魔導師のヒーローアカデミア   作:北方守護

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ほんのり

待ち合わせをした武昭と唯は約束した通りに買い物をしていた。

 

「うーん………どっちにしようかな………」

 

「だったら両方買ったら良いんじゃないか?」

 

「けど……そんなに持ち合わせが無いし………た、武昭!?」

唯は自分が持っていた洋服を武昭が手にしたのを見て驚いた。

 

「だったら俺が払ってやるよ。今回は俺が無茶したお詫びみたいなものだからな」

 

「そんなの良いよ………私の買い物なんだし………」

 

「そんな事気にするなよ、それに俺が唯に買ってやりたいんだ」

 

「た、武昭が………そう言うんなら………良いよ……」

 

「じゃあレジに行くぞ」

武昭が唯の品物を持ってレジに向かったので後をついていったが、その顔は赤かった。

 

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買い物から暫くして公園で休んでいると……

 

「そろそろ、時間も時間だから昼でも食べるか、何が良い?」

 

「そ、それなんだけど………」

唯がポケットから何かを出したので見てる通常のバスケットになった。

 

「私がお弁当を作ってきたから………これを食べよう?………」

 

「おっ!唯の弁当か!!たまにご飯を作ってくれて上手なのは分かってるからな!

凄い楽しみだぜ!!」

 

「良かった………喜んでくれて………」

 

「早く!食べようぜ!!」

 

「大丈夫だよ………そんなに慌てなくても……」

微笑みながら唯はお弁当の用意をした。

 

「旨ぇー!やっぱり唯の料理はいつ食べても美味しいな!!」

 

「ほら………そんなに慌てたら喉につまらせるよ………はい、お茶……」

 

「おっ!ありがとうな! はぁ〜ご馳走さん……」

 

「どういたしまして………」

 

「けど、唯は疲れてないのか?これだけの量作るとなったら結構な手間だろ?」

 

「ううん……そんな事無いよ………私がしたくてしてるんだから………」

 

「そっか………無理だけはするなよ?フワァ〜……悪いけど、少し横にならせてもらうよ」

武昭はシートに寝転がるとすぐに眠った。

 

「無理をしてるのは武昭の方だよ………これ位……良いよね?

唯は武昭の頭を起こさない様にあげると、そのまま膝枕をした。

 

「武昭は……私の個性を凄いって言ってくれたっけ………そして……あの時から私は………」

唯は武昭の顔を見ながら昔の事を思い出していた。

 

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まだ武昭と唯が小学生の頃………

 

「やーい!変な個性ー!!」

 

「お前の個性なんか役に立たないんだよ!!」

 

「止めて………私は何もしてないのに………」

唯が数人の小学生にいじめられていた、その時……

 

「おいっ!唯に何をしてるんだ!!」

 

「あっ!無個性の奴が来たぞー!!」

 

「邪魔をするならお前もいじめてやるよ!!」

 

「へっ、無個性だからって、弱いと思ってんじゃねえ!!」

武昭は唯をいじめた奴らに向かっていった。

「くそっ!覚えてろよ!!」

 

「へっ、今度も叩きのめしてやるよ 大丈夫か?唯」

 

「うん……ごめんね武昭君………また助けてくれて………」

 

「気にするなよ、俺がやりたくてやってるんだからよ、ほら帰るぞ」

 

「う、うん……」

武昭の差し出された手を握った唯は頬を染めていた。





小大唯 個性“サイズ”

自身が変えたいと思う物に触れた物の大きさを変化させる。

縮小・拡大の比率の差がある程時間がかかる。

・1の物体を1.1倍に変化させるには1~2分かかり戻す時も同じ時間かかる。

これは作者の個人的解釈です。

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