意識が高すぎて魔法科高校に入学したが劣等生だった。   作:嵐電

47 / 115
サブタイトル変更しました。


今回は引用多めですが、あまり興味のない方は引用箇所を飛ばして読んでも差し支えありません。


九校戦編12

好評だったシーシェパード活動停止の話。

 

シーシェパードのような海賊船が日本の民間船を襲った時に日本海軍(当時は、海上自衛隊)が海賊船を攻撃して良いとする閣議決定を以下に貼っておく。第三次世界大戦が始まる前に、国の交戦権を認めないとする頓珍漢な米国製日本憲法下でも、危機に対処できるように我国は法整備をしていた。尚、平成27年5月14日とは、西暦2015年だ。

 

『公海上で我が国の民間船舶に対し侵害行為を行う外国船舶を自衛隊の船舶等が認知した場合における当該侵害行為への対処について

 

平成27年5月14日

閣議決定

政府は、【自衛隊の船舶又は航空機による警戒監視等の活動中に、公海上で我が国の民間船舶(我が国の船籍を有する民間船舶をいう。)に対し、海賊行為その他我が国に対する外部からの武力攻撃に該当しない不法な暴力行為、抑留又は略奪行為(以下単に「侵害行為」という。)を行う外国船舶を認知した場合、これに対処し、我が国の主権を守り、国民の安全を確保するとの観点から、関係機関がより緊密に協力し、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保する】ため、下記により対応することとする。

1.事態の的確な把握

当該侵害行為を行う又はその可能性のある外国船舶を認知した場合、事態を把握した防衛省は、内閣情報調査室を通じて内閣総理大臣、内閣官房長官、内閣官房副長官、内閣危機管理監及び国家安全保障局長(以下「内閣総理大臣等」という。)への報告連絡を迅速に行うとともに、速やかに内閣官房、外務省、海上保安庁その他関係省庁にこの旨を通報し、相互に協力して更なる事態の把握に努める。

なお、上記報告ルートに加え、防衛省による内閣総理大臣等への報告がそれぞれのルートで行われることを妨げるものではない。

2.事態への対処

当該侵害行為への対処に当たっては、内閣官房、外務省、海上保安庁、防衛省その他関係省庁は相互に緊密かつ迅速に情報共有し、調整し、及び協力するものとする。

3.迅速な閣議手続等

(1)現に行われている当該侵害行為への対応に関し、海上保安庁のみでは対応できないと認められ、次のア又はイに係る内閣総理大臣の承認等のために閣議を開催する必要がある場合において、特に緊急な判断を必要とし、かつ、国務大臣全員が参集しての速やかな臨時閣議の開催が困難であるときは、内閣総理大臣の主宰により、電話等により各国務大臣の了解を得て閣議決定を行う。この場合、連絡を取ることができなかった国務大臣に対しては、事後速やかに連絡を行う。

ア 海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律第7条第1項に規定する海賊対処行動の発令(同条第2項ただし書に規定する場合に限る。)

イ 自衛隊法第82条に規定する海上における警備行動の発令

(2)上記(1)ア又はイの命令発出に際して国家安全保障会議における審議等を行う場合には、電話等によりこれを行うことができる。

4.事案発生前からの緊密な連携等

上記のほか、内閣官房及び関係省庁は、事案が発生する前においても連携を密にし、当該侵害行為への対応について認識を共有するとともに、訓練等を通じた対処能力の向上等を図り、事案が発生した場合には迅速に対応することができる態勢を整備することとする。』(引用ここまで、全部読む必要はない。)

 

第三次世界大戦前にすでに同盟側の勝利が決していたとする話しは今後度々言及するつもりだ。これは学校で習う近代史と僕の考えがかなり違うためだ。僕は上記のような証拠をあげて第三次世界大戦で我国が勝ったのは現代魔法師のおかげとする好ましくない風潮を変えようとこれからもする。

 

勝ったのは、第三次世界大戦が始まる前に戦争の準備を完了出来ていたからだ。つまり、何十年も前から未来を見通して準備を進めていたからである。この何十年先の未来を見通す力を「預言」と言っても良い。しかし、まずは遠くの景色を見たり近未来を見たりする能力の習得が先行する。

 

「練習で預言できるようになるの?」

 

「なるよ!」

 

少佐は心からは納得出来ないようだ。

 

「河村美波さんは、元一般人だよ。一発逆転人生を目論んでほんの少しの魔法力(ユリ・ゲラーよりはあった。スプーン曲げはできたから)を頼りにここまでのし上がって来てる」

 

*ユリ・ゲラー

『ハンガリー系ユダヤ人の移民の家庭に生まれる。父はイツハク・ゲラー、母はマンジー・フロイト。精神分析学の祖ジークムント・フロイトの親類である[1]。両親の離婚と母親の再婚に伴って、キプロスのニコシアに転居。そこでカトリックの高校に通い英語を習得する。

 

1964年にイスラエル陸軍に入隊するが、1967年の六日戦争で軽傷を負って除隊。その後ファッションモデルやキャンプ・カウンセラーなどの職を点々とする(モサッドで様々なスパイに関する技術を学んだ、という説もあり)。

 

そのキャンプでシンプソン・シュトラング(通称シピ)という少年と知り合ったユリは、奇術の共同研究を始め、友人のパーティーやナイトクラブでの超能力ショーを始めるようになる。だが、そこでの奇術(テレパシー術)があまりに稚拙であったため、ナイトクラブの支配人らから訴えられ、裁判で「今後、イスラエル国内で超能力を冠したショーを行ってはならない」との処分が下される。また同じ頃、女優のソフィア・ローレンと一緒に写っている合成写真を発表し、世間から激しく非難された。

 

