクションがあれば推理小説並みのミステリー(バカミス)もあり、宇宙人が出てくるSFもあれば黒魔術が絡むオカルトもある。

 

1970年代、少女漫画界では耽美的な少年愛を題材に取り上げることが流行したが、その時期に連載が始まった本作でもその要素は多分に盛り込まれている。(☜にも関わらず、当時ゴールデンタイムにTV放映したらしい。視聴者はきっと腰を抜かさんばかりに驚いたに違いない。)少年愛をコメディに取り入れたことでは『エロイカより愛をこめて』(作・青池保子)と並ぶ先駆的な作品である。

 

スピンオフ作品として『家政夫パタリロ!シリーズ』、『パタリロ西遊記!』、『パタリロ源氏物語!』、『パパ!?パタリロ!』がある。これらは『パタリロ!』とは別作品として扱われており、単行本も別シリーズとなっている。また、パタリロ本編でも外見が同一の別キャラクターによる時代劇版があるが、これは本編の一部として扱われ、『パタリロ!』の単行本に収められている。

 

ちなみに今だに連載は終了していない。原作者の魔夜峰央は亡くなっているがこの作品も大人の事情により不定期に連載は続いている。諜報ネタも扱われているので諜報ネタに強いスタッフを常に募集している。ゴルゴ13のさいとう・たかをプロダクションもそうだ。

 

僕も誘われてお手伝いをした事があるが、この『余命3年時事日記(プロフェッショナルバージョン)』を読んでくれとその手のエージェントに応えている。とは言え、『ミッション・インポッシブル』は少し手伝うと約束した。ここだけの話だが最新作は日本が舞台になるそうだ。しかも魔法科高校も登場するらしい。

 

全てがヒットするわけでもないし特に人気のジャンルでもないのにスパイ映画や小説や漫画はなぜか生産し続けられる。何故か?以前触れたと思うが諜報員は、リスクの高い仕事だ。実績をあげても報酬も栄誉も限られている。しかもアクシデントに遭いやすい。なのでなり手が極端に少ないのだ。

 

さらに諜報に向いている人材も少ない。能力のある人材は基本目立つ。目立ったまま諜報活動するのはハードルが上がる。しまいにはイングランドみたいに諜報員を公募でもしなければ定員割れしてしまう。あるいは、CIAのように優秀な人材は取り敢えずCIA諜報訓練コースを受けられるようにしてその中から諜報に興味がある人材を自発的にCIAに来てもらうように細工してかき集める。

 

要は、国民に諜報に興味を持ってもらうためにスパイ作品は作られ続けているのだ。

もしあなたがスパイ小説や漫画を書いていたとしよう。それが人気を集めてさらに作品を面白くしたいあるいはもっと面白いスパイ作品を書きたいと考えていたら、不思議なことが起きる。

 

情報提供者が現れるのだ。そしてその作品が人気を集めるようになると提供される情報はもっと露骨になって行く。逆に考えると情報提供者が現れなければ、あなたのスパイモノは本物から相手にされてないとわかる。

スパイ作品を作らんとしておられる方は頭に入れておくと良いだろう。

 

話をF35(リボーン版)に戻そう。この戦闘機は当時世界最強だと言われていた。実際そうだと思う。しかし、機体の性能が良過ぎてパイロットがその性能を十分発揮出来なかった。これは今も未解決の問題だ。

 

有力な解決策として超人的な魔法師に操縦させるとするものがある。そこでA級魔法師を空軍は欲しがった。しかし、A級魔法師の人数は限られており実質的に十師族に独占されているので思うような採用ができないのだ。ここら辺も十師族がじつはすごく嫌がれている原因の一つになっている。

 

例えば、全方位カバーの映像をパイロットのヘルメットシールドに映し出す機能。パイロットが、七草さんなら右目と左目を独立して使って全方位の情報を把握できるだろう。しかし彼女クラスの魔法師は稀少だ。

そこで対策を編み出した。人間ソーサリー・ブースター*!

 

*ソーサリー・ブースターは、起動式を提供するだけでなく、魔法式の構築過程を補助する機能も持つCADの一種である。魔法師が本来持っているキャパシティを超える規模の魔法式形成を可能にする。

通常のCADとは異なり、ブースターは一つの特定の魔法のみに対応し、それぞれ使用できる魔法は異なる。

 

形状は取っ手が付いている以外平坦な一辺30cm程度の立方体の箱で、機械的な端子は存在しない。感応石の代わりに魔法師の脳を加工した物を中枢部品とする。

 

感応石の代わりに魔法師の脳を使うのだが、されにそれを魔法師そのものが肩代わりするだけだ。

 

僕がパイロットの魔法力を強化して擬似的にパイロットをA級魔法師にするのだ。主任は、七草さんレベルではないが、渡辺さんレベルではある。魔法理論と普通科目がダントツなので総合一位となってたらしい。本人曰く魔法は苦手だそうだ。

ついでに言うと十師族は魔法科高校で本気を出してはいない。主任はそれに気づいていた。だから彼女も十師族をあまり良く思ってない。渡辺さんは、気づいているのかなぁ?それを知ったら二人の友情はどうなるかなぁ?

 

ということで、渡辺さんレベルの主任に人間ソーサリー・ブースターで魔法をアシストすれば、鬼に金棒、ひそねにまそたんだ。

 

◇◇◇

 

「先日は、お世話になりました」

 

「先日?昨日の事だぞ?」

渡辺さんは、おっぴろげジャンプではなかったがスカートの中を見せびらかしたのを思い出しながら話している。耳がわずかに赤くなっている。どこの誰だか知らないけれど体はみんな知っている?

 

「ところで、師匠。長岡さんだったな。彼女はすでに達人だな」

渡辺さんは、こう言ってから意地悪な笑みを浮かべた。

 

「師匠は、彼女と付き合っているのかい?」

言ってやったぞ。さあ、動揺しろと言わんばかりの表情だ。

 

「シュウ&マリのアツアツペアルックな関係は一切ないっス。長岡さんにはフィアンセがいますよ」

 

腕組みをしたまま真っ赤になる渡辺さん。この人に彼氏ができるのが良くわかる。特に強い男は守ってあげたくなるのだ。僕は思わないが。

 

「ちょっと待て!あの時、貴様は病院にいなかったはず。どうしてそれを」

 

「壁に耳あり、障子に目あり。クロード・チアリ」

 

「誤魔化すな!どうやって知った」

 

側で僕等の会話を聞いていた七草さんが必死で笑いを堪えている。

 

『そんな恥ずかしい事、言わなくていい』

僕は、渡辺摩利が言った言葉を渡辺摩利で喋って見せた。

 

七草さんと渡辺さんが固まった。少々薬が効き過ぎたかも知れない。「待て〜!そいつがルパンだ」等と言わなかったところからみると。

 

「し、師匠くんがモノマネ上手なのはわかったわ。ところで大事なお話って何?」

渡辺さんより先に落ち着気を取り戻した七草さんが本題に入り戻した。

 

「戦争の時間です」


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