帰ってきた幼馴染と女神たち【完結】   作:カット

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今回から劇場版編突入です。

最後の方はオリジナル要素を入れてみました。


劇場版編
64、大会優勝者として


 

俺、小野達也!

私高坂穂乃果!

 

今日は音ノ木坂の卒業式、校舎を回り屋上をあとにした後、校門付近で3年生を見送ろうとしていた!

 

だけど、突然花陽ちゃんにメールが送られてきて、今部室に向かって走ってるの!

 

「「俺(私)たちの物語はまだ終わらないってこと!?」」

 

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「でゅ、デュームです…」

 

「「デューム??」」

 

3年生を見送ろうとした時に来たメールを見て、花陽が穂乃果と俺の腕を部室まで掴んで走って来た。

 

部室につくなりパソコンを操作していた花陽が呟いたのだった。

 

そしてちょうど他のみんなも来た。

 

「ドーム大会です!」

 

『ドーム大会!?』

 

あっ、デュームってドームのことね

 

「アキバドームです!第3回ラブライブの開催がアキバドームでやることを検討しているんです!」

 

「そこってたしか野球やったりするとこだよな?」

 

「そんなおっきなところでやるの?」

 

それは凄いけど、まだ検討してる段階か。

 

「私たち、出演できるの!?」

 

「いやいや、ウチらは卒業したやん」

 

「今月まではまだスクールアイドルよ!

 

「まぁ3月までは在籍してる扱いだからな、でも検討中だしできる今月には無理だろ」

 

今検討してて今月中にできた方が驚くよ。

 

「やっぱりここにいたのね」

 

すると理事長である陽菜さんが入ってきた。一通のエアメールを持って

 

「お母さん」

 

「その顔は聞いたみたいね」

 

ということは陽菜さんも知ってるってわけか。

 

「まだ確定ではないけど、実現に向けて前回の大会優勝者に協力して欲しいって、今知らせが来たのよ」

 

持って来たエアメールを渡された。ニューヨーク行きの航空券みたいだ。

 

「あっ、あと達也くんにはこれ」

 

「これって…」

 

「ずっと渡すの忘れてたけど、達也くん最初この学校に転入決まった時試験生として入ってたでしょ?」

 

「そうですね、普通に過ごしてましたけど」

 

『そうだったの!?』

 

当時生徒会をやってた絵里と希、それと話してある穂乃果以外は驚いていた。そういや言ってなかったな

 

「それで…試験生としてじゃなくて普通の音ノ木坂の生徒とすることが決まってたの。だからこれは試験生用のじゃなくてみんなと同じ生徒手帳よ」

 

なるほど、1つ気になることが…

 

「ちなみに決まってたっていつから……」

 

「2学期始まる前よ」

 

「なるほど、そんな前から…ありがとうございます」

 

結構前だったんだな。まぁ陽菜さんも理事長として色々忙しかったし仕方ないだろう。

一度理事長室に行ったことあったのに…ということは言わないでおいた

 

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「気を付けて行って来てねお兄ちゃん」

「これお守りだよ達兄」

「μ'sの皆さん全員の分ですよ」

 

ニューヨークに行く当日、メンバーは全員空港に集まっている。誰も遅刻いなくてよかった。

 

「ありがとな3人とも、それじゃあそろそろ穂乃果迎えに行ってくるよ、時間だしな」

 

「あのお姉ちゃんのことだし大事な時に寝坊しちゃうかもって心配だったんだよね…」

 

「飛行機の中で寝るかもな、それじゃ」

 

みんなには待っててもらって穂乃果を呼びに行くことにした。場所わかってるしな

 

「穂乃果〜そろそろ行くぞ」

 

「私たち行くんだね、見たことのない世界に!」

 

見たことのない世界か、確かにな。

 

「でも乗り遅れたらいけないぞ」

 

「わかってるって、行こっ!」

「おう!」

 

そのまま2人でみんなのところに戻り無事飛行機に乗ってニューヨークに到着した。

 

 

そして今タクシーに乗るところなんだけど…

 

「絵里!」

 

どうしたんだ?

 

「本当に大丈夫なんですか!?」

 

「大丈夫よ、そのメモ運転手に渡してね」

 

「絵里がこう言ってるんだし大丈夫だって、万が一何かあったら電話してくれ」

 

心配性の海未だし仕方ないか。日本ならなんとかなったかもしれないけどアメリカだもんな。

 

とりあえずみんな乗ったみたいだ。

 

タクシーの中でアメリカに来た訳を話している。

 

簡単に言えば、今の人気度だけでアキバドームを押さえるのは難しい。だから今回の中継でその人気に火をつけようって考えだ。

 

 

話していると無事ホテルについてあとは海未、ことり、凛の3人を待つだけになった。

 

「ちゃんと場所教えたのよね?」

 

「任せて?穂乃果がちゃんとメモを渡してあるから」

 

えっ…待ってそれ大丈夫か?