1972年、アメリカの超心理学者アンドリア・プハリッチ(プハーリック)が、どん底だったユリとシピを救うことになる。プハリッチはユリを本物の超能力者であるとしてアメリカに招聘した(シピも同行した)。

 

ちなみにプハリッチの著書『超能力者ユリ・ゲラー』(二見書房)によれば、プハリッチとユリのふたりは何兆光年も離れた惑星フーバの宇宙船からコンピューターで操作されているそうである。

 

1972年12月12日から、カリフォルニア州のSRIインターナショナルで彼の超能力テストが行われた。 初歩的な予備試験では一見するとテレパシーや透視に見えるような結果を残したが、より厳密なテストが行われるのを待たず、勝手に終了を宣言して退去してしまった。

 

また1973年からアメリカやイギリスのテレビ番組に登場するようになるが、ベテランの奇術師であるジェームス・ランディが同席する席で彼の超能力が発揮されることはなかった。

 

1974年を皮切りに、公式・非公式に何度か来日。当時の人気番組「11PM」や「木曜スペシャル」(日本テレビ)に登場。スプーン曲げやテレビの画面を通じて念力を送ることで止まっていた時計を動かすといったパフォーマンスで日本での超能力ブームの火付け役となった。』(引用ここまで)

 

 

「元一般人で九校戦代表選手。しかも、エレメンタルサイトみたいな遠隔視。にわかには信じれないわ」

と言いつつ少佐は光学迷彩のQちゃんのほうに視線を向けて一人小さく頷いた。何かを決めたのだろう。

 

「一から鍛えて欲しい後輩がいるの。今度紹介するわ」

 

今度紹介されなくても誰かわかってしまった。光学迷彩のQちゃんは、少佐の意図がわからなかったようだ。

 

「それと、少佐。市原さんに話が通じないのなら十文字会頭に伝えたら良いかも知れない。司波くんをメインアシスタントにして新人戦をテコ入れするべきだと」

 

「十文字くん?それは、どうかなぁ〜」

 

「意外に、会頭の頭は柔らかいと思いますよ」

会頭は『氷室雪絵』を知っていたのだ。彼は意外に堅物ではない。

 

「師匠がそういうのなら、話してみようかな」

少佐は、クスッと笑った。機嫌が持ち直したのだろう。ロリコンにはたまらない笑顔だ。

 

この後、メチャクチャS◯Xした!

というのは、嘘です。さすがに、光学迷彩のQちゃんが見ている横で不純異性交遊は出来ない。ということで純粋異性交遊はした。

 

整体のような施術をしただけだが。ただ、これだけでも、Qちゃん怒りの鉄拳を喰らいそうだった。

◇◇◇

 

新人戦の競技の順番は本戦と同じだ。本日の種目はスピードシューティング(予選・決勝)とバトルボード(予選)。ただし本戦とは違い、スピードシューティングは午前が女子、午後が男子で、一気に決勝まで行うというスケジュールになっている。これは本戦スピード・シューティングが開会式に引き続いて行われる為、午前中だけで決勝までを終わらせることができないという理由によるものだ。

 

司波くんが担当する競技は女子スピードシーティング、女子ピラーズブレイク、ミラージバットの三種目。 女子の競技ばかりなのは、彼が女誑しだから。

 

ではもちろんなく、一年生男子選手の方で司波くんに対する反発が強かったからだそうだ。

 

(少佐は、機嫌がすこぶる良い。あまり面白くはないが冗談を言っている。)

 

無論それだけではなく、一年生女子選手の一部から強い要望もあったらしい。例えば、司波深雪さんとか、光井ほのかさんとか、司波深雪さんとか、光井ほのかさんとか、司波深雪さんとか…

 

「少佐!一体何があったのですか?」

少し心配になって思わず尋ねてしまった。何か良いことがあったのは感じていたのだが。

 

「今朝、太極拳の練習をしていたら『天照大神』が見えた気がしたの‼」

 

なるほど!それで機嫌が異常に良かったのか。

 

「ねえ、あれは天照大神だよね?」

 

丹田や背骨やそのバランスがわかって来ると女神が見えたりする。それにしても、太極拳で天照大神とは珍しい。古神道系列ならわからなくもないが。

 

「今度は、ちゃんと会いたいなぁ」

 

僕は、違う意味で嬉しかった。日本で本当に太極拳が根付くのはこうした現象が起きるべきなのだ。旧吉田家のポテンシャルは思った以上に高い。

 

これで、神系現代魔法師育成計画は、また一歩前進した。

 

『天照大神(あまてらすおおみかみ)は、日本神話に登場する神。皇室の祖神で、日本人の総氏神ともされる。『延喜式』では自然神として神社などに祀られた場合の「天照」は「あまてる」と称されている。

 

天岩戸の神隠れで有名であり、記紀によれば太陽を神格化した神であり、皇室の祖神(皇祖神)とされる。神社としては伊勢神宮が特に有名。』(引用ここまで)

 

「あとね。十文字くんは話を聴いてくれたよ。司波くんを中心にテコ入れする作戦を」

 

やはり、会頭は意外にやわらか頭だった。少佐が機嫌が異常に良いのはこれも原因だった。ならば、ついでに訊いておこう。

 

「司波くんの実力を評価しているわりに、少佐達は彼とは親しくしないの?」

 

少佐が急に表情を引き締めた。

 

「司波くんは、正体がわからないの」

 

そう言って黙ってしまった。

 

 少佐達の調査力はかなりのものだ。実際に僕の出自を突き止めている。その調査力をもってしてもわからない+発動時間は遅いが凄腕の魔法師で彼があること≒十師族。その中で特に諜報に長けているのを考慮すると必然的に彼は四葉の魔法師と答えが導き出される。

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。