意識が高すぎて魔法科高校に入学したが劣等生だった。 作:嵐電
読者様へ
前回と今回紹介、解説した自律訓練法をこの私小説を参考に実施されましても、必ず魔法師になれるとは限りません。予めご了承ください。また、実施されて偏差(自律神経失調症)や魔境(統合失調症)になったとしても著者あるいは出版社は責任は負いかねます。重ねてご了承ください。
著者しるす
部屋の隅の景色が一定のリズムで上下に揺れ始めた。おそらく中の人がうつらうつらとし始めたのだろう。おそらく彼(彼女かも知れないが、あまり興味はない。)はかなり疲れている。
何しろ、僕に姿を見られないように、マイクロバスの中からずっと中の人は注意していたのだろうから。
では、説明を続けよう。
『
(これは、良く知られている練習だが、実施時間がかなり短いのに注意して欲しい。あまり長くやると逆に緊張してしまうからだ。しかし、座禅では長く座る。長く座ると身体が緊張出来なくなるからだ。)
』
実際は、ここまでの段階に到達できない。しかし、出来るようになる方法はある。
身体の緊張は、それをほぐす為の体操がある。体温の問題は、冷たいものを飲まないとか、太陽光に当たる(ただし、顔に当てるのはあまり良くない)とか、暖かい格好で練習する等だ。
指導者の元で行うべきだと言われるが、それは的確なアドバイスを行える指導者を意味している。少なくとも、次に紹介する練習法を習得出来た人物に指導を仰ぐべきだろう。
『』
何のことはない。これで『水晶眼』の基礎が得られる。他人のオーラが見えるようになるし、精霊の色も見えるようになる。しかも、自分の都合に合わせて見れる特典付きだ。
さらに、身体のリラックスだけでなく精神のリラックスを習得する時に必要な先天の気を取り入れる方法にも直結している。
『水晶眼』の持主が、その視力をコントロールできないのは、視力に見合うエネルギーを取り入れる方法を知らないからだ。柴田さんが、急に自己コントロールが効かなくなって感情的になるのはこれで治せる。オーラ・カット・コーティング・レンズも要らなくなし、オーラ・バトラー美月になることもなくなる。
あるいは、昔神童今しんどい吉田くんもスランプを脱出出来る。要は精神が安定すれば(脳の緊張が取れれば)神童に戻れる。
さて、いよいよ、無意識の顕在化だ。お待ちかねの魔法演算領域拡張だ。
『』
心に浮かぶ由無しごとをそこはかとなく書き綴れば怪う物狂い欲しけれと吉田兼好が徒然草の冒頭で語っているが、彼も無意識の方からの情報を出やすくしたり受け取りやすくしている。自律訓練法ではカタルシス効果があるとしており、同様に吉田兼好は腹膨るるのが直っていた。
『』
司波くんが、一高選手団を乗せたバスに対するテロ事件を離れた場所と時間から調査していた。このような特殊な視力もこのトレーニングで基礎を積める。
『』
他人からの殺気や悪意を正確に感じたり、心を読んだりする為の基礎となる。おそらく吉田くんも出来ると思う。司波くんはもちろんのこと。
『』
無意識からアプローチを捉えるのに役に立たつ。それが、結果的に魔法演算領域の拡張となる。現代魔法師はこの段階で進歩を止めるべきではない。彼方の自分に会うまで進歩するべきだ。
『』
解説を省略する。
「師匠、幹比古が殺意や悪意を捉えるられるのはわかるが、司波達也がエレメンタルサイトを使えるのはどうしてわかったの?」
少佐が質問してきた。
「僕も、その事件を調べていたんだ」
「師匠もエレメンタルサイトを使えるのか?」
「いや、僕のは間接的に見ているわけではないよ」
「どういうこと?」
「その時空に移動している。だから、テロが起きた時、僕はその場に居合わせたことになる」
少佐がキョトンとした。
「分身してた、あるいは、過去に戻ったとしてもいいよ」
少佐は、考え込んでしまった。
「自律訓練法で師匠の境地まで行けるの?」
なんとか、言葉を絞り出す。
「いや、自律訓練法では足りない」
少佐はガッカリした。
運営様から引用箇所が著作権違法に当たるとのご指摘があり削除させていただきました。