魔導師のヒーローアカデミア   作:北方守護

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連続投稿します。


敵との戦い。

武昭達がマンダレイの家に泊まって2日ほど経った頃……

マンダレイが仕事に行く為武昭達洸太の世話を頼んでいた。

 

「じゃあ悪いんだけど洸太をお願いね」

 

「はい、任せてください、マンダレイさん」

 

「洸太、ちゃんと創史君達の言う事を聞くのよ」

 

「分かってるよ、ちゃんと言う事は聞くから」

 

「マンダレイさん………そろそろ行かないと……」

 

「おっと、じゃあ行ってくるわね」

マンダレイは仕事に向かった。

 

「それにしても急に仕事が入るなんてヒーローは大変ですわね」

 

「しょうがないだろ?自然災害なんかはいつ起こるか分からないんだから。

それに、今日はウォーターホースさん達も帰ってくるって言ってたし」

 

「良かったですね、洸太さん」

百に頭を撫でられた洸太は喜んでいた。

 

「じゃあ……私はお皿を洗うから、百ちゃんはお洗濯をお願いして良いかな?」

 

「えぇ、分かりましたわ武昭さんは洸太さんをお願いします」

 

「あぁ、任せろよ、なら何して遊ぶ?」

3人はそれぞれのする事を始めた。

 

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲

 

お昼を食べて皆は軽く休んでいた。

 

「ふぅ……やっぱり唯の料理は美味いな」

 

「伊達に武昭のご飯を作り続けてないよ………」

 

「そう言えば洸太さんのご両親は夕方頃にお仕事が終わるんでしたよね?」

 

「うん!そうだよ!帰って来たら一緒にお風呂に入るんだ!!」

 

「そうか、良かったな……ん?臨時ニュースか」

武昭が洸太の頭を撫でてるとTVに臨時ニュースが流れてきた。

 

その内容は………〔敵が街中で暴れており、それの相手をする為【ウォーターホース】が対処してる〕との内容だった。

 

「なっ……と、父さんと母さんが……」

 

「だ、大丈夫ですわ洸太さん、プロのヒーローなんですから」

 

「そうだよ………洸太君のご両親を信じないと……」

2人が震える洸太を落ち着かせてると大きな爆発音が聞こえ、それと前後して黒煙が上がったのが見えた。

 

「父さん……母さん……」

 

「ふぅ……ちょっと行ってくるか………」

 

「武昭、どこに………まさか敵の所に……」

 

「そんなの危険ですわ!現場にはプロのヒーローがいるのですから!!」

 

「それに……許可も無しに………個性を使えば………武昭が捕まるかもしれないんだよ?………」

 

「そうかもな………けどよ……これで洸太の両親が命を落とせば辛いのは洸太なんだぜ………

俺は知ってるんだよ………家族を失った辛さや悲しさを………」

武昭は何かを思い出していた。

 

「洸太、お前の両親は俺が助けてやるからな」

 

「本当……武昭さん………」

 

「あぁ、俺に任せとけ、俺は強いからな、唯!百!洸太を頼む!!」

武昭は洸太を唯と百に預けるとその場を離れた。

 

唯と百は黙って、その背中を見ていた。

 

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

 

爆発音が聞こえた場所では建物が崩れ車も壊され至る所から黒煙が上がり炎も出ていた。

 

そんな中………

 

「へっ、俺の左眼を潰したまでは良かったけど、そこまでだったようだな」

右腕が太く変化しており左眼を負傷した男性とダイバーの様なヒーロー服を着た2人組【ウォーターホース】が対峙していたが

男性の方はヘルメットが割れ頭から出血して倒れており女性の方は所々破け左腕があり得ない方向に折れていた。

 

「くっ……まさか、ここまで傷を負うとはな………」

 

「これほどの敵だと思わなかったわよ………【血狂いマスキュラー】……」

 

「やっぱり、俺の名前を知ってやがったか、まぁ今までに沢山の奴を殺してきたからな……

お前らも、その数に足してやるよ!」

マスキュラーは右腕を肥大化させると男性に殴りかかった。

 

(洸太……悪いな……約束守れなくて………)

男性が諦めかけた、その時だった……

 

「テイクオーバー!ビーストアーム!鉄牛(てつぎゅう)!」

 

「何!?グワッ!!」

何者かが男性の前に立ち機械化した左腕でマスキュラーを殴り飛ばした。

 

「一体、何が……君は?誰だ……」

 

「あなた達がウォーターホースさんであってますか?」

 

「あ、あぁ……そうだけど……それよりもはやくここから離れるんだ!!」

 

「それはしません、俺はあんたらの息子さん………洸太と約束したんです」

 

「何で、洸太の事を………そう言えば信乃ちゃんが話してた様な……

旅行中の子供達を泊まらせてるって……」

 

