IS世界のガイスター   作:赤バンブル

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アドベンジャー・・・・・出ない。

やっぱりゴルドランの最初の方はどうも合わせづらいな・・・・

しばらくダイノガイスト様の出番は少ないかも。


ボスの寄り道

前回までのあらすじ!(鈴のナレーション)

 

凰鈴音よ!

 

前回、訳の分からないロボット軍団を倒したゴルドラン!

 

でも、そんなのも束の間に宇宙海賊ガイスターが私たちの目の前に現れて大ピンチ!

 

更に親玉まで来て、奴の口からドランの他に後七つのパワーストーンがあることが分かったんだけど・・・・・・

 

私たちこれからどうなるの!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ボスの寄り道』(鈴の声)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザゾリガン内

 

「フッ、ハハハハハ。」

 

ワルターはダイノガイストたちがいた辺りが上がる黒煙を見ながら笑う。彼の傍ではカーネルがグラスにワインを注いでいる。

 

「私に忠誠を誓わぬ勇者に用はない。改めて七つのパワーストーンを探すとしよう。」

 

 

 

ブオォーン!!

 

 

 

ところが黒煙の中から金色のスポーツカーが飛び出してきた。

 

「なっ、なん『なんと!?』なんだっ!?」

 

ワルターとカーネルは驚いた顔で見る。

 

スポーツカーは着地すると高速でその場から離れていく。中には鈴たちが乗っていた。

 

「じ、自動車になった・・・・・」

 

 

 

「あれは・・・・」

 

「黄金の車ですな。」

 

「そんなこと見ればわかる!!」

 

 

 

一方の後ろでは元の姿に戻ったゴルゴンが再び地中へと潜って行った。

 

 

 

「おのれ、逃がすものか!!」

 

ワルターはザゾリガンの砲台をスポーツカーに向けて、発射する。スポーツカーはレーザーの雨の中を走り抜けていく。

 

 

「ちょちょっ、ちょっと!ドラン!このままじゃぶつかるわよ!?」

 

『この程度の攻撃で私はやられはしない!』

 

ドランはそう言いながらも走り続けた。

 

 

「くそ・・・ちょこまか逃げおって!こうなったら、この薄汚い街諸共吹き飛ばしてやる!!ハイパー粒子爆弾、発射!!!」

 

「お待ちを。」

 

「ん?」

 

最終手段を決行しようとしたワルターをカーネルが止める。

 

「じい、せっかく決めているのになぜ止める!?」

 

「若君、ここで短気を出されては我らの・・・・いや、我が国の野望は果たせませんぞ!」

 

「くっ・・・・・ならどうしろと言うのだ!?」

 

いまいち納得いかないワルターは、カーネルに問う。

 

「ここは奴らを泳がせてみるのも一興かと・・・・・」

 

ザゾリガンは方向転換して飛び去って行く。

 

 

 

『おのれ・・・・・この俺様を埃まみれにするとは・・・・』

 

一方のダイノガイストは土埃まみれになった状態で他の三人とともに姿を現した。

 

『うへ、ぶへ!ひどい埃だぜ!』

 

『全くだ!お宝どころか埃まみれになるなんてよ・・・・・』

 

『んん!?』

 

ジェットガイストは二人の方を見る。

 

『い、いや・・・・奥方のことを悪く言ったつもりは・・・・・』

 

『そうそう、奥方の命令はダイノガイスト様の命令と同じだし・・・・・』

 

『ふん。(鈴と弾は無事に逃げたようだな・・・・・バカ兄貴はまるで俺そのものだ。どこで踏み間違えた?)・・・・ん?』

 

ダイノガイストは足元に転がっているお菓子の缶に気がつく。

 

『これは・・・・・』

 

ダイノガイストは箱を手に取る。

 

『どうする?』

 

『どうするもこうもあのガキどもを・・・・・』

 

『お前たちは先に基地に帰ってろ。』

 

『そうそう、基地に帰って汚れを・・・・・って、え?』

 

ホーンガイストはダイノガイストの方を見る。

 

『あの・・・・・ボス、今なんと?』

 

『お前ら揃って、先に基地に帰れと言ったんだ。』

 

『ボスはどうするんで?』

 

『俺は少しこの辺を見てから帰る。』

 

『そ、そうすか。』

 

そう言うとホーンガイストとアーマーガイストは恐竜形態に戻り、地中へと潜って行った。

 

『ジェット、お前も帰れ。』

 

『でも!』

 

『帰らないと今度はロープで体を縛るぞ。』

 

『ろ、ロープで!?』

 