 

 

その頃海未たちは…

 

「ここが…ホテル?」

 

「違うと思う…」

 

「ん?」

 

凛が渡されたメモと到着した場所を見比べる…

 

「あぁ!?聞いてたホテルと違う!?」

 

「「えぇ!?」」

 

達也の当たって欲しくない勘は当たってしまった。

 

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「うぅぅ……」

 

あの後ホテルに停まってたタクシーで海未たちを迎えに行って無事回収できた。

 

できたけど……海未は泣いてしまっている。気持ちはわかるが……

 

「あはは……海未ちゃんごめん!」

 

「今日という今日は許しません!あなたのその雑で大雑把な性格がどれほどの迷惑をかけたことか!?」

 

「まぁ無事に着いたわけだし…」

 

「それは凛がホテルの場所を覚えていて達也が迎えに来てくれたからです!もしそうでなければ今頃命はなかったかもしれないのですよ!?」

 

「大袈裟だにゃ…」

 

そこまで大袈裟ではないと思うんだけどな、日本の違う県でなら大袈裟ってなるかもしれないけど、初めて来た別の国なんだから怖くなっても仕方ないだろう。

 

「海未ちゃ〜ん、みんなの部屋見に行かない?」

 

海未はベッドにうつ伏せになりながら首を横に振る。

 

「ホテルのロビーも凄かったわよ…」

 

もう一度横に振った

 

「じゃあ近くのカフェに…」

 

またしても横に振った。

 

よっぽど怖かったんだろうな…

 

「気分転換におやつでもどう?カップケーキ買ったんだ〜」

 

「おぉ〜花陽ちゃんナイス!」

 

たしかにいいタイミングだな。

 

「海未も食べるだろ?」

 

「っ、いただきます」

 

よかった。これで食べないって言われたらさすがにな…

 

カップケーキを食べた後はそれぞれの部屋に分かれて学年毎に話していた。

そのため俺と穂乃果が泊まる部屋には誰もいなかった。

 

というかハネムーン仕様になってるとは…まだ早いだろ。

 

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「私あの鉛筆みたいなビル登りた〜い!」

 

夜になりホテルの近くのレストランで夕食を済ませようとしていた。

 

注文する前に明日どこで練習するか話している。

でも穂乃果…さすがにそれはわざと言ってるよな?

 

「ここに何しに来たと思っているんです!?」

 

「なんだっけ?」

 

「ライブです!」

 

「わかってるよ〜」

 

そうだよな、さすがに冗談だよな。

 

「大切なライブがあるんです!観光などしている暇はありません!」

 

それはあるんじゃないの?

 

「幸い、ホテルにはスタジオが併設されていますので、そこで練習しましょう!外は出ずに!」

 

「えぇー!?」

 

「わざわざ来たのに?」

 

「よっぽど今日のことが怖かったのね」

 

海未の気持ちもわかる。俺だって同じ目にあってたら海未と同じこと言ってたかもな。

 

「大丈夫大丈夫、街の人みんな優しそうだったから」

 

「穂乃果の大丈夫は信用しません」

 

「うぅ…」

 

気持ちはわかるけどそんな言い方は…

 

「たしかにラブライブ優勝者として、このライブ中継はおろそかにできないわ」

 

「その通りです!」

 

「でもさ、ライブの場所とかは俺らに任せられてるんだろ?だったらどこでやったらμ'sらしいライブになるか見に行かないとダメじゃないか?」

 

「それは…」

 

「達也の言う通りよ。だから朝はちゃんと起きて練習、その後に歌う場所を見に行きましょ」

 

「それがいいんじゃないか?」

 

「賛成の人〜?」

 

なんか急に多数決になった!?そして海未以外のメンバーが手を上げている。

 

結局絵里が言った通り、朝はちゃんと練習してその後はライブの場所を探すことになった。

 

明日の日程が決まったところで夕食の注文をしたのだが……話には聞いてたけど量多いな。

 

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ホテルに戻りそれぞれ部屋に戻ったため、穂乃果と俺はハネムーン仕様の部屋にいる。

 

「や、やっぱりこういう部屋だとね//」

 

「わ、わかるぞ穂乃果。俺もだから…」

 

ホテル側も意図的にやったわけではないと思う。

それでもやっぱ照れるしいつも以上に意識しちゃうな。

 

