魔導師のヒーローアカデミア   作:北方守護

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進むべき道

武昭達が八百万と会い月日が経った、冬のある日の事………

 

「はぁー……今日も寒いね………」

 

「ん?そうか?、俺はそう感じないけどな」

 

「だって………武昭は寒さに強いからだよ……」

 

「ハハハ、悪かったな唯、お詫びに「ヒャッ!た、武昭!?」これで暖かいだろ?」

 

「う、うん………暖かいよ……(もう……武昭って恥ずかしい事を直ぐにするんだから………)」

話しながら下校していた唯が武昭の言葉を聞いて頬をプクッとさせたが後ろから

武昭のコートに包まれて機嫌を直した。

 

「そういや、今月は唯の誕生日だったよな?」

 

「うん………19日の日曜日だよ……」

 

「幼馴染だから直接聞くけど、プレゼント何が良いんだ?」

 

「もう……普通なら、そんな事聞かないよ……けど、それが武昭だもんね……

欲しい物………何かあったかな………」

 

「まぁ、まだ日にちはあるから決まったら言ってくれ」

 

「うん、分かったよ………所で私も聞きたいんだけど………私達はまだ1年生で卒業はまだだけど、

武昭って中学卒業したら、どうするの?」

 

「卒業したらか………確か唯は雄英に行くんだよな?ヒーロー科のある」

 

「そうだよ………私の選んだ道だから………私の個性じゃ無理かもしれないけど……

やれるだけの事はしたいから……」

 

「そっか、唯がそこまで言うなら俺は何も言わないよ………

俺は自分の手の届く人達を助ける事が出来れば、それだけで良いんだよなぁ………」

 

「けど……武昭は()()()()()()()S()()()()()だったんでしょ?」

 

「アッチで俺がS級魔導士になったのは()()()()()()()()()()()()()()……

まぁ……会える事は会えたけど、直ぐに別れたけどな……」

 

「た………(今は黙っててあげよう………)」

唯が声をかけようとしたが武昭の瞳から一筋の涙が流れていたので見て見ぬ振りをした。

 

その日の夜……

唯が部屋にいるとスマホに連絡が来たので確認すると八百万からだった。

 

〔あっ、唯さん。私ですけど今は大丈夫ですか?〕

 

「うん……大丈夫だよ、それで今日はどうしたの?」

 

〔えぇ、そろそろ私達も卒業ですので高校は何処に行くのか聞きたかったんですの〕

 

「そうだったんだ………私は雄英に行こうと考えてるよ………」

 

〔そうでしたか、実は私も雄英に行こうと決めてましたの………

ちょっと待ってください、先ほど、唯さんは()()と言ってましたが……

武昭さんは、何処か違う所に行くんですか?〕

 

「うーん………私も分からないよ………ただ、武昭はヒーローに特に拘ってないんだ………」

 

〔そうなんですか?あれ程の個性を持っている武昭さんなら

立派なヒーローになれると思うですが………〕

 

「そうかもね………けどね武昭はヒーローじゃなくて………()()()なんだよ……」

 

〔ヒーローでは無く………魔導士ですか?〕

 

「そう………だから武昭はヒーローじゃないんだ………」

 

〔はぁ………アッ、長い間すみませんでした、それでは今日はここまでにしましょう〕

 

「うん……百ちゃん、また話そうね」

 

〔はい、唯さんも………〕

 

「多分、武昭なら私が強く言えば一緒に行ってくれる…………

けど……それは武昭が決めたんじゃなくて、私が決めた事………」

百との話を終えた唯は窓から星空を見て自問自答していた。


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