『嫌だったら・・・・』

 

『喜んで♡』

 

『・・・・・・・・しょうがない奴だ。』

 

そう言うとダイノガイストとジェットガイストは人間台サイズにまで縮まる。

 

『・・・・・それが例のタイムカプセル?』

 

『ああ、やはり五年近くも埋めれば表面は錆びるな。』

 

ダイノガイストはその場に座り、缶の蓋を開ける。ジェットガイストは甘えるように寄り添う。

 

『ほう、あの頃の玩具か。』

 

『懐かしいな。』

 

二人が目についたのはファイバードの玩具だった。こちらは錆びている様子はなく綺麗な状態のままだ。

 

『ん?これは何だ?』

 

ダイノガイストは缶中に入っている一通の封筒を見る。名前は千秋だった。

 

『ふん、あのバカ兄貴のか。そう言えばこの中に手紙を入れていたな。どれどれ・・・・・』

 

二人は手紙の内容を読む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうにか諦めたようだな。」

 

弾は、後ろを見ながら確認する。

 

「よかった~。」

 

「これでどうにか家に帰れそうね。」

 

『いや、皆はこれから私と一緒に第二のパワーストーンを探すのだ。』

 

「「「「ええ!?」」」」

 

ドランの一言に全員が思わず口を開く。同時に両サイドのドアから双眼鏡と懐中電灯が出て来た。

 

「これは?」

 

「どう見ても懐中電灯だけど?」

 

弾と千秋はそれぞれアイテムを取ってみる。今度は鈴の座っている席の目の前に台座が出て来てバッチのようなものが置いてあった。

 

「私はバッチ?」

 

『それらは、私がパワーストーン探しのために準備した「ゴルドシーバー」「ゴルドライト」「ゴルドスコープ」だ。』

 

「へえぇ・・・・・」

 

「ねえ、ドラン。私の分は?」

 

『すまないが三人分しかない。』

 

「しょぼん。」

 

「まあ、もらえる物なら記念にもらっておくわ。」

 

鈴は早速ゴルドシーバーを胸に付ける。

 

「うん?」

 

弾は自分の持ってるゴルドスコープの液晶画面の部分が光っていることに気がづく。写っているのは三角錐の物だった。

 

『第二のパワーストーンはこの形の示す所にあるという。心当たりはないか?』

 

「これって・・・・・」

 

「どう見てもエジプトだな。」

 

『エジプトとは?』

 

「ちょっと世界地図写して。」

 

四人はゴルドスコープに写された世界地図でアフリカ大陸に指を指す。

 

「ここよ。」

 

『心得た!』

 

そう言った瞬間、ドランは道を外れて海に飛び込んだ。

 

「「「「えっ!?うっそでしょ!?」」」」

 

 

ドランは水中に潜伏するとライトをつけて何事もなかったかのように進み続ける。

 

「この車、海の中も走れるんだ・・・・・」

 

「うわあぁ・・・・・・魚が泳いでいてロマンチック・・・・」

 

「って言っている場合じゃないだろ!?」

 

千秋にツッコまれて全員思い直す。

 

「そ、そうよね。私たちこれ以上へんなことに巻き込まれるのはごめんよ!!」

 

「俺だって家の用事があるし。」

 

「私も同じ。」

 

『私に話を聞いてくれ。』

 

ドランは窓を閉めると映像を映す。

 

『レジェンドラを守るために作られた私たち八人の勇者は、自分を目覚めさせた者のみに忠誠を誓う。すなわち、悪の心を持つ者に復活させられた勇者は悪の勇者となってしまうのだ。』

 

「えっと・・・・・つまり、残りのパワーストーンがもしガイスターに奪われたら・・・・・・」

 

鈴はちょっと想像してみる。すると大笑いしたダイノガイストが地球を握り潰す妄想が浮かんだ。

 

「・・・・・・不味いわね。」

 

『私は、レジェンドラを守るために残りすべてのパワーストーンを手に入れなればならないのだ。』

 

「あのちょっと質問。さっきからはなしに出てくるレジェンドラって、一体何なんだ?」

 

千秋はドランに言う。

 

『レジェンドラ、それは黄金郷と呼ばれた超文明の名だ。』

 

「お、黄金郷!?」

 

「超文明って・・・・・ずいぶん昔の戦隊にそんなのいたような・・・・」

 

「レジェンドラ・・・・・」

 

『レジェンドラがどこにあるのか、私にもわからない。だが八人の勇者が揃ったとき、レジェンドラへの道は明らかになるだろう。私はレジェンドラを心悪しき者から守りたい。頼む!私に力を貸してくれ!』