「そうですよ、俺がマンダレイさんにお世話になってる創史武昭です」

 

「だったら………妻を頼む………俺はもう「嫌です」何?」

 

「あんたらが命を落とせば辛いのは洸太なんだぞ!そんな思いを子供にさせるのか!?」

 

「それは……危ない!」

武昭と男性が話してるとマスキュラーが殴りかかってきたので武昭は岩の壁で防いだ。

 

「岩鉄壁(がんてつへき)!」

 

「何だと!?テメェ何者だ!!」

 

「創史武昭、テメェをぶっ倒しに来た者だ」

 

「止めなさい!許可が無い人間が個性を使って人を傷付ければ罪に問われるのよ!」

 

「罪に問われる?上等ですよ。誰かを助けて罪に問われるなら幾らでも被ってやりますよ。

それに本当の罪って奴は見ない振りをする事、そして!自分を信じない事だ!鉄竜棍!

今の内にアンタらは離れやがれ!!」

 

「グホッ!へっ!ガキの癖になかなかやるじゃねぇか!!」

 

「ガキだからって甘く見てたら怪我するぜ!!鉄竜棍!双竜乱舞!!」

武昭は両手を鉄棍に変えると連撃を与えた。

 

「くっ!確かにガキにしてはなかなかやるじゃねぇかよっ!

けどなぁ!俺だってそう簡単にはヤラレねぇよ!!」

マスキュラーの右腕に筋繊維が纏われていき太さが3倍ほどになった。

 

「食らいやがれっ!」

 

「チッ!そっちがそう来るなら!こっちはこれだ!

アイスメイク!ティターンハンド!!なっ!?」

マスキュラーが殴りかかって来たのを武昭は氷の巨大な手で対抗したが、そのまま砕かれて攻撃を食らった。

 

「グハッ……チッ、まさか俺の造形魔法が砕かれるなんてな………」

 

「テメェもガキの癖になかなかやるじゃねぇか、ここまでやれるなんてな」

 

「ケッ、そう言うならとっととやられてくれないかな?」

 

「嫌なこった、俺を止めたいならぶっ倒してみろよ!」

 

「あぁ、言葉通りにしてやるよ!アイスメイク…ガハッ!しまった!!」

マスキュラーが殴りかかって来たのを武昭は氷で何かを作って防ごうとしたが口から出血し

その隙を突かれ瓦礫の山に殴り飛ばされた。

 

「どうやら、さっきの攻撃が効いてたみたいだな……まずはテメェをぶっ殺してやる。

そして、その次にさっき殺し損ねた2人だ」

 

(チッ……回復魔法をかけようにも時間が無いか………このままアイツに………

嫌、殺される訳にはいかねぇ……このまま)

武昭は瓦礫の山から立ち上がったが体中から出血していた。

 

「ほう、まだ生きてたのか………けど、もう終わらせてやるよ!」

 

(まだだ……ここで俺が命を落とせば洸太との約束を守れなくなる……

そして………唯………百……が悲しむ事になるじゃねぇかよ!

そうか!今のここでなら出来る事があるじゃねえか!!)

武昭は何かを思い付くと大きく息を吸い始めた。

 

「へっ!何をしようがテメェはここで!何だと!?」

マスキュラーが殴り掛かろうとすると周りで燃えてた炎や放電してた電気が武昭に吸い込まれていき

それを見ていたマスキュラーは足を止めた。

 

「ふぅー不味い炎と電気だぜ………けど、これでマスキュラー、テメェをぶっ倒す準備が出来たぜ」

 

「へっ!どんな虚仮威しか知らねぇが、ぶっ殺してやるよ!」

 

「そうはいかねぇよ!(ナツ!ラクサス!お前らとの絆の力を見せてやろうぜ!)

モード!雷炎竜!!

武昭が叫ぶと同時に体中が炎と雷が纏われた。

 

「な、何だよ!テメェの個性は!!」

 

「テメェに説明する義理はねぇ!行くぞ!雷炎竜の鉄拳!!」

 

「ガハッ!何だこのスピードは!!」

武昭は右手に炎と雷を纏わせてマスキュラーを攻撃した。

 

「まだだ!雷炎竜の撃鉄!鉤爪!握撃!!」

 

「クソッ!俺はまだ戦えるぞ!!」

 

「いやっ!こいつで終わりだ!!

滅竜奥義・改!!紅蓮爆雷刃!!!

 

「グワァァァー!!!」

武昭の炎と雷を纏った多数の攻撃を食らったマスキュラーは瓦礫の山に殴り飛ばされた。

 

「へっ、言ったろ……これで終わりだっ………」

 

(お……は……!………を………)

 

(た………あ………)

武昭の体から炎と雷が無くなると同時にその倒れたが微かに多数の人の声が聞こえた。


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