帰ってきた幼馴染と女神たち【完結】   作:カット

24 / 69

今回は1話でまとめました。

タイトルでわかるように今回は合宿です


24、合宿に行こう!

 

「あっつ〜い」

 

今俺たちは屋上にいる。屋上と言っても屋上に出るドアのところだが…

 

「これからもっと暑くなるんだし今から少しずつ慣れてかないとだめだろ?」

 

「それはそうだけどもし熱中症とかになったら」

 

「何のために俺がいるんだ?」

 

「頑張ってる女子を見て何か良からぬ想像を……」

 

…………

「よし、俺もう来なくていいな」

「冗談だよたっちゃん!いたたたた」

冗談でも言っていいこととよくないことがあるぞということで軽いお仕置きをした。

 

「というか馬鹿じゃないの!なんでこんな暑い時にやらないといけないの!」

 

たしかに暑い、だがもっと暑くなるのに今から言ってもな…

 

「こまめに水分補給とかしていかないとな、様子見ながらそこは俺がやるから大丈夫だ」

 

「たっちゃん頼もしい〜」

 

「はいはい、馬鹿なこと言ってないで練習始めるわよー」

「は…はい……」

 

絵里先輩が穂乃果の馬鹿なことを言ってるの無視して練習を始めようと言ったら花陽が怖がってしまった。

まだ慣れてないし仕方ないのかな…

 

「花陽?これからは先輩も後輩もないんだから…」

「はい…」

 

まぁゆっくり慣れていくしかないか

 

「そうだ!合宿しようよ!」

 

「何を急に言ってるんですか⁉︎」

 

海未の言うこともわかる、いきなり合宿しようなんて穂乃果が言うからな。

つーかいきなりすぎだけど今回は賛成できるな。

 

「たしかにいきなりだけど合宿案は俺も賛成だ」

「達也まで!?」

 

いつもはこんな突拍子なこと言わないし海未も驚いた。

 

「まぁでも場所とか費用はどうするんだ?」

 

「海行こうよ海!」

「費用は…」

 

そういうと穂乃果はことりの方に動こうとしたがそれは許さなかった

 

「おいこら、ことりを当てにしようとしたろ」

 

「ちょっと借りるだけだよー」

 

「返す当てないだろ」

 

「うっ……そうだ!真姫ちゃん家なら別荘とかあるんじゃない!」

 

さすがに別荘は……「あるけど」あるんかい!?

 

「ほんと!?それじゃあ貸してもらえない?」

「えっ!?」

 

「穂乃果…急に言っても無理なのでは」

「そう…だよね」

 

穂乃果のやつ涙目になりやがった。つーかちょっと待て、他の人も期待してるような感じで見てるし真姫も「ヴェエ!?」って驚いてるぞ。なんだその驚き方

 

「わかったわよ、聞いてみるわ」

 

『やったー!』

 

どんだけ行きたがってるんだよみんな…

 

「そうだ、ならこの機会にやってしまいましょうか」

「やるって何を…」

 

絵里のやつ何をするつもりだ?

 

その日は教えてもらえなかったが駅に集合してみんな集まった時に教えてもらった。

 

『先輩禁止!?』

 

「えぇ、ライブの時にそんなこと気にして動きが疎かになってはいけないでしょ?」

 

なるほど、さすが3年生。

 

「いい案じゃね?」

 

「そうですね、私も3年生に気を使ってしまうこともありますし」

 

「そんな気遣い感じたことないんだけど?」

 

「だってにこ先輩は3年生って感じがしないにゃ」

まぁ見た目的にも3年生に見えないもんな

 

「3年生じゃないなら何よ!」

「後輩?」

「というか妹?」

「マスコットかと思ってた」

「ぬぁんでよ!?」

 

穂乃果、凛、希先輩が続けて言ったがうん…酷い

 

「それじゃあ早速始めるわよ、穂乃果!」

 

「う、うん…良いと思います…え、絵里…ちゃん?」

「うん、穂乃果!」

「ふぅー緊張…」

 

さすがの穂乃果でもこういうのは緊張するみたいだな。上下関係とかは穂乃果もちゃんとしてるからな、勉強とかもちゃんとしてほしいが……

 

「じゃあ凛も!……ことり、ちゃん」

 

「うん!よろしくね凛ちゃん、真姫ちゃんも!」

「えっ」

みんなは真姫の方を見ていたが「別に今呼ぶ必要ないでしょ」と言ってその場は済んだ。

 

 