 

 

四人はそれぞれのレジェンドラのイメージを思い浮かべてみる。

 

「レジェンドラ・・・・・・(全てが金でできた街)」

 

「レジェンドラ・・・・・(二十年くらい前の某戦隊のイメージ)」

 

「レジェンドラ・・・・(ド〇えもんに出てくる未来都市)」

 

「レジェンドラ・・・・(聖闘士〇矢に出てくる聖域)」

 

四人は思わず目を輝かせる。

 

「え~っと、つまり、残り七つのパワーストーンを集めて・・・・・」

 

「俺たちが復活させれば・・・・」

 

「レジェンドラの場所がわかるってことね!?」

 

『そうだ!』

 

「よし!こうなったらみんなで協力しましょう!」

 

「俺も!」

 

「俺も!店の時間が空いたとき限定だけど。」

 

「私も!」

 

『ありがとう!わかってくれたか!皆の気持ちに感謝する!』

 

ドランは急いで目的地へと進んで行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上空 ザゾリガン内

 

一方、一時撤退したワルターは人工衛星を通じながら移動しているドランたちの行き先を推測していた。

 

「フフフ、次のパワーストーンがあるところまで私を案内してくれよ。黄金郷・レジェンドラ、そこには人類が未だかつて手にしたことのない超パワーが秘められているという。このレジェンドラの石板にはそう記されていた。いずれ全てのパワーストーンから勇者を復活させ、その超パワーを掴んで見せる!」

 

「ワルター様!予測到達地点が判明しました!」

 

部下はパネルを操作し、地図に移す。

 

「ふむ、エジプトか。じい!至急本国へカスタムギアの補給要請を!」

 

「かしこまりました。」

 

ワルターの命令にカーネルはお辞儀をしながら言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デッデッデッデッ、デ~デッ、デッデッデッデッデッ!デー!(アイキャッチ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガイスター基地

 

ダイノガイストの命令を受けてホーンガイストとアーマーガイストはトボトボガイスター基地に戻ってきていた。

 

『ったくよ!あの勇者すら手にすればまだ別だったのかもしれねのにな!』

 

ホーンガイストはため息をつきながら酒を飲む。

 

『だが、奥方が俺たちに見つけさせようとした「宝」、本当にそのパワーストーンって奴だったのかイマイチ、ピンと来ねえな。』

 

向かい合って一緒に飲んでいるアーマーガイストはさりげなく言う。

 

『それはどういう事だ?』

 

『だってよ、ボスにベタ惚れのあの奥方だぜ?ボスとは夜はああだこうだやっているし、戦闘能力は俺たちよりも上だし、ボスのことを誰よりも理解している。そんなあるかどうかわからなかったモンを俺たちに場所まで指定させて探させるか?』

 

『う~ん、確かになぁ・・・・・奥方はいつもボスの傍から離れねえし、出撃するときもボスと一緒に行動して俺たちに命令を下すことはめったにねえ。そんな奥方がボスの名義使って探させに行くなんてなんか引っかかるぜ。』

 

二人は頭をひねりながら考えるが当然答えが出るはずもない。

 

『まあ、ボスと奥方は人間の姿になれるんだし、ひょっとしたら外へデートをしたいから遠回りな方法使ったんだろうな。』

 

『いつも俺たちがドジこくからな。たまにはボスの自由にさせておくか。』

 

二人はテレビを付ける。

 

『そう言えば今日はロードショーで「新エ〇ァ・FINAL」やるんだっけな?』

 

『ちなみにお前はどっちだよ?俺は惣流派だぜ?』

 

『そこは式波だろ?まあ、俺はマ〇派だな。新キャラで可愛いじゃん。好みだし。』

 

『てめえ、旧劇舐めんなよ?』

 

『それはそうとプテラとドクター、部屋で何やってんだ?サンダーはもう寝てたから気にしてねかったけど?』

 

『あいつらのことだ。どうせ、新兵器のテストでもしてんだろうよ?』

 

『そうだな、おお!始まった、始まった。』

 

二人はつまみのピーナッツを摘まみながらテレビを見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

織斑宅

 

『・・・・三年前とちっとも変わっておらんな。』

 

ダイノガイストは家の前に立ちながら言う。幸い夜が更けていたこともあり見られる心配はない。彼は早速玄関の鍵を開ける。

 

「なあ、こうも勝手に入っていいのか?」

 

中間形態になった箒が心配そうに聞く。

 

『元は俺の家だ。問題ない。』

 

「だが、もし千冬さんとかがいたら・・・・」

 

