あっ、でも今の時代の作成陣じゃ厳しいかな?
スポンサーのタカラも今はトランスフォーマーやっているし。
無人島
「・・・・・・・・何で毎朝こうなるんだ。」
ダイノガイストは目の前の光景を見ながら思う。目の前には髪を解いた箒の後姿があり、自分の体に乗るようにして一緒に風呂に入っていた。
「・・・・・・・箒。」
「ん?」
「・・・・・せめてタオルだけでも自分の体に巻け。と言うよりはなんでいつも一緒に風呂に入らねばならんのだ?」
「だって・・・・・・・一夏と一時も離れたくないんだもん。それに・・・・・・・・一夏に抱きしめられていたいから。」
「・・・・・」
箒のさり気ない言葉にダイノガイストは黙るしかなかった。
「・・・・・・風呂から出て、朝食を終えたら今後の計画を言うからな。」
「はーい。」
箒は笑いながら抱きつくのであった。
無人島の砂浜
「ここがガイスターの本拠地か。」
箒がいちゃついていた頃、束は密かに無人島に上陸していた。
『あの・・・・・・・ほんまに行くんでっか?』
後ろではトレイダーが心配そうに言う。
「うん、許してはもらえないだろうけど。」
『許してもらえんなら行かんほうがええがな!束はん、ダイノガイストはんに殺されまっせ!?』
「大丈夫だよ、トーくんには被害が出ない様にしてあげるから。それじゃあ、束さんの超ビックリドッキリメカ『束マウス軍団』発進!!」
束がボタンを押すと同時に小型のネズミの様なメカが無数にダイノガイストが潜んでいると思われる洞窟へと潜入していく。
「さあ、いっくんと箒ちゃんは何をやって・・・・・・・・・・・ブッ!?」
次の画像を見た瞬間、束は鼻血を噴出した。
『およ?一体どなんした・・・・・・ありゃりゃ・・・・』
鼻血を噴出していた束を見ながらトレイダーは何となく察した。
『いくらなんでも風呂の盗撮はあかんがな。』
そこには風呂でいちゃついている二人の姿があった。但し・・・・・・タオルは巻いていない。
『ん~~~~でも、AVとして売れば売れっかも・・・・・・・・あかん、そんなことしはったら本当にダイノガイストはんに殺される・・・・・・』
トレイダーは束の鼻にティッシュを詰めながらそう思った。
「ムムム・・・・・・・箒ちゃん・・・・・いつの間にいっくんとそんな関係にまで発展していたとは・・・・・・束さんはうれしいよ・・・・」
『もう帰った方がええがな。これ以上関わるとわてら本当に・・・・・』
「大丈夫だって!ほら、風呂から出て来た!」
束はモニターを見ながら二人の観察をする。
『束はん、これってプライバシーの侵害ちゃうか?』
「バレなければいいのだよ!バレなければ!」
束はモニターで黙々と観察を続ける。食事を終えるとダイノガイストは本来の姿へと戻り、箒も中間形態へと変化する。
「おぉ・・・・・・流石箒ちゃん、ボディーラインがピッチピッチだね~!」
『あかん・・・・・・これ以上関わっとたら、わて、本当に殺されてもう・・・・・』
「何やら計画を話しているようですね。」
「クーちゃん、音量を上げて。」
クロエは盗聴するため、音量を上げる。するとダイノガイストの声がラボ内に響いてきた。
『これまでは「ドライアス」の行方を掴むために亡国機業の支部を虱潰しに叩き潰してきたが一向に手がかりが掴めん。拾ったものといえば連中が使っていたISとトレイダーに奴隷として売り飛ばしたIS最強思考のバカ共だけだ。』
「それでも十分すごいことだと思うが・・・・・」
『このままでは埒が明かん。それに宇宙船を買える金額になるまでまだ資金が足りん。だから、今回はIS企業の一つを襲う。』
「狙う場所は?」
『フランスの「デュノア社」だ。量産機ISのシェアが世界第3位の大企業だが、第三世代の開発が遅れているからいずれは消える。だから、あの企業のISコアを全ていただく。』
「一夏。」
『ん?』
「今まで売り飛ばしたISはみんな亡国機業の物だったからそこまで騒ぎにはならなかったが今回のはさすがに大騒ぎになるんじゃないか?」
『フフフフ、それも狙いだ。』
「えっ?」
『ガイスターの存在を見せつけ、現在世界最強の兵器と言われているISの下らぬ思想を徹底的に破壊する。今回の計画もそのうちの一つよ。』
「女尊男卑の社会を崩壊させるというのか?」
『元はといえば俺たちの肉親によって引き起こしてしまった世界だ。なら、俺たちがこの星を去る前にやっても悪くはない。』