--------------------------------------------

 

「おっき〜」

「そう?普通でしょ?」

 

俺たちは真姫の別荘に着いたが想像以上の大きさだったため驚いていた。

そして真姫、これが普通ならほとんどの人の家は……

 

「とにかく一度中に入ろうぜ、荷物も置かないとだしさ」

 

「そうね」

絵里が同意して中に入り部屋を見ていく。

 

「ここ取ったー」

「じゃあ凛はこっちー」

 

穂乃果と凛がベッドに飛び込んで横になった。なにやってんだこいつら…

 

「海未先輩と達也先輩も…あっ」

 

先輩とつけたのに気付いたみたいで海未も「やり直しですね」と言った。

 

「まぁゆっくり慣れていこうぜ、それより」

 

「zzz」

「寝てる!?」

「全く穂乃果は…」

「任せろ海未、寝てるしとりあえず穂乃果のパン全部没収しとこうぜ」

 

「だめー!」

あっ、起きた。この手効きそうだな

 

 

一通り荷物を置き終わったのかみんな外に出ていた。何名かが水着になっているんだが…

そして練習メニューが張り出され……なにこのメニュー!?

 

「これが今回の練習メニューです!」

 

「え、遠泳10km…」

「そのあとランニング10km…」

「お、おい海未…これ男の俺でも無理があるぞ」

「大丈夫です!熱いハートがあればできます!」

 

いや無理…

 

「ていうか海は?」

「海未は私ですが?」

 

このタイミングでボケるなよな…ほら穂乃果も「海未ちゃんじゃなくて海だよ!」って指指してるし

 

「それならここに」

そう言って遠泳10kmの部分を指差す……馬鹿じゃねーの?

だが凛が海未の注意を引きつけている間に穂乃果とにこ、花陽が先頭でほとんどが海へ走り出した。

 

「まぁ今日くらいいいんじゃない?」

「そうそう、こういうことしてる方が先輩後輩の垣根取れると思うしさ」

俺も絵里に賛成…なんか今日賛成すること多くないか?

 

「いいんですか?達也、絵里先輩…あっ」

なんだろ…こんな感じのさっきもあったような…

 

「禁止って言ったでしょ?」

「いきなりは難しいよな」

「達也だって苦労してますよね?」

 

あれ?やっぱそう思われる?でも

 

「達也は普通に私と希のこと呼んできたわよ?だから多分にこのことも…」

「にこは私も呼びやすいですし」

 

ほんとににこは先輩って思われてるのか?まぁいっか

 

「それより達也の言ってる通りだと思うのよ、だから私たちもいきましょ!」

 

「絵里…そうですね、今は遊びましょうか」

 

絵里と海未も海に駆け出していった。さてと俺も行くか

 

 

--------------------------------------------

 

みんな楽しそうに遊んでたな〜

ことりは水鉄砲用意してたしスイカ割りでは花陽が棒を振り下ろす前ににこがスイカを持ってたし…つーかにこのは危なかったけどな。

強いて言うなら真姫が輪に入ろうとしてなかったことくらいか。

 

たくさん遊んだ後買い出しに行くことになって真姫と希、それに俺も行くこととなった。

 

「2人ともどういうつもり?」

歩いている途中にふいに真姫が聞いてきた。

 

「何がだ?」

「ウチもなんのことかわからんで?」

 

俺はただ単純に男手があった方がいいと思っただけなんだけどな、希は多分真姫がなかなかみんなの輪に入っていかないことを気にしてたからだと思うが…

 

「とぼけないでよ、なんで私にここまで関わってくるのよ」

 

「本当はみんなと仲良くしたいけどなかなか素直になれない…違う?」

 

とりあえずここは黙っておくか、希がついてきた理由ある程度予想できてたからな。

 

「私は普通にしてるだけで…」

 

「そうやって素直になれないのよね」

 

あれ?関西弁じゃない?なるほど、真剣な時は関西弁取れるんだな

 

「……」

「私は知ってるのよ、あなたに似たタイプの人を」

 

絵里のことかな。でもなんだろ…自分のことも含んでる気がするのは俺だけか?