『あれを見る限りではおそらくあのバカ姉は寝ているだろう。それにバカ兄は鈴と共に帰って来ていない。』

 

ダイノガイストは音を立てることなく家の中へと入って行く。中は、ある程度片付けられていて綺麗に見えるが一部屋だけ異様に酒臭かった。

 

『ぬう・・・・俺の部屋か。』

 

ダイノガイストはそっと戸を開く。すると、入り口付近は缶ビールが大量に入ったゴミ袋がいくつかあり、ベッドでは酔っぱらった千冬が下着も身に付けないで一夏のベッドで眠っていた。彼女の手には一夏の写真がある。

 

『・・・・・・・バカ姉が。俺の部屋を何だと思っているのだ。』

 

「まさか・・・・・千冬さんにこんな趣味があったとは・・・・」

 

ダイノガイストは怒りを箒は戸惑いを覚えた。

 

『とっとと、このバカ兄の手紙を置いて帰るぞ。』

 

「う、うん。」

 

二人はさっさと部屋を後にしようとする。

 

「・・・・あ、ああぁぁ!!ダメだ一夏!」

 

『「!?」』

 

二人は思わず後ろを振り向く。どうやら千冬の寝言のようだ。

 

「ダメだぁ・・・・・私たちは姉弟だぞ・・・・あぁ・・・・・・」

 

『・・・・・・・』

 

ダイノガイストは腰のカバーを開き銃を取り出すと注射針が付いたカプセルを装填し、千冬に向かって発砲した。

 

「あぁ・・・・・そこ・・・・・・」

 

千冬は気づくこともなく眠っているが寝言は言わなくなった。どうやら麻酔らしい。

 

『バカ姉が。俺の名をそういうふうに言っていいのは箒だけだ。』

 

「一夏・・・・・私も・・・・・」

 

『先に用事を済ませてからと言いたいところだがとにかくこのままでは俺の気がすまん。バカ兄が帰ってくる前に少し掃除する。』

 

ダイノガイストはベッドに下に落ちていたタオルを千冬にかけるとさっさと部屋を片付け始める。

 

『全く、いつまでたっても変わらん姉だ。あいつら(四将)と同じだ。』

 

「は、ははは・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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エジプト とあるピラミッド

 

「ここが例のピラミッドね。」

 

鈴たちは目の前にあるピラミッドを見る。エジプトに到着して情報収集した結果、このピラミッドにパワーストーンらしきものが収められているらしいという情報だ。

 

「じゃあ、ドランは少しそこで休んでなさい。」

 

『すまぬ。目覚めたばかりとは言え、こうまで疲労していようとは・・・・』

 

「いいんですよ、そもそも日本からエジプトまで行くこと時点がすごいことだし。ISだって、できるとは思えませんよ。」

 

申し訳なさそうに言うドランに対して蘭は言う。

 

「よし、じゃあ、急いで取ってくるか!」

 

「「「おう!!」」」

 

四人はピラミッドをよじ登り、入り口から入って行く。

 

『・・・・・頼んだぞ、主たち。』

 

 

四人は薄暗いピラミッドの中を歩き続ける。幸い千秋がゴルドライトで明かりを照らしているため視界には問題ない。

 

「しっかし、こういうところは不気味だな・・・・・よくトレジャーハンターもんの映画でこういうところあるけどなんかしら仕掛けがあるんだろうな。」

 

「仕掛けってどういう事よ弾?」

 

「鈴、分からねえのか?こういう狭い通路にはな、どこかに巨大な岩が転がってくるよな仕掛けをセットして侵入者をひき殺すんだよ。」

 

「うわぁ・・・何それ・・・・怖いじゃないの。」

 

「まあ、大丈夫ですよ!お兄ぃが言う事はあまりあてになりませんから!」

 

「蘭、そういう言い方はないだろう?」

 

「だって、所詮は映画でしょ?そもそも棺桶を置く人たちはそんな仕掛けを作るんだったらどうやって外に戻って行くのよ?」

 

「それは・・・・・」

 

「そう言うものは映画を楽しませるための要素よ!だからこういうところにそんな仕掛けは・・・・・・・」

 

蘭がそう言いかけた直後、何かを踏んだ。すると後ろから何やらゴロゴロと物音がしてきた。

 

「これって・・・・・」

 

「ま、まさか・・・・冗談でしょ?」

 

「・・・・・でもないみたいだ。」

 

四人の後ろから巨大な岩が転がってくる。

 

「「「「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」

 

四人は慌てて走って逃げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピラミッド 外

 