「ああ・・・・・・・そうだな。この間のハッキングで白騎士事件が姉さんたちが引き起こしたというのもわかったし。」
箒は納得しながらダイノガイストに寄り添う。
『それにドライアスのことだ。俺たちが暴れていれば焦りで尻尾を出す。そのときは叩き潰してくれる!』
ダイノガイストは目を光らせながら言う。
「・・・・・・・・・・」
『束はん、どないします?』
「・・・・・・・」
束は黙ってラボの外に出る。クロエも何かを察したのか後ろに着いて行く。
『ちょっ!?どこへ行くんや!?外に出たら仕掛けてあるセンサーに反応してしまいまっせ!?』
トレイダーは慌てて二人を取り押させようと頭部からプロペラを出して止めよとするが時すでに遅く、センサーが反応してしまった。
『あ!あかん!もうこれはどうにもなりまへん!わてだけは先に失礼させてもらいまっせ~!!』
トレイダーは体から分離しようとしたが島のいたるところに罠が設置されてあるため、あっさり、ネットで捕らえられてしまった。
『あ~~~~わての人生ここでオワタ/(^o^)\』
『人間が・・・・・・・この島にノコノコとやってくるとは命知らずな奴らだ。』
ダイノモードのダイノガイストを目の前に束とクロエ、そして、トレイダーはロープで拘束されていた。ダイノガイストの肩の上にはジェットガイストの姿へとなった箒が乗っている。
『トレイダー・・・・・まさか貴様が案内して来るとはな。』
『い、いや~~~~~その~~~~~』
『貴様のおかげで仮の基地であるこの島を捨てなければならなくなった。この責任どうしてくれるつもりだ?』
ダイノガイストはトレイダーに詰め寄った。
『堪忍してえな~!わてだって好きでこんなことしてるわけじゃないんやで~!客人に手頃な無人島はないかって聞かれて見せに来ただけやさかい~!』
トレイダーはトレイダーなりに束を庇おうとしていた。しかし、それが逆に怪しまれた。
『ほう?俺様の居場所を知っているはずのお前がなぜここを紹介するんだ?』
『あっ・・・・・・(やってもうた・・・・・)』
「トーくんは悪くないよ。」
焦っているトレイダーの隣で束は冷静な顔で言う。
『女、お前とは話していない。話をしているのはこの宇宙商人だ。』
「うんうん、トーくんは、ここへの案内をしてくれただけ。私の依頼でね。」
『・・・・・それで何をしに来た?』
ダイノガイストは束の方をじっと見ながら言う。
「君たちに謝りに来たんだよ。」
『・・・・・・・なんだと?』
「もう他人の様に話すのはやめようよ、いっくん。箒ちゃん。」
束は真面目な顔で言う。ダイノガイストはしばらく黙った。
『・・・・・貴様、何を勘違いしている?』
「隠さなくてもいいよ。君たちの秘密は既に盗聴済みだから。」
『・・・・・・』
再びダイノガイストは黙る。肩に乗っていたジェットガイストは不安そうなしぐさを見せる。
『い・・・・じゃなくてダイノガイスト様・・・・あの女の戯言に・・・・』
「いっくんとの朝のお風呂は気持ちよかった?箒ちゃん。」
『!?』
束の一言にジェットガイストは思わず滑り落ちて尻餅をついた。
『な・・・・何故そんなことを・・・・・』
「二人には悪いと思ったけどスパイメカで見ちゃいました。ゴメンね♡」
『あ・・・・あ・・・・・・』
ジェットガイストは顔を隠しながら固まってしまう。当のダイノガイストはプライベートを覗かれていたことに対して、怒りのあまりに咆哮を上げた。
『グウウラアァァァァァァァァァ!!!』
『あかん・・・・・完全に切れてもうた。』
ダイノガイストはダイノモードからロボットモードへと変形する。
『チェーンジッ!!ダイノガイストォ!!』
ダイノガイストは束を掴み上げ、自分の顔の近くにまで持って行く。
『篠ノ之束!そこまで覗くとは許せん!!』
「うわ~~捕まった~。」
ダイノガイストが怒っているのに対して束は気が抜けたような声で言う。
『い、一夏!』
流石のジェットガイストも止めようとするがダイノガイストは黙ったまま束を見る。
「ぐわあ~~~~苦しい~~~助けて~~~~」
『・・・・・貴様、力も入れておらんのに紛らわしいことを言うな。』
「てへ、バレちゃった?」
『本来ならここで握り潰してやりたいところだが俺にも箒をこんな体にしてしまった責任がある。』
ダイノガイストは、束を下す。
『あり!?ダイノガイストはんが怒りを収めよった!』