 

「何よそれ…」

 

「さっ、早く買い物行こっ、みんなお腹すかせちゃうよ?」

 

言いたいことを言い終わったのか話し方がいつも通りに戻った。

それにたしかに買い物いかないとみんなの夕食も遅れるから再び歩き出した。

 

 

-----帰宅後------

 

俺はキッチンに立って料理をしている。人数多いしカレーでいいかという感じで作っている。

花陽からはご飯を別にと言われてるからその通りにして他の人はルーと一緒によそった。

 

サラダも用意しようとしたんだが…いつの間にか人数分並んでいて近くにいたのは…

 

「なぁにこ、これにこがやったのか?」

 

「えぇそうよ?カレーだけじゃ栄養バランス悪いでしょ?多分達也も用意するつもりだと思ったしやっておいたのよ」

 

「それは助かる、ありがとな!そんじゃ持っていくか」

 

栄養バランス考えるあたりにこも普段から料理すんのか?

するみたいだった。持っていったらにこは料理人に任せるのでは?という話になって最終的には開き直って「今時のアイドルは料理もできないとダメなのよ!」と言った。

 

「それに私はサラダを用意しただけよ?」

 

「えっ、じゃあカレーはたっくんが…」

 

「そうだけどそれが?」

 

『…………』

おいなんでみんな黙るんだ?

あとでにこに教えてもらったことだが俺は女心に疎いみたいだな。理由は教えてもらえなかったが…

 

 

とりあえずみんな食べ終わってこの後どうするか話し合っていたのだが

 

「花火をするにゃ!」

「いえ、練習です」

「本気?」

「えぇ、今日はたくさん遊びすぎてしまいました。なので練習です」

 

合宿初日で花火というのもどうかと思うが今から練習という案に比べたらマシか。

 

「雪穂〜お茶〜」

「家ですか!」

 

うん、穂乃果は……うん

 

「やっぱり花火がいいにゃ!」

「いえ、練習です」

 

「おい海未、さすがに今から練習は難しいだろ。今日はもう風呂入って休んで明日やった方が効率いいと思うぞ?」

 

「せやせや、花火もその後やったらええやん?」

おっ、希も加勢してくれるのは心強いな。

 

「そうですね、その方が効率が良いですね」

 

「そんじゃみんな入って来いよ、その間に食器とか洗っとくからさ」

 

「えっでも…」

「そうよ、自分で使ったものは自分で…」

 

花陽と絵里が申し訳なさそうにしていたが正直やってくれない方が助かる。なぜなら…

 

「いいって、そんなことしてたら俺の暇な時間が増えるだけなんだからさ」

 

「それが本音ですか…なら達也に任せましょうか」

「そうね、それが本音みたいだし…それじゃあ悪いけどお願いするわね」

 

「その前に穂乃果ちゃん起こさない?」

 

洗い物は俺がすることになったが寝ているやつがいたことを忘れてた。

そういや…

 

「さっきお茶欲しいようなこと言ってたし熱々のお茶かければ起きるんじゃね?」

 

『鬼っ!?』

 

「それは酷いよたっちゃん!」

起きたな

 

「さっ、穂乃果も起きたしみんな風呂行って来いよ」

 

『は〜い』

そう言ってみんなは風呂入りに行った。

その間に食器を洗い始める。この量は意外と時間かかりそうだけどすぐ上がってくるってことはないだろうしゆっくり洗い物ができた。

 

 

--------------------------------------------

 

「たっちゃんお待たせ〜」

 

洗い物が終わりソファーで横になってたらみんな上がってきた。

うん、風呂上がりの女の子っていい匂いするよな。………聞かなことにしてくれ

 

まぁそんなわけで俺も風呂に入ってるんだが……1人でこの広さ?まぁでもみんなが入った後のお湯だしよしとしよう

 

 

風呂から上がってリビング?に戻ると人数分の布団が敷かれていた。こいつらはみんなで寝るんだなと思ったら

 

「な、なぁ…なんで布団10枚敷かれてるんだ?」

 

「えっ?だって10人全員ここで寝るには10枚必要でしょ?」

 

あっれ〜なんあ俺もここに寝ることになってない?

「いやいや、女子9人のところに男1人で寝ろって…」

「みんないいって言ってたからたっちゃんに拒否権ないよ」

「あっ…そう」

こいつら男1人の気持ち考えてねぇな…まっいっか、寝るだけだし

 

 

電気を消してみんな寝た……と思ったが眠れてるのは海未だけだった。なんか俺も寝てるように思われてる。なんも反応してないからな

 

少しすると何か音が聞こえてきた。電気をつけると穂乃果が煎餅を食べていたみたいだった。

何か食べれば眠れるのではということだったがただうるさくなっただけだった。

 

少ししたらさっきよりもうるさくなった。原因は……

 