『主たち、果たして無事に戻ってこれるだろうか・・・・』

 

ドランは車の状態で鈴たちを心配する。

 

『ぬっ!?』

 

ドランが遠くを見ると巨大なザゾリガンが戦闘機を数機従えてこちらに向かって来ていた。

 

 

 

 

「とうとう見つけたぞ。」

 

ザゾリガン内部ではワルターがソファーに座りながらドランの姿を確認していた。

 

「カスタムギア軍団、出撃!」

 

ワルターの指揮でザゾリガンのカタパルトからカスタムギアが次々と発進していく。

 

 

 

『来るか!チェーンジッ!!』

 

ドランは車からロボットの姿へと変形し、迎え撃つ準備をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピラミッド内

 

鈴たちはその後さまざまな罠にはまった。

 

槍に刺さりかかり、毒グモと毒蛇から逃げ、落とし穴に落ちる。そして、気がつけば薄暗い空間に四人揃って倒れていた。

 

「う、う・・・ん。みんな無事?」

 

「なんとかな。」

 

「ほらな、蘭。お前もたまには俺の言うこと聞けよ・・・・」

 

「うん。悪かったわよ。私が馬鹿でした(ぐすっ)。」

 

四人は目の前に何かの石像があることに気がつく。

 

「これは・・・・・スフィンクスか?」

 

「多分。でも、なんで外じゃなくて中に作ってあるのかしら?」

 

鈴は不思議そうに石像に近づく。その直後、石像に目が光った。

 

「ひっ!?」

 

『私の名はスミーンクス、パワーストーンを守護する石像なり。』

 

「「「「ス、スミーンクス?」」」」

 

「なんか中途半端な感じの名前・・・・」

 

『少年少女たちよ、パワーストーンが欲しくばその命を懸けて私の出す問題に答えよ。私の問題は・・・・』

 

「はーい!知ってまーす!」

 

蘭が一番乗りに言う。

 

「朝は四本足、昼は二本足、夕方は三本足の生き物は何だって問題でしょ?答えは人間よ!」

 

「なんだ、問題出す前に終わってんじゃねえか。」

 

『ブウ―――――――――!!!』

 

「えっ!?」

 

スミーンクスの答えに蘭は動揺する。

 

『私はスミーンクス、スフィンクスとは違うのだ。あれを見よ。』

 

スミーンクスが言うと同時に四人の後ろに三台の?のマークの付いた台と?のマークが上に載っているピラミッド型の被り物が現れる。

 

『私の出す問題は全部で百問。お前たちは四人いるから本来は四百問・・・・と言いたいところだが生憎台座が三台までしかないから三百問答えてもらう。一問の間違えも許さん!』

 

「「「さ、三百問!?」」」

 

「また、私だけ省かれている・・・・・」

 

自分だけ抜きにされてショックを受けている蘭を除いて三人は相談をし始める。

 

「どうする?流石に一問も間違いなしじゃきついぜ?」

 

「でも、ここまで来たんだから手に入れるしかないでしょ!?」

 

「でも、一問も間違えずにって言うのは・・・・・」

 

「う、うわあぁぁ~~!!」

 

「ん?蘭?」

 

弾たちが後ろを向くとショックのあまりに泣き出した蘭の姿があった。

 

「どうして?どうして、今日に限って私だけ省かれているの?どうして?あんまりよ~!」

 

蘭はスミーンクスの方を見る。

 

「スミーンクス、私たち一様まだ子供なのよ?」

 

『いや、見ればわかる。』

 

「この時期はまだ失敗を重ねて成長していく大事な時期なのに一問も間違えないなんてあまりにもひど過ぎじゃないですか!」

 

『ひ、酷過ぎるか?』

 

「「「はい、十分厳しいです。」」」

 

「それに私を抜きにするなんて、うわわあぁーん!一応兄よりもできるうわあああーああ!できる自信があったのにああーッ!」

 

「やばい、蘭の奴ガチ泣きになっている・・・・・」

 

『では、特別の特別に一問だけ間違いを許してやろう。』

 

「じゃあ、俺たちは三人で答えるから三問までオッケーと言うわけで!」

 

『えっ!?』

 

「だって三倍もやるんだから当然じゃないのよ?」

 

『うーむ、できる奴らだな。』

 

スミーンクスは納得したように言う。

 

「じゃあ、早速始めましょうか。」

 

鈴はさっさと被り物を被る。一方弾は蘭を泣き止ませながら一緒に台に立つ。

 

『それでは第一問を始める。第一もーん!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 




近いうち番外編でブロリーMAD的な内容をやる予定。

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