ダイノガイストの態度にトレイダーは驚いたようだった。
「束さんこそ、謝るよ。さっきの盗聴の件も含めて全てね。」
『全てか・・・・・どういう意味か分かっているのか?』
「もち。一つは私とちーちゃんの二人で引き起こした『白騎士事件』によって広まってしまった女尊男卑社会、もう一つは私が政府から逃げたことから箒ちゃん一人ぼっちにさせちゃったこと、そして、誘拐事件の時に二人を助けることができなかったこと。私の口から言えることはこれぐらいかな。」
束は、二人に向かって土下座をする。
『ね、姉さん・・・・・』
「本当にゴメン!箒ちゃん!箒ちゃんに何もしてあげられなくて!体が不自由なのにもかかわらず私の個人的な我侭で寂しい思いをさせちゃって!私が憎いのはわかるけどこれは本心からの謝罪だよ!」
束はジェットガイストに向かって言うと今度はダイノガイストに向かって言う。
「いっくんにも申し訳ないことをしたよ!そんな姿になる前に助けることができずに・・・・・・だから、私はどうなっちゃってもいいよ!さあ!束さんを煮るなり焼くなり好きな処刑方法を選びなさい!」
束がそう言うとそれまでトレイダーの隣で拘束されていたクロエが自力でロープを解き、そのロープで彼女を更に逃げられないように拘束した。ダイノガイストは人間台サイズに縮、黙ってダイノブレードを引き抜くとゆっくりと束の方へと歩いて行く。
『い、一夏・・・まさか!』
ジェットガイストも人間台サイズにまで戻り止めようとする。だが、ダイノガイストはダイノブレードを束へと振り下ろす。
『一夏!』
「・・・・・」
『ああ、もう見てられんわ・・・・』
「・・・・・・・・どうしたのいっくん?」
束は無事だった。ダイノガイストは彼女を拘束していたロープを切っただけでダイノブレードを戻した。
「いっくんも束さんを恨んでいるんでしょ?」
『俺は・・・・・・俺は既に織斑一夏ではなく宇宙海賊ガイスターの首領ダイノガイストとして生きている。長年生きている中で言えばそんなことは小さいことだ。それに貴様は箒の姉だ。責任を感じているというのなら傍に居てやって欲しい。それだけのことだ。』
「いっくん・・・・・」
『だが、俺と箒はこの星から去るつもりだ。その前に貴様とあのブラコンのバカ姉が作ってしまった世界は徹底的に壊させてもらう。いいな?』
「うん、いいよ。」
『・・・・・』
『ね、姉さん・・・・・』
束のあっけない一言に二人は思わず言葉を失う。
「正直言ってISを世に出すのは早すぎたと思うしね。いっくんがその気なら今あるISコア全部トーくんに売り飛ばしてもいいよ。その代わり・・・・・」
『な、何だ・・・・・』
「束さんも一緒に連れてってくれ!!」
『『・・・・・・はッ?』』
「私の夢は飽くまでも宇宙への進出、IS以外で行ける方法があるならどんな方法でもOKなんだよ!だからお願いね!」
束はそう言うと後ろにいるクロエの方を見る。
「クーちゃん、見ての通りこれから私はこの組織に入ることにするからいいね?」
「私は別に束様がそうするというのなら否定はしません。」
「っというわけでこれからお世話になるね、いっくん!」
『・・・・・・・・な、何なんだ?この切り替えの早さは・・・・』
かくして宇宙海賊ガイスターは篠ノ之束という強力なメンバーを迎え入れたのであった。
ちなみにトレイダーは、その後無事に帰ることができたと言う。
???
『・・・・・・おい、みんな生きてるか?』
一方宇宙では四つの光の球体が漂っていた。
『・・・・・なんとかな。』
『アレ?俺たち死んだ?』
『バカ、まだ生きてるよ。』
『おい!あれを見ろよ!』
四つの球体は目の前にある青い地球を見る。
『地球だぜ!』
『運がいい、取りあえずあそこに逃げて適当な体を見つけて隠れるぞ!』
『早くしないと「カイザーズ」に見つかっちまうからな。』
球体たちは地球へと降りたって行った。
ここでのキャラ
篠ノ之束
いろいろあってガイスターのメンバーに。これから先、どうなりますことやら。
球体たち
地球に来訪。
自分がロボットアニメを見始めたのは「ビーストウォーズ」からでしたが(生まれた年は「黄金勇者ゴルドラン」がやっていたのですが見る機会がなかった)勇者シリーズは、ビデオで見ていました。
エクスカイザーは、「トランスフォーマーV」のスターセイバー総司令官を思い出させます。