「いくら合宿だからってこんなことしたらダメやろ」

寝返りを打って薄めで様子を見ると枕投げが始まった。

盛り上がっていたが海未の顔の上に複数の枕が当たった…これはみんなご愁傷様……

 

「これは何事ですか?」

「え、えっと……」

「明日は朝から練習をするといいましたよね?」

「う、うん…」

「なのにこれはどういうことですか?」

 

あ〜あ、海未が寝ているところを起こされるの嫌いなこと穂乃果やことりは知ってるはずなのにな〜

 

「お、落ち着い…ぶはっ⁉︎」

「投げた枕が見えない…」

「は、ハラショー……」

 

どうやら海未が投げた枕がにこに当たってそのにこは気絶したみたいだ。

そして穂乃果、絵里と被害者が出ていき花陽と凛が狙われている。仕方ないな…

 

ちょうど希と真姫が投げようとしているしそれに合わせて投げたら3つとも海未にあたり寝かせることに成功した。

 

「真姫ちゃん、希ちゃん」

花陽と凛は投げた態勢のままになってるから2人にしか気付かなかった。でも

 

「ウチたちだけやないよ?」

「「えっ?」」

 

「全く…いつまで達也はそうしてるつもり?」

「いたたた」

 

まさか耳を引っ張られるとは…しかも意外と力あったぞ

 

「達也くん起きてたの?」

「寝てるかと思ったにゃ」

 

「あんなうるさい中で眠れると思うなよな〜」

 

とりあえず俺は気絶してるメンバーをちゃんと布団に入れていった。

 

「でも元はといえば真姫ちゃんが始めるからにゃ」

「あれは希が…」

「ウチはなんのことかわからんで?」

「希‼︎」

 

希のやつとぼけやがった。でも真姫

 

「「名前で呼べてるじゃん(やん)!」」

 

俺と希の声が被り俺と希に枕を投げてきた。なぜ俺まで……

 

 

------次の日の朝-----

 

「早起きやね達也くん」

「希こそ、もしかして起こしちまったか?」

 

なんか早く起きてしまったからこのまま寝るのもどうかと思い砂浜にいたのだがそのすぐあとに希が来たのだった。

 

「いやいや、ウチは神社の手伝いもあるしこのくらいの時間に起きてるんや」

 

「マジか!?」

 

この時間に起きてるとかすげぇなとか思ってるともう1人来た

 

「真姫も早起きだな」

「早起きは三文の徳や、お日様からパワー貰おっ」

 

「どういうつもり?」

「何が?」

「とぼけないでっ」

 

「別に真姫ちゃんのためやなくてウチな、μ'sのこと好きなんや。誰もかけてほしくないくらいに……」

それは俺も同じだ。穂乃果たちが始めた時から手伝ってる。それに希も影から手伝ってくれていた。

 

「たしかにμ'sを作ったのは穂乃果ちゃんや、でもウチはずっと見てて何かあれば影ながら手伝ってたつもりや、アドバイスもしてたつもり…それだけ思い入れがあるんや」

 

「そうだな、希には結構助けられてたな。μ'sの名前をつけてくれたのも希だしさ」

 

本当に希には助けられていた。俺1人ではできないこともあったけど希がいたから9人になったんだと思う。どれだけ助けられたか…

 

「ちょっと話しすぎたかな、みんなには秘密よっ」

そこまで言っておいて秘密かよ

 

「面倒な人ね、希は」

「たしかに」

「あっ、言われちゃった」

 

真姫もだいぶ柔らかい笑顔で言えるようになったし合宿やって正解だったな。

 

「お〜い、希ちゃーん真姫ちゃーんたっちゃーん!」

みんなも起きて来て……穂乃果も起きてるだと!?

まぁそれはともかく全員揃ったな、よくこの時間にそろうな。

揃ってから10人全員横一列に並んで手を繋ぐ。さすがに恥ずかしかったがしつこく言われて仕方なく…

 

「ねぇ絵里…ありがと」

真姫がお礼を言う。なんのことかだいたい予想つくけど

 

「ハラショー!」

………ハラショーってこういう時に使う言葉だっけ?

 

「さっ、昨日たっぷり遊んだ分今日はしっかり練習だぞ!」

 

『うん!』

 

合宿でみんなの絆が高まったことで今日も練習が始まっていく・・・





基本的に2回で1話分を今回は1話にまとめました。オリジナル要素どんどん入れていけば2回に分けられたかもしれませんね。

次回からはμ's崩壊編に入ります

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。