「ほ、他のみんなのところは普通なのかな?」

 

「そ、そうだと思うぞ。さすがにここだけだろ…」

 

全部ハネムーン仕様の部屋とか……それはそれで面白いな

 

「なんかこの部屋だと大胆になれちゃうかも///」

 

「えっ?ほ、穂乃果?どういう意味?」

 

だ、大胆なことってまさかとは思うが…

 

「たっちゃん!」

 

「わっ!?いきなりどうしたんだ?」

 

いきなり抱きつかれるとは思ってなかったし変な声出しちまったよ。

 

「ねぇたっちゃん」

 

「な、なんだ?」

 

この状態でその上目遣いはやばい、襲っちまう可能性高いぞ。

 

「一緒に…シャワー浴びちゃう?」

 

「なななな何言ってんだ穂乃果//」

 

コンコン

 

抱きつかれて上目遣いしてきた上にその発言は理性が……と思ったその時、ドアがノックされる音が聞こえた。

 

「誰だろ…いいとこなのに」

 

「と、とりあえず出よっか」

 

「うん」

 

ドアを開けるとそこにいたのは…

 

「絵里?それににこも、どうしたんだ?」

 

絵里とにこが荷物を持って来ていたのだ。なんで?

 

「じ、実はホテル側のミスみたくて私とにこか部屋に泊まる予定の人いたみたいで…」

 

「それであんたたちの部屋にお願いって言われたから来たのよ」

 

お、おいホテルの人…そんなミスしていいのかよ。というかにこ英語…絵里がいたから大丈夫だったのか。

 

「むぅ……せっかく2人きりだったのに……でも仕方ないね、絵里ちゃんもにこちゃんも入って入って!」

 

少し寂しそうにしてたな。まぁせっかく2人きりでいられたからそれでだろうけど…

 

とりあえず一緒にシャワーっていうのはこの状況じゃないよな?ご、合法的に穂乃果と一緒に……うん、言うのやめておこう。

 

「ごめんなさいね?」

 

「絵里ちゃんが謝ることじゃないよ」

 

「それより1つのベッドに4人……入るかしら」

 

にこはその心配か。まぁ俺はソファーでもいいんだけどな

 

「とりあえず3人寝られるか横になって確かめてみたらどうだ?」

 

「もしそれでたっちゃんが入りきらなかったらどうするの?」

 

「ソファーがあるだろ?いいから確かめてみろって」

 

絵里とにこは申し訳なさそうにしてたけど、とりあえず横になってみた。すると3人なら大丈夫そう…というかにこだから3人でも大丈夫って感じだな。

 

「俺は入れそうなにないし3人で使ってくれ」

 

「これだと抱き合って寝るのも無理そうだもんね…ごめんね?」

 

「いいからいいから、絵里とにこもあまり気にするなよ?」

 

「達也ごめんね?」

「悪いわね…」

 

ホテルのベッドで寝てみたいって気持ちもあるがこればかりは仕方ない。

穂乃果と2人きりで泊まる時のお楽しみにしようか。

 

穂乃果たちから先にシャワーを浴びてもらって、みんなに明日の準備や寝る準備をしてもらっているうちに俺も浴びて部屋に戻った。

 

戻ったはいいんだけど…絵里とにこは髪乾かしてあるのになんで穂乃果は乾かしてないんだ?

 

「たっちゃん…髪乾かしてもらえる?」

 

「もしかして…」

「うん…たっちゃんにやってもらいたくて待ってた//」

 

な、なんて可愛いやつなんだ穂乃果は!断る理由はない。

 

「穂乃果の髪の毛サラサラしてて触ってて気持ちいいな」

「っ//恥ずかしいよ」

 

ほんとのことだからな。

それに俺も穂乃果もホテルのシャンプー使ってるのに穂乃果からはいい匂いがする。こんなこと言ってたら変態みたいかもしれないけど…

 

「よしっ、こんなところか?」

 

「うん、ありがと!」

 

そういえば穂乃果の髪乾かすの初めてだったな。何回か泊まることあったけど…

 

「2人の世界に入ってたわね〜」

「私たちもいること忘れてたんじゃない?」

 

「「っ//」」

 

忘れてた。恥ずかしさからか穂乃果は速攻でベッドに入ってしまった。

 

そのせいで俺だけ絵里とにこにニヤニヤされたよ。

 

色々あったが、アメリカに来て1日目は無事終わりを迎えた。

 




劇場版編は今回の話を入れて4〜6話になる予定です。

最後まで楽しんでくれたら嬉しいです。

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